山の記憶 (百名山・二百名山・三百名山)

山スキー、その他の山行もあります。

2010年日本200(300)名山 北海道編(その3)神威岳 ペテガリ岳

2010年09月29日 | 200名山・300名山

 今年2度目の北海道遠征。残した課題をクリヤーすべく出かけました。北海道は島根県からは遠い。船で丸一日を要し、港は舞鶴港(小樽へ)か敦賀港(苫小牧へ)からです。
 21日(火)夜、東苫小牧港着。ねぐらを道の駅「むかわ四季の館」とする。温泉もあり、朝風呂もあったが車に泊まるだけとする。翌22日、浦河国道235を走り、レ・コードの湯で入浴し昼食。
 その後、浦河営林署でゲートの鍵を借りる。この鍵は、神威岳に登るためのものだが、現在ではペテガリ岳に登るのにも必要なもの。鍵を借り荻伏からサラブレッドロードに車を進める。 

  いやにひとなっこい馬でした。やはり馬は馬面です。 
 

 神威山荘。ちょうど団体さんたちがおりてきました。誰も沢歩きの装備でした。この日は、小屋の前の駐車場で車中泊。

 
 9月22日、朝5時45分スタート。食欲がないのでお湯を飲んで出発。小雨模様なので雨具を付ける。神威岳へは、小屋の前からシュオマナイ川に沿って進む。しばらくは林道のような道が続くが間もなく沢に入る。登山道の状態が心配されたが、水量は少なく沢靴の必要はなかった。ルートは、テープとケルンが要所要所にあって道に迷うことはない。自分は、せっかく沢靴を履いてきているのでわざと水の中を歩いた。しかし、後で思ったが、沢靴でも濡らす必要がなければ濡らさない方が良い。足が濡れれば体温も奪われる。
 約2時間ほどで尾根への登り口に着く。ここから、素晴らしく急な登りが始まる。登山靴を持ってくれば良かったと反省。道は良く踏まれていて迷うような心配は皆無です。 
  
  ここから尾根道に入る。
 

 途中、お腹が空き、気温も下がりだして寒くなる。バナナを一本食べ、シャツを着込む。手はかじかみ、足はじんじんする。小屋を出発する折り、手袋を片方拾いそれをつかっていたがとにかく冷たい。足も濡れているので寒さで痛いほどだ。本尾根では、疲れとあまりの寒さに引き返そうかともおもった。朝、食うものも食わずにスタートしたのがいけなかったらしい。なんとか頑張っていると、突然頂上の標識が飛び込んできた。
 9時55分頂上。約4時間の苦闘でした。視界は悪く、風とガス、おまけに寒い。早々に下山とする。しかし、下山するにつれて天気は回復に向かう。何だこれは?。

 
 
 ペテガリ岳が見えてきました。縦走も可能なようですが道はかなり悪そう。藪こぎの連続か?

 

 天気は良くなりました。下山途中、あとから登ってきた年配の方と情報の交換。ペテガリ岳へのルートやら沢の様子を聞いて安心する。ここも、靴を濡らすことはないらしい。自分は沢靴しか持ってきていないので少し残念に思った。

 
 
 ペテガリ方面へと続く尾根。ただしこのルートは正規のものではありません。

 

 沢まで下りると天気はすっかり良くなる。昼食がてらしばらく休む。13時10分帰着。

 神威岳を登ってから、そのままペテガリ岳に向かえば良いのだが、登山口となるペテガリ山荘までは4時間程度掛かると聞いていたのでこの日は一度道の駅「みついし」まで帰る。ここにも温泉があり、車で泊まるにはもってこいの場所。温泉に浸かって汗を流し、翌朝ペテガリ岳に向かう。
 昨日と同じ道を行く。神威山荘手前から左に少し入ると駐車場あり。車が3台停まっていた。ペテガリ岳へは最初に徒渉がある。事前に得ていた情報では、水量も多く困難が予想されていたのでそれなりの覚悟はしていたものの、全く当てが外れた。結局、山荘まで足を濡らすことはなかった。ここも、神威岳同様に沢用の靴は必要なかったが、沢靴しか持ってきていなかったのでこの靴で歩くことにする。

 最初で最後の徒渉場所だが・・・。駐車場から二~三分か。 

 

 沢をつめ、尾根を越すと俄然開けてきます。左手にペテガリと神威への標識を見る。後は、林道に沿って下り加減の道をペテガリ山荘まで。途中、道路整備の方たちに会う。工事用の車は入れるらしい。だんだん道も良くなる。ただ、ペテガリ小屋までは長いので本当にこの道でよいのか心配になった。

 

 心配しながら歩いていたら、ついに小屋が見えて来ました。やれやれです。ストーブが赤々と燃えて、先客4名が山の話に夢中でした。自分は2階に上がる。下からの熱気でポカポカでした。ペテガリ小屋は、至り尽くせりの小屋です。まきあり火付け用の新聞紙もあり、毛布も布団もあり、水道あり立派なトイレありです。炊事場とトイレは電気がつきます。さがせばアルファー米などもあるとか?


 

 9月24日、5時05分小屋をスタートする。もう明るくてランプはいらない。昨夜、素晴らしい星空だった。月も出ていた。今日は素晴らしい天気が期待できそうだ。しかし、朝露のザサの中を歩くので靴はびっしょり濡れる。スパッツを着ければ良かったと後悔するも遅い。

 天気は上々、展望も開けてきました。しかし、ペテガリ岳はまだ見えません。

 

 やっと全貌が。しかし、まだまだ遠い。

 

 500mの登りの後、10時35分やっと頂上へ。360度の大展望。ついに来ましたペテガリ岳、1739mです。

 

 太平洋も見えます。目を転ずれば、神威岳も。

 

  眺望を楽しんだ後、9kmの道のりを帰る。小屋には15時着。10時間の強行軍だった。ペテガリ登山の所要時間は12時間前後が一般的。小屋に帰ると、新しい登山客が来ていた。この日は、ここにもう一泊する。酒もなくなってきてわびしくなった。
 翌25日、6時20分ペテガリ山荘に別れを告げる。行きには思わなかったが、帰りちょっと道を間違える。ブログなどで読んで注意はしていたが、きれいに間違えた。真っ直ぐ進めばいいものを、左方向に延びる一見立派そうな道に入ったのが間違。足跡らしきものがあるので進んだのだが、これは鹿の足跡だった。 
 やっと見覚えのある地点に返りホットする。前から大きな荷物を担いだ頑丈そうな男性が、息を切らしながらやってきた。感じからすると小屋の様子を見に来た地元山岳会の方のようだった。
 8時05分に尾根まで這い上がり、9時15分駐車場着。約3時間掛かったことになる。


 

コメント
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