安倍首相のやろうとしていることは逆転している。もう1か月前から、わたしも含めて、PCR検査をなぜ拡充しないのだという指摘がなされてきた。専門家が口をそろえていっているのに、大谷クリニックの先生がこれは検査をして対応しなければといっても、保健所などが許可をしないという事態が続いてきた。これで対応がどれだけ遅れたか計り知れない。行政内部の縄張りや面子が事態を硬直させてきた。安倍首相が力を振るいたいならこういうところに指示を出すべきだったのだ。
ようやく検査に保険適用がなされ、保健所を介さなくても検査ができるようになるようだ。よく韓国のことを悪くいう安倍首相とその関係の人々は、ここまでの事態をどう説明するのだろうか。韓国の一日の検査可能数は15000、日本はやっと4000になった。雲泥の差だ。しかも、日本は実際の検査数は一日1000にもいかない。医師が検査を申し込んだらすぐやるべきだ。毎日4000近くまで検査すべきだ。そうすれば次の対処ができる。
やるべきことをまったくやらずに、いきなり、全国一律休校だ。専門家の意見を聞くことなく、独断で決定したことは本人も認めている。学校も親も、学童保育も大混乱だ。一定の休業補償をするというが、その枠に入らない人も多く、泣き寝入りだ。一律休校の根拠を問われても、安倍首相は、子どもを感染から守るためとくりかえすだけだ。子供を守るのは、目標だ。「一律」の根拠を問われて、目標をお題目のように繰り返すのは、あまりに情けない。
そして次が「緊急事態宣言」だ。外出禁止などの指示が出来る。安倍氏らは憲法改悪をして緊急事態条項をいれたいのが念願だ。本格的な戒厳令を目指している。その前段としてコロナを利用した緊急事態宣言を出したい。だが、人権侵害の恐れが大きい。そんなことではなく、検査をギリギリまで増やして、感染者に適切な対処をする、これを着実に推進する。基本通りにやるべきだ。黒い狙いを持った緊急事態宣言はいらない。