YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

エジプト暴動で分かる日本のインテリジェンス風景

2011-02-07 00:21:53 | ブログ探索
今回のエジプトの暴動では、ハッキリ言ってさっぱり分からない事を告白したばかりだが、ニュースやブログをウロウロ探索しているうちに、日本のインテリジェンスを考える上で、対照的な2つのブログに行き当たった。

まず、毎日の様にチェックしている BLOGOS あるのに、なぜだか見逃していた極東ブログの『米国はエジプトをどう見ていたか、なぜ失政したのか』と『2月4日、エジプト争乱について』のエントリー。2百万人規模のデモなんて報道もありましたが、2百万と聞いた瞬間に私だって虚報だと気付くわけで、その辺の事をキチンと書いてある。(エジプトの人口8千万、カイロは周辺を含めて2千万)ブログ主 finalvent の正体は不明だが、鋭い。(アメリカに住んでも居なさそうなのに、キチンと分析しているのには、ビックリ)

米国はエジプトをどう見ていたか、なぜ失政したのか』のなかでは、私の好きなちきりんの事を反米主義とし、「エジプトにも似た状況から経済大国となった日本にもいまだ残滓のある傾向」と正統的にコケにしている。ちきりんの『アラブの政変で負けようとしているのは誰なのか? 』には、特に石油の件では、私も?がついていたので、痛快であった。

ちきりんって、世界中の国々(約50カ国)を旅し、それも旧ソ連なんかも行ってて、その事自体も売りのはずなのだが、こんな金太郎飴みたいな記事書いてて大丈夫だろうか人事ながらに心配してしまう。今回のエジプトの件で現場を想像するという意味では、こっちのブログのほうがよっぽど役に立った。(ブログ主パンダラブーさんは、同郷で、高校の同窓の様だ。取り敢えず勝手に紹介しておく)

もう1つは、元日本の外交官の野口雅昭(登山家野口健の父親)のブログ、中東の窓。日本語で読める中東情報として重宝との評判だが、『エジプト情勢(5日)』では、中東で大好きな陰謀史観的と断りながらも、「CIAがなにか関連しているのでしょうか?」などと、本当に外交官だったのだろうかと疑いたくなる様な、軽々しい発言をしている。多分、外交官としては失格ながら、立派なお父さんなのであろう。日本の外務省には、ワイン通や、美術の好きな人は居ても、インテリジェンス(情報収集、分析)の出来る人は、皆無なのかもしれない。

さて、下世話ながら、今回の騒動の本質は、「アラブパンよこせデモ」だったのではないかと密かに思い始めている。そろそろ、今後とも重要な役割を果たすと考えられている軍が、食料品を放出したりして、段々と沈静化に向かうのではないだろうか。

オバマ大統領がムバラクに即時退陣をを求めたと声明を発表したのが、2月1日。未だにムバラク大統領は頑張って(居座って?)いるし、オバマは、民主化を求めるエジプトの声とか、全ての人が持つ権利とか、観念的なお題目を唱えているが、もし、エジプトの真の声が「腹減った」だとしたら、トンでもないお笑い草である。(この辺は、後で検証するしか無い)

民主化(もしくはイスラム傾斜)への過程なのかもしれないが(食えないのでなんとかしろというのが、正統な民主化への道も言えるが)、繰り返しになるが、デモの真っ最中にラクダに乗った人が登場してからは、分からないとしか言いようが無い。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