山の記憶 (百名山・二百名山・三百名山)

山スキー、その他の山行もあります。

大山で遭難 南壁2の沢 

2023年02月02日 | ちょっとそこまで

2月1日の山陰中央新報に大山での遭難が報じられていました。遭難場所は、大山南壁2の沢。大山南壁も北壁も急峻な上に積雪があり、この時期に挑むのはほんの限られたクライマーたちだけど、最近ではスキーヤーやスノボーたちの愛好者もいるようです。冒険心旺盛な人たちだ

 ましてや今の時期にこの壁(沢)を滑るのは、よほどの経験者でも躊躇する。遭難者は、スノボーを担ぎ上げて弥山の頂上から延びる尾根まで上がり、登ってきたところを滑り下ったときに雪崩に巻き込まれたようです。

                   2月1日 山陰中央新報より

             

 上の写真真中のは新聞社の記事にあるもので左と右手の〇はわたしが追加でしるしをしました。左手のまるは、一の沢最深部。真ん中は二の沢分岐点、右手は三の沢です。二の沢は、左沢と右沢に分かれます。

 一の沢の最深部は、弥山頂上から覗いて見られたらわかると思うけど、滑っても途中からひき返さないといけなくなります(その下は崖)。

 以前、岡山の高名な登山家・クライマーの方が滑っておられるのを見かけました。しかし、途中から板を担いで上がってこられた。下部は、ハーケンとザイルがなければ抜けられないはずです。ここは、自分もまだ登ってはいないので、残雪期か秋ごろに一度挑戦してみたいとは思っています。

 二の沢は、奥が分かれいてどちらも砂防ダム(堰堤)があります。左沢も右沢もあまり人の入らないところなので大山の秘境といったところ。秋の日などは森閑としていて山に入った気分になります。

 左沢は、残雪期に一度だけスキーを担いで登ったことがあります。三月か四月か忘れましたが、この時はなぜか枡水側の一の沢へ滑り下りました。たぶん、二の沢下部にデブリがあり滑る気がしなかったからだと思う。雪質もよくなかったし、やはり雪崩が怖かったからかもしれない。

 この度の遭難は記事によると、この二の沢の左の沢を登って稜線まで上がり、そこから滑り下ったようですが遭難場所がかなり下部なので少しおかしいような気もします。他にスノボーの人の装備も気になります。(スコップ、ワカン、アイゼン、ピッケル等はどうだったのか?)。3人パーティーのうち2名が大怪我、他の一人が救助要請をした模様。こんな沢で、雪崩に巻き込まれて助かったとは信じられない感じです。ほとんど滑り降りてから雪崩に遭ったのかもしれない。

 この時期大山の沢で滑れるのは、元谷側では6号沢、8号沢(弥山沢?)あたり。ただし6号沢以外は下部の雪崩に大注意。雪が落ち着いてからにしたいですね。枡水側は、大雑把に言えば、正面登山道の右手(夏道より)の新ズリと呼ばれる沢。8合の石室より少し夏道側より入る。    ここは、すぐに2つに分かれるが、右手を滑ったほうがいい。左手は、下部でブッシュに悩まされる。日本海を眺めながら爽快です。また、滑り終わってから車まで帰るのに近い。

 ゼロ沢(大の沢)、横手道沢、1の沢もいい。

 ゼロ沢の雪が解けるのは早い。下部はやはりブッシュに苦労する。この沢で雪崩に遭ったという話も聞いた。枡水スキー場近くに出る。

 横手口沢と1の沢は、上部で分かれる。どちらもいいが、どちらも帰りの歩きは長くなる。

 体力のある人は、3の沢から槍尾根まで詰めて、来た道を滑り下るのもある。また、もう少し頑張って、振り子沢や剣谷もあるが行くのが大変だし、帰るのもつらい。それに地形を熟知していないと大変なことになる。今の時期は進められないし、残雪期になってからでも危険はいっぱい。

 まあ、冒険が目的の遊びならそれもいいかもしれない。

 最近の大山は雪もたっぷりありスキー場の雪質もいい。しかし、近年スキー客は少なくなったようだ。枡水原のスキー場などは、平日はナイターで昼間は土曜日と日曜日らしい。事前に調べていかないと困ったことになる。

 遭難のあった31日は、久しぶりに大山スキー。5時間券(4,000円)で11時ごろから3時ごろまで滑った。ゲレンデも荒れていなかったので気持ちよく滑れた。しかし、やはり山スキーのほうがおもしろいけど天候などの条件もありなかなか行けない。