松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

小刀(こがたな)を探して

2019-12-22 14:54:45 | 日記・エッセイ・コラム

  お隣との間の紅葉する木を剪定した。何の木か、葉が無くなったので分からない。

  じっと眺めていて、捨てるのが惜しくなった。韓国ドラマに出てくる、ふくらはぎを打つムチぐらいにしかならないが、振るとヒュンヒュンいい音がする。

  次は小刀だが、簡単には見つからない。売ってない。

  五城目の金物屋に入って聞いてみた。ご主人は、ため息と共に言う。20~30年前なら、あったんだよ。この町は職人の街だからね。

  マタギで有名な阿仁の鍛冶屋さんに電話したら、あると言う。切り出し小刀と言うらしい。

  念のため秋田市通町の金物屋に電話したら、切り出しナイフならあるから、ご覧になって下さいと言う返事だった。行った。あった。

  こんなもの、少年時代なら普通に家にあったもんだが・・。

  だから使い方も覚えていた。かなり切れるが、危ない切り方はしない。

  まだ水分が抜けていないが、良く切れる。

  切っていると、切り屑が増えていって、室内に木の香りがしてくる。なんとも言えない、ツンとした薫香のような香りがしてくる。決して嫌じゃない。むしろ心地いい。

  香木というほどではないが、気持ちが自然に還る。持った感じも、しっくり来る。やっぱりオレは、縄文人だわ。

  じゃあ他の木は、どんな香りがするだろう。マユミの木は、きっといい香りだろうなあ。とか考えると、山に行って、採ってきたくなる。

  いかんいかん、人の持ち物を勝手に切っては罪になる。どっか、いいとこ、ないかなあ。

  妻には、そのうち、こけしに目覚めるかも、と言っておいた。

  案外、本当になるかもな。それとも仏師かあ。

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