山の記憶 (百名山・二百名山・三百名山)

山スキー、その他の山行もあります。

大山滑降 横手口沢(間の沢) 3月14日(水) 

2012年03月14日 | 大山を滑る

先週8日(木)に引き続いて大山へ。今日は横手口沢からの滑降です。天気予報を信じて我が家を出る。米子道での気温は5℃。先週以上の素晴らしいザラメと晴天を期待したが・・・。

 

 何と、この一週間の間にかなりの積雪があった。昨夜も雪が積もったようで道路は真っ白。いつもの所に車を置いてスタート。雪は柔らかいが登山道はしっかりと踏み固められている。

 

 阿弥陀堂もしっかり雪の中です。夏道でシール登高をする3名のグループに出会う。ものすごい体力でアッという間もなく見えなくなった。ファットスキーにシールを貼ってあった。重たいでしょうとといったら、「そうだが楽しく滑ることが出来る」といわれた。今日はその通りかもしれないとその時思った。とにかく元気でどんどん登っていく。3合目あたりから、桝水側へ回り込み姿を消したが、5合目あたりでまた出くわした。大きく回り込みながらジグザグと高度を稼いでいる。3名の内一人は外人さん。この男が凄い。5合目上部で姿を現し、ここから後はほぼ後は夏道沿いにシール登高。他の登山者もあきれて見ていた。後の2名はだいぶん遅れたらしく姿は見えない。

      雪景色が美しい。ただし、樹氷ではない。雪がブナの枝に付着している。このあたりではまだ天気はよかった。

 

 8合目の手前あたりでスキーを外していたので追い越す。やはり大山ではシール登行よりツボ足が速いと思いながら頂上近くまで登ったら、またまた追い越された。見るとシールにスキーアイゼンだ。結局、この外人さんには負けた。

        頂上小屋は雪の下に。2階の入り口も完全に雪に埋まっていました。

 

   6合目あたりからガスってくる。写真は、頂上小屋の近くです。

  

 頂上に着いて外人さんに話しかけられるが、何だか意味不明なので困っていると握手を求められた。そのうち、他の2名の日本人がやって来た。何処を滑るか相談する。「ホワイトアウトなので夏道を引き返し、7合沢あたりが安全かもしれない」などと話したがそれでもと思い自分は横手口沢の方へスキーを滑らす。すぐに何が何だか分からなくなり暫し停止。そのうち、幾分見えるようになって、3人組が下りてきた。視界のあるうちにとスタート地点へ移動する。場所によっては風で雪が飛ばされカリカリで下の雪面が出ている。いつもならばザラメの斜面をトラバースして滑り込むのだが今日は感じが違う。滑り口はここかなと思ったがいつもと情景も違うので少し先まで行ったら1合沢との境界にでた。しかし、これで横手口沢入り口の位置がはっきりしたので先に滑り込む。雪は幾分固め。これではファットスキーは意味もない。しばらく下りてから上の3名の様子を伺うと・・・。

 

 滑ろうとしないのでお先に失礼する。核心部はかなりの急斜面。2年ぶりなので余計に緊張するし、雪質も良くないのでスマートに滑れない。何よりも、視界がはっきりしないからワンターンごとに止まる。

     ガスが晴れて、視界が。大の沢をしのぐ斜度とスケールです。この辺りから雪質が悪くなる。ここが雪崩れたらものすごいことになりそう。

 

         雪はしめって粘っこい感じ。滑るたびに雪だるまが発生する。

 

 ダンプカーのタイヤのような塊がごろごろ落ちて来る。雪崩の一種ともいえる。大人数で滑っていたら、それぞれが雪だるまを発生させるから大変な事になっていたかもしれない。

                   やっと安全地帯までやって来ました。

 

 上部を振り返る。途中、雪崩跡のような雪の堆積を見ました。沢の両側からも雪の塊が滑り落ちている。

 

  下部では、大きな雪だるまのようなヤツがゴロゴロしていて滑るのに苦労しました。転んだひょうしに板が雪の中に突き刺さり、逆エビ固めのような格好になる。しばらく身動きが取れなくてヨガの練習をしているようでした。その姿勢で少しずつ雪を搔いて板を引き出しました。

 

 道路を横切って雪崩が通り過ぎて行ったようです。このすぐ横が横手道入り口。

 

 横手道に入り、大の沢を過ぎる。結局、3人組は何処を滑ったのだろうか。後からついてくる様子はなかったから、てっきり大の沢へ移動したのかとも思ったが、大の沢では姿もトレースも見かけなかった。頂上まで引き返したのだろうか?

 桝水スキー場を横目に、くたびれて車まで帰る。除雪も進んでいました。

 

 反省

  気温は上がっているが、大山の天気は良くない。下界は雨でも大山は雪。その日その日で滑る条件が異なります。また、上部と下部とでも大きな違いがあります。雪崩の危険もありしばらくは様子見が利口。無理して滑らないことです。特に今年は今までにない現象に出くわす。