テレビで打ち上げの中継がなかったので、JAXAの生中継を見ていました。
1時45分に上がるものだと思っていたので、2時まで長かったです。
左上に現在の対地速度やら高度やら経度・緯度、さまざまなデータが表示されます。
だからロケットが見えなくなっても、進んでいることが分かりました。3段目の燃焼が
終わるころには、秒速7kmまで達していてそれ以上は上がりませんでした。
それでいて、燃焼が止まっているのに高度はまだ上昇しています。
慣性の力でしょう。まだ地球の重力圏にあるわけですから、秒速7キロのスピードが
重力に打ち勝って進んでいることが分かりました。最終的に1100キロくらいの高度に
達したようでした。実に安定した、見事な飛行ぶりでした。3度目の正直とは言っても
0.07秒の誤差による延期は、お愛嬌と言ってもいいでしょう。次は確実に予告どおり
飛ばせることを確信しました。
思えば東大の糸川博士がペンシルロケットを初めて飛ばしたのも秋田県岩城町の道川
海岸でした。国道7号線を通るたび、その碑を見ることができます。
能代市浅内の海岸にはJAXAのロケット燃焼試験をするための実験場があります。
「はやぶさ」を打ち上げたM-Vエンジンもここでの燃焼試験を経て開発されたものですし
イプシロンの燃焼試験も、もちろんここで行われました。
能代に通っていた頃も、事前通知があって見に行きたかったのですが、仕事をさぼる
わけにもいかず、人の話を聞くだけでした。地響きと轟音がすごくて、興奮ぎみに話す
のを聞いたものです。つまり秋田とロケットは深い縁があるのでございます。
だから一層うれしさが強いのです。そして今回のロケットは日本の先端技術がいまだ
健在であることを示したものだと思います。しかもロケットは子供からおとなまで、
なぜか惹かれるものがあります。それは単純に強さの象徴だからだと思うのです。
天に向かって屹立したその姿は、ある意味潜在的な男性の象徴ではないかと
思えます。シンボルを神様として祀る習慣は結構あちこちにあります。だからと
言ってロケットを祀るわけにはいかんでしょうがね。猿の惑星じゃあるまいしね。
でもそうしたいくらい元気の出る出来事であったと思います。
国民の一人ひとりに元気を与えたと思います。
おお、オレの〇〇も喜んでいる。
さっきまでおねんねしていたのに。