松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

やっぱりレコードの方が音は良かった。客観的事実。

2013-09-17 04:52:42 | 音楽

所さんの目がテンでレコードを取り上げたので、すかさず録画して見た。

ずーっと思っていたとおりの結果が出た。目隠しテストをすると、音がいいい

と感じるのはレコードの方だった。過半数という意味で。

方法はこうだ。ライブハウスで生演奏を撮る。その場でレコードの原盤を彫り

それをもとに市販のレコードを作る。CDはデジタルだから、現場で録音した音

とCDになった音に違いがあるはずもない。しかし問題はここだ。

CDはその名が示すとおり、コンパクト化したディスクなのだ。だからフルレンジの

音ではない。上が22,000ヘルツでカットされた音なのだ。といっても人間の耳

には50から22,000ヘルツの音しか聞こえない。ましてや老人の域に達したオレ

にはせいぜいが15,000あたりまでだろう。ところが、なのである。

両者を聞き比べると、レコードがいいと言う人の方が多いのである。

解析を担当するのはご存知「日本音響研究所」である。所長は鈴木松美だったが

今は違うらしい。昔から事件の捜査や報道に良く顔を出していた、声紋分析を

始め、銃の発射音など音の分析では日本での第一人者だ。

大韓航空機事件、グリコ・森永、オウムまであらゆる事件に活躍している。

波形グラフでみると、生演奏は4万ヘルツまでかなり音の成分が出ている。

CDの場合、見事に22,000でカットされている。レコードの場合、弱いものの

カットされない分、上の方までのびている。しかし人間の耳に聞こえないはずの音が、

音質を左右するというのは、実に興味深い。

所長によると、レコードの音の方が、カットされない分、不自然なものではないので

人間に受け入れやすい、ということが言えるのではないかとのことだ。

被験者の話を聞くと、遠近感があってその後ろでオーケストラが演奏している光景が

浮かびました、と言う。つまり臨場感が違うということか。

次は脳波を調べるという。そこまでやるか。

7人のうち5人が、アルファ波が増加し、ベータ波が減少した。

このことは5人がリラックス状態にあるということで、気分良く音を聞いている

ということだ。

オレは映画館の大きなスピーカーから出る、大音量の音楽を思い出した。

それは40年も前で、盛岡の小さな映画館で聞いた、「個人教授」だ。

ルノー・ベルレーとナタリー・ドロンの切ない恋愛もので、音楽がフランシス・レイ。

特に歌が入った「愛のレッスン」は最も切ない場面を飾る珠玉の一品だ。

これが音がいいというわけではない。ただ、歌に絡む低音域の、特にドラムが

相当がんばっていた。スピーカーを楽器として鳴らしているのだ。

目一杯スピーカーが、がんばって音を出していた。

歌っているのはニコール・クロワジールというらしい。しかしネットというのは

こういう使い方が正しいと思う。名前が調べられるほかに、映像と当時の音楽

までダイジェストだが、よみがえらせてくれる。ティッシュを3枚も使ってしまった。

誤解のないように言っておくが、ナタリー・ドロンで使ったのではなく

目から出る汗と、鼻水の処理に使ったのだ。分かってるって?ごめんなさい。

長生きすると、いいこともあるもんだ、

と思う。

 

  ps.デジタル録音の波形がなめらかでないから、という説もあるが

    どうなんだろう。

    いずれにせよ、心地いいのはレコードということになる。

コメント
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