OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

9月になればジミヘン

2007-09-20 17:06:40 | Jimi Hendrix

今日は完全に残暑にやられました! う~ん、地球はどうなっているのか!? 暑さ寒さの彼岸まで、なんていう諺は通用しないのが、今の日本です。

そういえばペルーには大隕石が落ちて有毒楽が発生したとか!? ほとんどSFの世界に近くなってきました。

ということで、本日は――

LA Forum 26th April 1969 / Jimi Hendrix (Alchemy Entertainment)

9月になるとジミヘンを思い出します。

1970年9月18日、突然あの世に旅立ってしまったジミ・ヘンドリクスは、言うまでも無く不世出の天才ギタリストであり、音楽の革新者でした。

ギターでの表現力はもちろんのこと、私はジミヘンのボーカルが大好きです。ボブ・ディランの影響に黒人本来のブルースっぽい息遣いが混じって、もう最高♪

さてこのCDは、ノエル・レディング(b)、ミッチ・ミッチェル(ds) で構成されていたエクスペリエンス解散直前という1969年4月26日に行われたLAフォーラムでのライブ音源完全盤! 音質もリマスターも良好です――

01 Introduction
02 Tax Free
03 Foxy Lady
04 Red House
05 Spanish Castle Magic
06 Star Spangled Banner
07 Purple Haze
08 I Don't Live Today
09 Voodoo Chile (Slight Return)
10 Sunshine Of Your Love
11 Voodoo Chile (Slight Return)

――という演目は全てお馴染みの手慣れた演奏ばかりとはいえ、ほとんどの曲がドロドロのジャムに変質していく過程が恐いばかり! 手数の多いミッチ・ミッチェルのドラムスも冴えまくりですが、かなりジャズっぽいビートを叩いてもジミヘンやノエル・レディングが全然、動じていないのは凄いです。

やたらに盛り上がりすぎる観客を制してクールな情熱を爆発させる「Red House」、張り切りすぎて息切れしている「Spanish Castle Magic」、そしてクリームの「Sunshine Of Your Love」を間に挟んだ「Voodoo Chile」はスピード感あふれる大熱演です。

このバンドの十八番であるアメリカ国家をイントロにした「Purple Haze」も、わかっちゃいるけど止められない状態♪

全体には、もちろん前年までのテンションの高い纏まりの良さなんて望むぺくもありませんが、やっぱりジミヘンのギターが炸裂する瞬間の濃密な空気は、たまりません。

最初は観客の方が熱くなりすぎていた雰囲気も、終盤にかけてはバンドもグイノリのパワーが張ってきて結果オーライ♪ 当時の熱気が存分に楽しめます。

さて、このCDには、もう1枚がオマケでついていて、それはジミヘンが公式では最後のライブ出演となった1970年9月6日の「ラブ&ピース・フェイティバル」におけるライブ音源です。

メンバーはベースがビリー・コックスに代わった新編トリオですが、ハードロックから一歩進んだファンキーロックに踏み込んだジミヘンの演奏が強烈ですから、全く、突然の訃報が悲しくなります。

ちなみにこれはオーディエンス録音の海賊盤として昔から有名だった音源ですが、最新リマスターによって音質も改善され、かなり聴き易くなっています。まあ前述のLAフォーラム音源とは月とスッポンではありますが、充分に聞けますよ――

01 Killing Floor
02 Spanish Castle Magic
03 All Along The Watchtower
04 Hey Joe
05 Land Of The New Rising Sun
06 Message To Love
07 Foxy Lady
08 Red House
09 Ezy Rider
10 Freedom
11 Room Full Of Miller
12 Purple Haze
13 Voodoo Chile (Slight Return)

――上記の演目の中では、「Freedom」や「Room Full Of Miller」といった当時の新曲が、なかなか良い出来だと思います。またデビュー当時からの「Killing Floor」はブルースロック味を大切にしつつも、一層のファンキー感覚が出ていて、これも凄い演奏ですねぇ。

それと「Land Of The New Rising Sun」での思わせぶりなところは、既に実現が決まっていたギル・エバンスとのコラボレーションの前哨戦という雰囲気♪ 突然の死の3日後に予定されていたセッションが、どう展開されたのか、ますます罪作りな演奏になっています……。

ということで、やっぱりファンには欠かせないアイテムですし、ジミヘンという強烈な個性を楽しむためにも絶好のアルバムだと思います。三面見開きのデジバック仕様というジャケットも、私にはジャストミートでした。

ちなみにジミヘンは別格の存在ですが、そのスタイルとか雰囲気は真似しやすいといえば、あきらかに不遜でしょう。しかし精神やテクニックは別として、私のような者でも宴会芸として「ひとりジミヘン」が演じられるのは、自己満足の世界でも特別の事です。

ジミヘンが使っていたギターはフェンダーのストラトキャスターという、なかなか扱い難いエレキギターです。ノイズがビンビン出るんです。そしてご存知のようにジミヘンは左利きですから、弦を逆に張っていましたので、右利きの私は安物の左利き用ギターを買い、ジミヘンと同じ要領で使います。ストラトは、これがあるのが嬉しいところ♪ とは言え私のは、東南アジアで入手したバッタモンです。

そして「ヴードゥ1」という、ジミヘンが作り出していた音を簡単に出せるエフェクターとワウペダルさえあれば、後は練習してOK! それも簡単なキメのリフだけ覚えて、あとはフリーフォームで弾きたおし♪

私の場合「Voodoo Chile」のイントロから入って「水戸黄門」の主題歌に繋げ、「ワークソング」に変奏してから、後はエアギターに近いノリで押し切ります。

こんな不遜な私を、ジミヘンは決して許してはくれないでしょう。

そうだ、「ジミヘン」なんて呼ぶのも止めるべきなんでしょうねぇ。

コメント
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