全国一斉学校閉鎖に多くの人が困惑し、不満をいだきながらも協力している。その中で、大阪市立市岡中学校の生徒が素晴らしい動きをした。「朝日新聞」3月7日夕刊が報じた。
3年生の薮下慶人さん(14)が中心となって93人分の生徒の署名を市の教育委員会に届けた。「学校を臨時休業にしたことについて、当事者の納得のいく説明と処置を求める」という趣旨の署名だ。卒業式まで一日一日を大事に過ごしていきたいと思っていたのに、卒業式も1時間以内に短縮され、歌の練習もなしになった。学校の主人公である「自分たちは蚊帳の外で、大人たちの納得だけで進められている」として「全国にいろんな思いを持っている生徒がいるはず。みんなが納得いくよう、大人は説明してほしい」と訴えている。新聞の写真には、個々の生徒たちの署名した理由も記されている。
隠ぺい、改ざん、答弁そらし、説明拒否などいやなことばかりがつづく中で、さわやかな風が吹いた思いだ。中学生の率直な行動に感嘆する。