… H木社長は、減っていく日本酒の消費量とともに日本古来の文化が衰退していくことに大いなる危惧の念を抱いてきた。それは、日本酒が日本固有の酒であるように、その原料である米もまた大事なものであるからだ。「日本は米をつくるために選ばれた国である」 との長崎 明・元新潟大学学長の講演に感動したH木社長は、日本文化を守るため酒と文化にこだわる酒づくりを常に提案してきた。
日本の穀物で単位面積当たり一番収穫が多く、連作障害もない。しかも、食べ物としても栄養のバランスがいい。日本の河川は雨が降れば滝のようになるが、水田があることによって洪水を防ぎ、肥沃な土壌が海に流れ込んでしまうのを防いでいる。自然と農村の景観の点で問題になっている、減少する棚田の保全・管理についても、米を食べて日本酒を飲むことが一番の後押しになる。
H木社長は、一酒造メーカーのエゴからではなく「日本酒の消費が現在の倍になれば百万トンの米を使うことになり、余剰米を清酒だけで吸収できる」 と指摘する。
(2002年の記事より抜粋)
新潟の酒造界では変わり者呼ばわりされてきた、私が大好きな蔵元さんのお話しです。7年経った今も残念ながら日本酒もお米も消費量は上向きにはなっていないようですが、日本酒をこよなく愛して下さる方々がいらっしゃいますから、決して悲観したものではないと思うんですよね。フランスにおけるワインも、ドイツでのビールも然り。今は世界的に「国酒受難の時代」なのです。若い人たちに その良さを理解してもらうには、我々酒屋、いえ私はまだまだ努力が足りないようです。「若い人たちの飲食の選択肢から日本酒や和食が除外されている」 といったお声をちょくちょく耳にしますからねぇ。もちろん迎合するつもりなどサラサラありませんが、このままじゃイカンですわ。
文化とか何とか難しいことは置いといて、適量飲酒で陽気になって家族円満、明日も頑張ろうって みんな楽しく過ごせたら きっと世の中もっともっと明るくなるだろう… そんな夢を持って酒屋をさせていただいております。「本物の酒」や「幻の酒」なんていう言葉に興味はありません。お客さんは「飲んで旨い!」が一番だと思いますから。ただ、汚染米を使っていた焼酎も発覚するまでは「旨い」と言われてかなりの量が飲まれていたのも事実。味だけで判断すると、時として怖い思いをするかも知れないということが実証されたのは記憶に新しいところ。まぁ こういうことは初めてじゃないですけどね。
とにかく、今まで以上に自店でおすすめするお酒の中身について熟知しなければ…と思っております。そんなことで、取り扱い銘柄が少ないことはご容赦くださいませ。さらに厚かましくも、マイタのブログをご覧の皆さまには、日本酒とお米の消費拡大にお力添えいただけたら幸いです。
以上、汚染米問題が風化しそうなこの頃だからこそ、襟を正さねば…と感じる42歳の春でした。
ちょっと前に地元のお菓子屋さんがテレビで紹介されてましたが、今日もまた地元商店街の別のお菓子屋さんがテレビに写っておりました。別々のテレビ局ですから何の関連もないのでしょうけど… お菓子が注目されているんでしょうかねぇ?その辺は知る由もありませんが、ご近所のお店屋さんが紹介されるのは嬉しいですわ。(^O^)
ところで、今日のお菓子屋さんは「トマト大福」なる新商品を披露なさっておられたようですが… 食べてみないとどんな味なのか想像もできませんなぁ。頭で考えるのと体験から得るものとでは、時として大きなギャップがあるということを つい先日痛感したばかりですからね。やはり食べてみるべきでしょうな。
まぁ 急ぐ必要もありませんし、いつか機会が巡って来るでしょう。誰か買って来てくれないかな?
