山の記憶 (百名山・二百名山・三百名山)

山スキー、その他の山行もあります。

伯耆大山 甲ヶ山より 9月22・23日

2015年09月24日 | ちょっとそこまで

 私には、連休など全く関係はないけれど、天気が良さそうなので出掛ける事にした。最近、何処の山に行こうかと迷う事がある。近場の山の場合特にそう。何度も登った山ばかりなのであそこはこうだ、此処はこうだと既成の概念が浮かんできて、どちらにしようかと判断に困る。きつそうなルートは、無意識に弱気になるし、楽なルートはものたらないし・・・。

 それで、以前天気が良くなかった甲ヶ山へ再度行くことに決める。最初の構想は、大山の中ノ原スキー場に自転車を置き、車で船上山まで行き、ここから甲ヶ山に登り、翌日は野田ヶ山からユートピア小屋まで行き、この小屋か三姑峰かで泊(テント)まり、宝珠尾根を下って中の原に置いてある自転車で船上山の車まで帰るというものでした。

               船上山頂上小屋                             後醍醐天皇の歌が刻んである石塔

            

 船上山までは、多くの登山者がいた。ほとんどの人はここらあたりを散策し、弁当を食べて帰るようです。小屋が立派になっています。中は清潔な感じで気持ち良さそうでした。水道の水は、「飲めません」と書いてあった。多分、山からの水をそのまま引いているので消毒が出来ていないからだろう。船上山には欽明水・銀名水というのがあり、これには「飲めません」とはない。どちらも同じ山水なのだから飲んでも問題は無いとおもうのだが・・・。それで、ためしに飲んでみた。今日(24日)にいたっても何ともないから特に問題はないようです。だから、いよいよ水がなかったら飲料水としても良いのでは?

 名和神社の横手から本格的な登山は始まる。しばらくは、ブナの林を行くが、間もなく緩やかな登りとなり、その内歩くのも徐々にきつくなってくる。荷物はさほど重くはないのだが、3時間も歩けばだいぶくたびれてくる。勝田ヶ山までがイヤに長く感じられた。

 のどは渇くし、疲れるし休み休みで登る。途中、野ブドウを見つけて手当たり次第に口に放り込む。微妙な酸味が口の中に広がり少しだけ元気になりそうだ。今年は、木の実は豊作のようです。

                   

 へとへとになって、やっと到着。登山口から4時間近く係った。

                             矢筈ヶ山の奥に、烏ヶ山が頭を出して。

                    

                                    暮れゆく大山東面。

               

 甲から見る大山は、いつも見ているイメージとがらりと趣を変える。イヤにどっしりとしている様に感じる。

                       左端の山が豪円山。弓ヶ浜半島は夕もやにかすんでいます。

            

 この日は、午前中は快晴、午後から雲が出て歩いているとほんのわずかだったが雨粒が落ちてきた。それでも、夕方から天気は回復して夜は、星空が美しかった。冬のオリオン座も夏のサソリ座もよく見えた。月は、満月には早いが煌々として、夜空に輝いていた。

                       日も暮れて、米子市街から島根半島方面の明かりがきれい

           

                                    同じく夜半の景色

             

        残念ながら、大山と月の位置所が良い時間帯には寝込んでいた。目覚めた時には、月は隠れて見えなかった。

                                      太陽が昇る

               

                                 ユートピア小屋は朝日に

              

 朝食で2リットルの水もなくなり、とりあえず大休峠の水場まで行く。

                        甲ヶ山基部のトラバース地点より頂上を仰ぐ

                

                               小矢筈近くから甲川の原流を見る

               

                      甲ヶ山と烏ヶ山は、大山連山の飛車角と言ったところか

              

                大休峠の水場。水が流れていて安心しました。此処があるから大変助かる。

                 

 この後、ユートピア小屋でもう1泊するか、それともそのまま通過して宝珠尾根を降りて下山するのか、あるいはこのまま河床まで降りて中の原まで歩くのか迷ったが、結局一番楽そうな道をとることにした。しかし、後で考えてみるとこうした方が良かった。午後から雲が出て、頂上付近は見えなくなるし、おまけに翌日は雨模様。ユートピア付近で泊まっていたら翌日は大変な目に遭ったことだろう。

        河床への途中、ものすごい量のドングリが落ちていた。動物たちも今年は腹一杯に食べられるかな。

              

 河床から大山寺に行く途中、ウスサマ明王にお詣りする。

               

 かなり得前、腰を痛めた折に此処にお参りしたら直ったのでお礼参りと言ったところ。

           

 この後、中の原で自転車を回収して船上まで帰る。途中、緩やかな登りがきつくてこいで上がれないので押して歩く。足がだいぶくたびれていた。

 大山周辺も秋の気配が濃厚だがまだ結構温かい。昨夜、烏の頂上でもそうだった。軽い夏用シラフで充分。夜中に外に出る時、一枚余計に来ていれば寒さは感じない。山々の紅葉にはまだ早いが、ナナカマドは赤く熟している。リンドウがポツポツと咲いていた。秋の七草である、オミナエシとフジバカマは見かけなかったが・・・。

              ハギ、キキョウ  クズ、フジバカマ  オミナエシ  ナデシコ、リンドウ  秋の七草

  五 七 五調で覚えるそうです。 植物の順番は自分の覚えやすいように。

 

 

  


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