■Finger Dancin' / 高中正義 (キティ)
今更ながら高中正義=TAKANAKAのやってくれる音楽は気持E~~♪
それは所謂フュージョンかもしれませんが、サイケおやじにとってはエレキインストの発展形であって、別段構えて聴く必要もありません。
で、本日ご紹介の1枚は1980年晩秋に出た「45回転の12吋盤=12インチシングル」として、忽ちの大ヒットなった代表作♪♪~♪
A-1 Space Wagon
A-2 Plastic Tears
B-1 Finger Dancin'
B-2 Heart Ache
言うまでもなく一般的な認識、あるいは制作側の狙いにしても、「TAKANAKA=夏」というイメージは常に全開ではありますが、実際には何時聴いても何らの問題があろうはずも無く、レコードリリースの状況を鑑みても、この「Finger Dancin'」前後から冬場にも堂々の新作が発表されるようになっています。
しかもライプの現場での充実度も素晴らしいかぎりで、スタジオの仕事も得意な凄腕ミュージシャンがバンドに去来し、ここでのセッションには高中正義(g) 以下、ミミ小林(key)、田中章弘(b)、宮崎まさひろ(ds) を主軸にホーン&ストリングスセクションが参加した完璧な仕上がりは言うこと無しですよっ!
中でもB面トップのタイトル曲「Finger Dancin」は、如何にもTAKANAKA節が満開のテーマメロディとアップテンポのビート感がスリルと興奮の桃源郷♪♪~♪ 十八番の運指から繰り出されるスマートなフレーズの洪水と多重録音によるリズムカッティングの上手さには圧倒されてしまいます。
また続く「Heart Ache」が、これまたサンタナも真っ青というラテンフュージョンっぽい泣き名曲で、実は両者に共通する歌謡曲性がたまりません♪♪~♪
ちなみに既に述べた「45回転の12吋盤」という特性は、ハイレベルのカッティングによる高音質がウリですから、本来的に切れ味抜群の高中正義のギターや名人揃いのバンドメンバーによるアンサンブルの凄さが尚更に堪能出来る仕掛けがニクイばかりで、A面ド頭の「Space Wagon」では中華メロデイのSF展開がジャストミートしていますし、スローな「Plastic Tears」における浮遊感の醸し出し方も流石!
今となってはデジタル時代の今日、ここで提供された「音」がどのように流通しているかは不明ですが、結局は僅か4曲で全盛期真っ只中のTAKANAKAを満喫させられてしまうと思いますよ。
しかし巷にはリアルタイムで、こういう音楽に対するアレルギーを表明していたイノセントなジャズ者も多くて、リー・リトナーやラリー・カールトンは認めているはずなのに高中正義は受け入れられないという、ミョウチキリンな発言も少なからずあった事を付け加えておきます。
う~ん、何故だっ!?
おそらくは高中正義が生粋のジャズプレイヤーではなく、我国のロック畑から出て来た事にも、その要因があるんでしょうが、そんな差別はやっぱりねぇ……。
だってその種の演奏や歌が狙ったであろう、ストレートに聴いて快感を覚える作りに対し、素直に同調出来なかったら不思議でしょう。
つまり気持良くなれる音楽を聴く喜び!
サイケおやじは、そのあたりに自然体で拘っています。
TAKANAKA、万~歳~~♪