こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

「ふたりの母」が出会って話すこと

2013-02-10 09:04:00 | つぶやき
昨日、初めて娘のパートナーとなる人のお母さんにお会いした。

娘を産んだ私と、彼を産んでくれたおかあさん。
初めて出会って、話すことは、娘と彼が生まれた日のことだ。

「つわりがひどくて、何にも食べられなかった。何にも」
「陣痛が始まってから22時間・・・」

「出産の前から風邪をひいて、咳と鼻水・・・」(これは私)

生まれてからの授乳の苦労。

娘と彼が知らない、その日のこと。
昨日のことのように鮮やかな記憶を甦らせて。

「ふたりの母」が出会えば、たいていこんな話をするのだと思う。

長女の夫のお母さんを訪ねたとき、私たちは互いの国の言葉を知らず、だから目であいさつを交し合った。
並んで歩くひととき、私と「もうひとりのお母さん」は腕を組んで歩いた。
そのとき、やっぱり私は「娘が生まれてきた日」のことを思い出していた。


「今、おかあさんは忙しいの。あとでね。」・・・子どもには通用しない言い訳をどれほど繰り返しただろう。
「ごめんね。用事ができたの」・・・小さな胸を期待でパンパンに膨らませているのを知りながら何度約束を破ったことだろう。

これまで、あなたにしてあげられなかったことの数々。
やり直すことのできない日々への悔いは、抜けない棘のように心にささっている。
未熟な親の子育てを四方八方から支えてくれたたくさんの手。
見守ってくれた、たくさんの人たちへの感謝。
その上にもうひとつ、娘が選んだ人を産んでくれたお母さんへの感謝を重ねる。

人を愛し、信じることができる「おとな」になってよかった。
愛し、信じることができる人にめぐり会えてよかった。


4月。桜満開の京都で娘は花嫁になる。

コメント (2)
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