山上俊夫・日本と世界あちこち

大阪・日本・世界をきままに横断、食べもの・教育・文化・政治・歴史をふらふら渡りあるく・・・

TPP亡国への道まっしぐらの安倍政権

2013年03月11日 16時36分20秒 | Weblog
 安倍首相は、オバマ大統領との会談で「一方的にすべての関税を撤廃することをあらかじめ求められない」との言質をもらったといって、これでTPP参加の条件ができたとよろこんだ。あとは交渉次第だとして反対勢力をなだめようとしている。財界の意向をうけた安倍政権は、もともとTPP参加をねらっていた。自民党内の反対勢力がもう駄目だ、あとは条件闘争だと思うように導いて、もうじき参加表明をしようとしている。
 ところが3月8日の衆院予算委員会で、共産党・笠井亮議員が、安倍首相を窮地に追い込んだ。笠井さんは、「カナダとメキシコが先行して交渉してきた9か国との間で極秘念書によって、極めて不利な条件を承諾したうえで昨年6月に交渉参加を認められた。ひとつは『現行の交渉参加9か国がすでに合意した条文は全て受け入れ、9か国が合意しない限り、再協議は行わない」2つ目に『将来、ある交渉分野について現行9か国が合意した場合、拒否権を有さず、その合意に従わないといけない』『交渉を打ち切る権利は9か国にあって、遅れて交渉入りした国には認められない』というものです。このような条件をつかんでいるのか。」とつめよった。安倍首相は、「われわれがとっている情報もあれば、輪郭がぼやっとしているものもありますし、参加をしていないという限界の中ではまだ判然としていないものがある」と答えた。笠井さんが指摘した条件は昨年の3月野田政権が把握していたものだ。議論をむしかえさないことが条件になっているのに、交渉力がうんぬんということは通らない。安倍首相は、参加の条件はぼやっとしているが、参加してから頑張るから国益は損なわないという。こんな言い方で国民をだまそうとしている。とんでもない。カナダ・メキシコがうけいれた条件はとてつもなく厳しいものだ。日本が参加するには当然これと同じだ。アメリカの前では何ひとつ自主性を発揮できない自民党政権が交渉力とはよくいえたものだ。
 TPPに参加すれば、自民党流交渉力を発揮?したとしても、いまの食料自給率39%が大きく下がることは目に見えている。日本の農業が破壊され、地域経済が崩壊することは明らかだ。参加してアメリカの自動車関税2・5%が0%になったとしても、それがどうしたという程度の問題だ。2・5%の関税よりも為替比率の変動の方が何倍も大きい。事実、今すすんでいる10%以上の円安で2・5%は完全に吹き飛んだではないか。
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