今日の新聞に出ていた、全国公立小中学校給食の食材に占める地場産物の使用割合だそうです。
以前、新潟県学校給食会に何項目かの質問をしたときの丁寧なお返事では、出来るだけ地場産品を使う努力をされていると仰ってられたので、「新潟県28%」の結果にはいささか驚いてしまいましたが、比率を上げるのは なかなか大変だということなんでしょうねぇ。
給食センターの方のお話しでは、お昼までに各学校に届けるためには夜が明ける前から調理を始めないと間に合わないそうで、タイトなスケジュールの中で万が一食材に虫が付いていたりしようものならその対処だけでもエライことになるって言っておられました。虫をつまんでゴミ箱に入れるでけじゃ済まないんだって。そうなると当然ながら納品される時点でのチェックも厳しくなりますわな。そういう人たちのご苦労を知っていただけたら、給食費を払えるのに滞納している人たちも少しは気が変わるんじゃないかな?
話しが脱線しましたが、ギャル革命の藤田志穂さんが地方の休耕田を再生する活動を始められたそうですから、きっと近い将来には農業に携わる若者が増えてくれるでしょう。そうなれば自給率の向上のみならず、農家のお嫁さん不足問題にも何かしら良い効果があるような気がします。
でも、人任せにばかりしていないで、出来ることからお手伝いしたいですよね。私がすぐ出来ることは、やっぱり地元の農家の方からお米や野菜を売ってもらうことかな…。
髪が伸びてうっとうしいなぁ… ということで行きつけの「かざま」床屋さんへ。
ここのご主人、私より三つほど年下のローリングストーンズ大好き人間、自らもバンドを組んでいて時々ライブもやってます。お店の中にはギターやブーツがゴロゴロと…でも地域の行事にも積極的に参加するアツい男なので 若者だけでなくご年配の方々にも評判がいいんですわ。消防団にも入ってるし。
そんな彼が先日、ローカルテレビの突撃レポーター相手に自慢の喉を披露しておりました。
「テレビに出て反応あったかい?」
「全然~。」
まあね。物品販売じゃないから、メディアの影響でお客さんから問い合わせが殺到するなんてことはないでしょう。だけど何の前触れもない正真正銘の突撃取材だったから、「テレビに映っただけでもラッキー、目立つのは好きだから良かったよ。」だって。そういう素直さも彼の魅力の一つですわ。
「カリスマ美容師は人気者だけど、カリスマ床屋って聞いたことないでしょ? 若いもんからカッコ悪いって思われてんだよねぇ~。」 口ではそんなことを言ってますが、お医者さん以外で人さまの体に刃物を付けることを許された唯一の職業ですから、彼なりに誇りを持っているのは感じます。そんな素振りは見せませんがね。
いつの日か、カリスマ床屋一号として注目される時が来るかもよ。
すでに「にいがた酒の陣」のチラシが出来上がってたようなので、店頭に置いておく分を酒造組合までもらいに行ってきました。
http://www.niigata-sake.or.jp/sakenojin/index.html
それにしても、東京⇔新潟 の新幹線往復+酒の陣試飲チケット+ホテルオークラ1泊 の料金が赤矢印の通り、随分お手頃ですよねぇ? でも、どうせなら瀬波温泉や岩室温泉などに泊まれるツアーがあってもいいんじゃないでしょうか、難しいとは思いますが。
新潟って「米」「酒」「魚」のイメージが強いそうですが、「温泉」だって結構いいんですよ。酒の陣を覗いた後は、電車やバスでのんびり温泉宿まで移動。ゆったりと湯に浸かって美味しいお酒とお料理を満喫… なーんてパックがあったら人気になりそうですけどねぇ。
責任のない立場だから言えることかも知れませんが、せっかく新潟まで来ていただくんですから、田舎の温泉にも入ってもらいたいなぁ… と思う酒屋のオヤジでした。
太鼓持さんのブログの、とんかつに清酒という「一見ミスマッチ、でも実は相性が良い」旨の内容に触発されまして、以前から試してみたいと思いながら敬遠していた組み合わせ、「チョコレートと清酒」を今宵のテーマに。
ゆっくり味わって飲食できる貴重な晩酌は、より美味しく味わうことを大前提にしておりますので、頭で考えて違和感がある組み合わせは自然と避けてしまうんですよねぇ。昔はお酒のバランスの良さを確認するためにケーキを食べながら飲んだりしたこともありましたが、それはあくまでも酒の出来不出来を見るためのもの、楽しんで飲むためには当然ながらもっと別のものを合わせますわ。
