フィヨルドの変人 ~Odd person in fjord~

ぇいらっしゃ~い!!!

はいどうも

2024年02月17日 20時32分02秒 | 日記
年を重ねると子供の頃のなんてことない思い出をふと思い出したりもするもんで、ぬたりはふと生まれ故郷にある一つのバス停を思い出したりした。所在地で言うと群馬県渋川市赤城町樽。バス停の名前を「鉱泉入口」という。ぬたりが子供の頃からもう幾年月。路線バスの運営会社は変わったが、今でもこのバス停はある。
ぬたりがこのバス停を心に止めていた理由は2つ。1つは降車も乗車もどっちの利用者も見たことがなかったこと。そしてもう一つは、その名前の「鉱泉」に当たる施設がどこにもなかったことだ。
バスに詳しい人なら分かると思うが、一度設置されたバス停の名前が実態とそぐわなくなってもそのまんま、なんて例はままある。こちらもそんな感じでかつて近くに鉱泉があったんだろうし、鉱泉廃業後もわざわざ変更するまでもなく今に至っているんだろうと思っていた。
子供の頃、「鉱泉って何?」→「ぬるい温泉を湧かして入るとこだよ」、「見当たらないよ?」→「昔あったんだよ」と言う程度の質問は親にしており、当時はそれで終わっていた。なるほど今は使う人はいないが昔はそこに行く人がこのバス停を使ったんだな、と子供心に納得できたわけである。
では、その鉱泉はどこに、いつ頃まであったのだ?
この疑問に突き当たったのは最近のことである。
またおあつらえ向きに近くに廃屋があったもんで、そこだろうと短絡的に思っていた。だが、大人になれば調べるくらいの頭は形成されるわけで、早速ググってはみるのだがこの作業が多少難儀。「鉱泉」で検索かけるとグーグルさんは気を利かして「温泉」も候補として示してくれるので、近くの温泉ばっかりヒットする。かといってバス停の名前で検索かけても各種路線検索サービスがヒットするばかり。
手を変え品を買え、あれこれネットで調べているとやっと情報が1つだけヒット。名前だけだが「八崎鉱泉」なるものがあったことが分かった。
八崎だと・・・?
土地勘のない人に説明するのも難しいが、「鉱泉入口」のバス停は渋川市赤城町樽。八崎という地名は渋川市北橘町八崎。平成の合併前で言えば「隣村(赤城村と北橘村)」となる。隣村の施設の最寄りのバス停がこんなとこにあるのか?
不思議に思い地図を見ると、バス停のすぐ南の川が村境で、川の向こうの大字がまさに八崎。なるほどこのあたりに鉱泉があれば確かに直線距離的には最寄りのバス停となり得る。とは言えそうなるともう一つ気になることができる。
肝心の鉱泉に向かう道がない(もちろん川を渡る橋もない)。
ぬたりがこのバス停のとこを通ったことはそれこそ数え切れないほど。が、そんな道は廃道含めても思い当たるようなものはなかった。バス停に名が残るような時期まで行き来があった道がそんな跡形もなく消えるもんなのか? とは言えバス停があって鉱泉が実際にあったとするなら、かつて道があった事だけは間違いない。
そんな折、世の中は便利になったもの。国土地理院が過去の地形図や航空写真をネットで閲覧できるようにしており、何気なくぬたりは自分の住んでいたあたりの一番古い航空写真をチェックしてみた。んで、件のバス停のあたりも見ると、見事に川に向かう道が写ってましてねこれが。ネットで見られる写真はそんなに高精細ではないから橋までは見えなかったけども道があったことはこれで確認できた。となると、今は廃道となっているわけなんだが、生まれてこの方あそこに道があった痕跡なんて認識したことはない。廃道というのはマニアもそれなりにいるのだが、こんな地味な(しかも短い)道、探索する人がいるとは思えない。
では、自分の目で確かめざるを得ないだろうよ(つづく)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« biggest selection in the earth | トップ | 「はいどう」も »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

日記」カテゴリの最新記事