YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

新しい革袋に古い酒を盛る (Bill O'Reilly Interviews President Obama 追加)

2011-02-07 01:27:36 | アメリカ政治
今年のオバマ大統領一般教書演説が全く、Flat であった事は、こちらで書いているが、先日出張中にレンタカーのラジオを弄っていたら、これまで聞いた事の無かったラジオホストが、スピーチのどの部分が、誰かからの引用、もしくは借用で有る事を事細かに解説していた。

奇しくも今日は、ロナルド・レーガンの生誕百周年に当たるのだが、最近のオバマは、レーガンのカリスマ性を意識していると言われている。また、クリントンが中間選挙大敗直後の一般教書演説で、大きな政府は終わったとのスピーチをして、結果的に大復活を遂げた事から、オバマの一般教書演説に期待が掛かっていたりした。結果的に、全く盛り上がらず、大きな舵も切らないまま、煮え切らずに終わった。

オバマって、(政治家としては)若くて、カッコ良いのだが、所詮、黒人という事だけが新しくて、後は誰かの真似ばかりしている。(南部アーカンソー州から大統領になったクリントンが、初めての黒人大統領であると言う真面目な議論も有る)

大統領選挙中のキャンペーンメッセージ "Hope and Change" だって、オバマが敬愛する市民活動家 Saul D. Alinsky の代表作 " Rules For Radicals" の焼き直しらしい。(購入してから一年にもなろうとしているのに、まだ読んでいない)

まず、就任式では、リンカーン大統領が宣誓に使った聖書をわざわざ持ち出して宣誓している。(ワシントン DC 入りも、リンカーンと同じ様に列車で、路線まで同じにする程の念の入りようだった)昨年、中間選挙で大敗すると、クリントン大統領と同じ様な復活を目指して、レーガン大統領と同じ様なエキサイティングな演説をしようとした。皮肉な事に、今回のエジプト動乱は、カーター大統領にとってのイラン革命と同じとまで言われる始末。

まあ、最後は全く真似をする気がなく、そうなる事を一番オバマ本人が恐れているだろうが、カーター大統領のようにたった1期でホワイトハウスを去る事になりそうだ。そうなれば、今後数十年、カーター大統領とは史上最悪の大統領の座を争う事になるだろう。

歴代の大統領で一番頭が良いとまで言われたが、もしそうだとしても、秀才君の限界を暗示しているようで興味深い。

アメリカが弱体化する事で、世界が良くなる事は無いので、何とかオバマ大統領には頑張って欲しいのだが、どう贔屓目に探しても、不思議な位良い所が見つからない。

そう言えば、昨年、民主党大敗後の死に体議会で、どさくさに紛れて承認されたロシアとの START (for Strategic Arms Reduction Treaty: アメリカとロシアの新しい戦略兵器削減条約)の交渉の途中で、アメリカがイギリスに提供している核兵器の数をロシアに開示したらしい。アメリカ最大の同盟国イギリスも、いたくご立腹との事だ。

内政は、民主党が議会が過半数を持っていたのでやりたい放題で、そのつけが今回ってきているし、外交では、エジプト動乱の前から、イスラエルとは気まずくなっている上に、イギリスとも今後揉めそうな気配だ。

革袋は新しかったが、どうも穴が一杯空いているし、古い酒はすっかり酸っぱくなっているものばかりだ。そろそろ底が抜けそうだ。


追加:Bill O'Reilly Interviews President Obama

スーパーボールのプレゲームショーの一環で、保守系で知られる Fox News の人気ホスト Bill O'Reilly (本人は自分自身を独立系としているが、一般的にはバリバリの保守と見られている)がオバマ大統領をインタビュー。

この記事の真ん中あたりに、ビデオへのリンクがあるので、興味のある人は、どうぞ。

14分のインタビューでは、突っ込んだ事が聞けないのもあるが、結局、オバマは何も喋っていない。この人、本当に中身は空っぽの様だ。以前に紹介したブッシュのインタビューと比べてみると、よく分かる。

相変わらずエジプトの事は、優等生の発言のままだ。(2月1日のムバラクは即刻退陣の声明は、忘れたのか、忘れようとしているのか?)、ObamaCare の違憲判決についても、意識的にさらっと流して、厚かましくも過去の出来事をやり直す気はないと、シャアシャアと言っていた。反対派からしてみれば、オバマと民主党の過去のヘタ打ちを正している上に、裁判所の判決を一顧にしていない事は、司法への侮辱であろう。又、究極的には最高裁判所の判決になるのに、オバマ政権(司法省)は妙な時間稼ぎをするために、控訴審を飛ばす事を妨害しようとしている。

最後に、スーパーボール直前インタビューという事で、どちらが勝つか聞かれていたが、こんな時だけ変な気を使って、ゴマ化している。(昨年は、好きなバスケットボール、大学の NCAA トーナメントについてのインタビューでは、ブラケットを埋める事までしていた)私の予想としては、フットボールの事は全然知らないと思う。(これって、アメリカ、特に男性にしてみれば、フットボールを知らない人というのは異質な感じがするだろう)野球の事を全然知らないのは既にバレている。MLB の始球式の時、地元シカゴホワイトのスタジアムジャンパーを着て登場して、始球式後のインタビューでシカゴホワイトファンだと答えたが、選手名を1人も言えず、本拠地のスタジアム名まで間違えるという、考えられない様なちょんぼをしている。(こんな所にも、嘘つきの片鱗(というかそのものだが)が出ている)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