ということでミルクチョコレートと純米酒。結論から言いますと中々イケますな。拍子抜けするくらいに…(^v^) 個人的には酢の物よりもお酒に合うと思いました。
ちなみにこの組み合わせは決して珍しいものではないんですけどね。自分でやるとなるとどうしても気乗りしなかったんですよ、今までは。何事も試してみるって大事なことですね。
でも、いつか何かで見た「バナナにマヨネーズ」とか、「おにぎりにコカコーラ」っていうのは、流石に勘弁してもらいたいですわ。そこまでの度胸は私にはありませんなぁ。
明日は確か 佐渡漁協の「沢根港さわたカキまつり」が催されるはず… 行きたいんですけど迂闊にも予定を入れてしまってまして、断念せざるを得ないですわ。(T_T)
とは言うものの、この強風ですから海を渡るのも考えモノです。きっと予定通りには帰って来れないでしょう。今日もすでにフェリーが二便 欠航になりましたからねぇ。まぁ向こうで足止めを喰ったら酒を飲んでくつろぐだけですから、それもまた魅力的だったりして。
「佐渡漁協の人たちが本土に来て開催してくれればいいのに…」 そう仰る方も居られますが、似たようなイベントは時々こちらでも開催されてますわ。でも、やっぱ現地に赴いてこその楽しみというものがあるんですよ、何事もね。
冬の佐渡は好きですわ。皆さんも機会がありましたら是非お出かけくださいな。その際は観光ガイドブックなんぞを当てになさりませんようにご注意願います。
国公立大学の2次試験倍率がセンター試験導入後の最低水準だそうで。
「都会は物価が高いから地元の大学を志願する傾向が強まった結果」らしいとの報道ですが、それだけなら分散するだけで総体での受験者数はさほど変わらないのでは?それに一流と呼ばれている大学は やはり人気のようですし… この現象は少子化の影響もあるんじゃないでしょうかねぇ。なんだか良く分かりませんなぁ(~_~;) そもそも今の大学入試制度自体が良く分かりませんけども。
現場主義の方々とお話しすると、「社会に出て肝心なのは学歴よりも能力だ」ってよく言われてます。当然ですわ、それは私も同感です。だからと言って勉強しなくてもいいって訳じゃないですよね。なんてったって、子供たちには国の将来を担ってもらわねばいけないんですから。
ともかく、「子供は大人が言うようには育たない。大人がやるように育つ。」というような言葉を永 六輔さんもおっしゃってましたし、良い見本になる大人が多ければいいんでしょうね。私とは縁のない世界のようですが。
どうにも支離滅裂な内容で恐縮ですが、早い話しが「子供たちには目的を持って欲しい」ということです。 あっ 余計なお世話でしたか…
いろんなニュースで隠れがちですが、「トキめき新潟国体・冬季大会」 始まってます。
暗い話題より明るい話題で盛り上がりましょう。ヽ(^。^)ノ
踏み固められた雪が浜風に吹かれて所々でツルンツルンのピカンピカン、前を走る車が地面に映るほどになってまして、えらく時間がかかりましたがどうにか宮尾酒造さんに到着。特に何か用事があるわけでもないんですが、ご挨拶を兼ねて蔵の中を見せてもらうのは もはや恒例になっております。酒屋として酒蔵の空気を肌で感じるのは、どんなに詳しい解説書よりもためになりますのでね。
宮尾専務と営業のT橋さんにお相手をしていただき、酒に関する話しに花が咲いて気がつけば「やや、もうこんな時間…」。楽しいと時間が経つのがえらく早いもんですわ。
仕込蔵の中は撮影禁止につき、残念ながら画像はありませんが、いつ伺っても徹底的に綺麗にされてます。「いつ見てもらっても同じで…」と、専務は申し訳なさそうに言われますが、いえいえ、変わらないからこそ有難いんですよ。特別なことはされなくても、軽視してしまいそうなところというか、誰も気が付かないような細かな部分まで神経が行き届いているのは、いろいろな酒蔵さんを見てくればすぐ分かります。さらに言えば、現状の品質に慢心せず、人目に触れないところで多様な研究をなさってることもね。言葉にされなくとも地道な努力を積み重ねておられるのをヒシヒシと感じるからこそ、安心してお客さんにおすすめ出来るんですよ。
それにしても、もっと多くの人たちに日本酒の美味しさを知っていただくにはどうしたらいいんでしょうか…「飲んでみたら美味しくて驚いた」「日本酒ってもっと変な味だと思ってた」など、何かのキッカケで自分の好みのお酒に出会えた人の声を時々耳にしますが、そのようなキッカケがない方々が少なくないんですよねぇ。(;一_一) 酒の陣などのイベントもいいんですが、何か他にないでしょうか…?
