平成23年12月にオープンした由利本荘市の文化交流館カダーレに行った。設計は都市建築設計の 新居千秋氏、施工は戸田建設である。
外をぐるり回ってみても、平らな所が一つもない、そんな建物である。まだこの東側部分のサッシは矩形であるが、正面付近の連窓は何角形?と思える形の連続だった。鉄筋コンクリート造でせっかくの躯体を、外壁のGL鋼板が細かく張り付くように覆っていた。
逆に内部はコンクリートの打放しである。型枠材に角波鉄板を用いただろうと思われる仕上になっていた。天井は様々なパターンのメッシュで入り組んでいる。
まぁ、平面も四角な部分はない。立体の部分も、これでもかと様々な固まりが、頭上から覆い被さってくる。
階段もスロープも一様ではない。吹抜の上部には球形のプラネタリウムが聳えていた。
階段を使って登ってみる。残念ながらプラネタリウムは内部で研修が行われていたようで、入れなかった。素朴な普通のコンクリートの打放しと平らに仕上げられた壁にホッとする。
劇場ホールは基本色が赤で、側壁の吸音の為のゴテゴテの装飾も、ここでは気にならなかったが、施設全体を見るとやり過ぎ感が否めない。
頭の中で、予算をざっと弾いてみたが、由利本荘市は豊かな財政なのだろうと締め括った。
劇場もあるので、稼働率は良いのだと思います。プラネタリウムもあって、盛りだくさんですね。
施設の名前の「カダーレ」は秋田弁なのでしょう。庄内でも同じく使います。「こっちに混ざって一緒にやろう。」と言う意味なんですよ。