翌日の21日は、建築のシンポジウムを聴講する為に、秋田市へ向かった。S先生、Nさん、S氏と私で4人である。秋田は雪が多いと聞いていたが、象潟の辺りは驚くほど雪が少なかった。
Nさんが、安藤忠雄設計の秋田県立美術館をまだ見ていないと言ったので、少し早めに出かけ美術館へ入った。我々が以前入った時には、絵の展示もなく入場料も無料だった。今回は藤田 嗣治の絵の展示と、3月23日までの「シルクロードの記憶」として秋田県と中国の友好30周年記念の交流展が開催されていた。それなのに、入場料が300円だった。安い!
ここで初めて、藤田画伯の描いた大作「秋田の行事」(1937年作)を観ることになった。とにかくでかい!この絵を入れるとて、古い秋田県立美術館が建てられたのだが、よく移動させられたものだと感心する。(シルクロード展は1Fと3Fに有り、3Fの方は部屋に入るとゾクゾクした。敦厚にあった墓の出土品を飾っていたからだ。ちょっと恐い。)
その後、市民市場で買い物と食事をしたが、それは後で載せようと思う。
シンポジウム会場の秋田市文化会館に着く。
5階の大会議室で行われるのだが、当初の予定の参加者を遙かに超えてしまったのだそうだ。
秋田市は大きいなと思う。
混むのが予想されたので、前の方の席に座る。
4名の講師の話が始まった。木造のと言うよりも、木材供給の問題点が、オフレコで話される。
今まで常識だと思っていた木材の嘘ホントが次々と暴かれる。
内容はどんどんと難しくなり、まるで大学で講義を受けている気分になった。
丁度同じ日に、酒田市では市役所庁舎の工事見学会(地中熱)があり、この木造の講習会も東京でもっと大きな会場で開催されているとのこと。この地域材と中規模建築に関するセミナーは、秋田会場が最後なのだそうだ。脳みそに入りきれないほどの知識を短時間で味わう事になった。内容の濃い面白いセミナーだった。