昨夜は気の合う知人たちと楽しい宴会で盛り上がり、ほろ酔い加減で帰路につきましたが、昼間の温かさが一転して結構冷え込んでまして、家に入った時にはすっかり酔いが醒めてました。またしばらく冬型のお天気になるって言ってましたからねぇ。でも、二月の新潟ですから このくらいが当たり前なんですよ。
夜が明けて外を見ると、積もるほどではないもののチラチラと雪が舞ってます。これなら山手は多少なりともいい感じになっているでしょう。それにしても一旦温かくなってから冬に逆戻りってのは寒がりの人たちには辛いモノでして、その中の一人である私もトイレの回数が増えちゃったりしております。体は正直ですなぁ。
夕方には雪は止みましたが少々風が強まり、外で作業したくないくらいの体感温度です。ところが こんな日に限って日暮れに看板の電気を点けると蛍光灯が切れているんですなぁ。このままじゃみっともないので脚立を引っ張り出して交換しましょうかねぇ…寒そうだなぁ。
脚立に上ると、ほんちょっと地面より高いだけで風の強さが違うことに気付き、さっさと済ませてしまおうと急ぐんですが、これまたそんな日に限って手間取るんですよね。この看板は改装前の店舗の時から使っているものなので、近くで見ると流石に老朽化してますわ。うちの息子と同じ年くらいだったかな?そう考えると頑張ってくれてますなぁ、感謝を込めて大事にしなきゃね。
今日は朝から野暮用で出かけておりまして、先ほど家に帰ったら宅配便で小さな荷物が届いてました。
中身は…チョコレート。まさかエビちゃんが? 阿呆はそのくらいにして、送り主は我が娘でしたわ。ふ~ん、まぁいいか。以前から父の日や誕生日には何かしらプレゼントしてくれるのですが、昔 かーちゃんから強く言われたのではないかと推測できますわ。それでも忘れずに送って来るのは褒めてあげましょう。 ただ、母の日にはこれ以上のことをしてあげないと かーちゃんブチ切れるのではないかといささか心配なんですが。
いや~、このところ物忘れが激しくなりまして、かーちゃんの誕生日と母の日は記憶から抜け落ちるような気がしてならない中年オヤジなのでした。
今年の「にいがた 酒の陣」まで あと一ヶ月となりました。
同日開催の「新潟清酒達人検定」も結構人気らしく、先日ご来店下さったお客さんも検定試験を受けると、お茶を飲みながら話して行かれました。この辺の問屋さんの営業マンは、会社の命令で受けるのが義務になってるそうで… 皆さん受かるといいですね。
「マイタさんは受けないんですか?」・・・はい、受けません。酒屋ですし、特に肩書きが欲しいわけでもありませんからねぇ。それに、試験を受けてる時間を各蔵元さんのブース巡りに費やしたいですから。
当日は遠方からも沢山の方々が来て下さいまして、新潟県で酒に携わる仕事をしている人間としては本当にありがたく、感謝の気持ちでいっぱいになります。酒米の横綱と呼ばれて久しい「山田錦」の名産地・兵庫県の特A地区の栽培農家の方々まで遥々来て居られましたし。そのような状況で私が出来ることと言えば、会場を回って気付いた問題点を主催者側に伝え、今後の課題にしてもらうことくらいしかないでしょ。だから時間を有効に使いたいんです。と、勝手に思い上がって使命感に駆られてますが、組合側に言っても私のような小童は全然相手にされてないんですけどね。わかっちゃいるけどやめられないってヤツですわ。
兎も角、せっかくの大イベントですから皆さんに楽しんでいただけるよう、運営側に頑張って欲しいと切に願っております。