友人が気に入ってくれた絵に写っているカリンは、私の中では賢治と直結する。我々農学部じゃないけど、賢治は大学の大先輩だしね。
どっどど どどうど どどうど どどう すっぱいかりんも吹きとばせ
「風の又三郎」の、冒頭の一節だ。
どっどど どどうど どどうど どどう すっぱいかりんも吹きとばせ
「風の又三郎」の、冒頭の一節だ。
この木の苗を、或る人にもらったのだが。その人は、色んな顔を持った人物だ。まず一つ目は、「なまはげ」としての顔。
仮面・来訪神がなんでらという、ユネスコの採択があった瞬間に、男鹿市長と並んで最前列に居たのが彼だ。
いつぞや男鹿駅の前でパフォーマンスをした時に、いやに絡むナマハゲだなあと思った事があった。あれは、彼だったに違いない。
二つ目は、漁業者としての顔。2年前、天皇・皇后がいらした「海づくり大会」の時に、皇后さまからじかにワカメの種糸を頂いたのが彼だ。
あの時はビックリもしたが、うらやましいと言うよりは、ねたましいと正直思った。
なぜかというと、彼と私の接点は、海洋高校の実習助手としての顔だからだ。 普通、実習助手と言えば、理科の実験の前に準備をする裏方でしょ。かけ離れているでしょ。イメージが。
そして最後が、指導者としての顔。男鹿海洋高校の「なまはげ太鼓部」を立ち上げて、全国高文連大会の常連校になった。
髪を振り乱して踊る姿は、迫力があって、とても高校生とは思えない。どこへ行っても人気だ。
私が赴任した時、事務室にいた明日香さんは、太鼓部を卒業したまま、臨時職員として採用された。男鹿の美人らしく色白で割と大柄だが、腕っぷしは強く、腕相撲をしたら軽くいなされるだろうと思うほど太い。3年間修行すれば、ああなるのだろう。
明日香 太鼓 とケータイで検索したら、男鹿温泉郷の五風で開いている恩荷のライブが出て来た。居た居た。じゃあまだ頑張っているんだな。
彼女の豊かな胸が、あっちゃ行ったりこっちゃ行ったりする委細構わぬエロ悲しい大迫力の演技は、見る者の視線をとらえて離さない。あれが19の時の出来事だからなあ・・。
その指導者の三浦氏が、要らないと言ったのに、くれたんだよ。カリンの苗を。