糸井重里の『ほぼ日』で連載されている絆回廊(新宿鮫 X )は、10月15日からの後半開始に伴い、前半のアーカイブが削除され読めなくなる。鮫島ファンの方は今のうちに読んでおく事をお勧めする。
登場人物が出揃い、殺人事件が2件発生、鮫島も狙われたりして、段々と調子が上がりスピード感がでてきた。ここまでの流れからすると、途上人物、特に男は皆死んでしまう様な気がする。どうなる事やら。内容的には、中国からの麻薬ルート、日本のやくざと中国人達(日本国籍であったり、真の中国人)の関係で構成されている。
第2作目の『毒猿』から、日本で跋扈する外国人、密入国者、移民、中国残留孤児の子供等が必ず登場してくる。日本の移民受け入れ問題等が話題になったりするが、新宿界隈では、現実として既に移民が深く日本社会に根差している現状が垣間を垣間見れる。
前半終了の現時点で、最初のエントリーで感じた疑問は少しも解決していない。その上、アーカイブから消してしまう事に何か意味があるのだろうか?最初から計画されていたのか、何らかの事情でアクセス数を増やす為の安っぽいマーケッティングテクニックなのか、全くの謎だ。
将来的には本として出版されると思われるので、小説的には前半終了時点で読めなくする事の意義がどうしても考えつかない。大沢在昌はあくまでもハードボイルド作家なので、後で読み返して、あっと思う様なトリックが隠されている様な事はしないであろう。
小説の出来としては相変わらず水準が高いので楽しみに読んでいる。前半終了時点でそこまでを読めなくするという事で、やや深読みし過ぎている気もするが、ネットでそれも週毎の連載の仕組みとの関連性を思わざるを得ない。
話の展開よりも、そんな事ばっかりが気になるので、早くクライマックスを迎えて欲しい今日この頃だ。
追記(10/1/10)):今週の更新分を読んで、「ロケットおっぱい」晶の事をスッカリ忘れていた事に気が付いた。バンドメンバーへのクスリの嫌疑から家宅捜索という展開になっている。『新宿鮫』(第一作目)で晶が改造拳銃マニアに狙われるというのがクライマックスになっていた事を思い出した。鮫島の上司である桃井課長もこの第一作目で、鮫島の命を救う為に犯人を射殺しているが、この『絆回廊』の重要登場人物との過去の関係も登場して来た。
英語で言う Full Circle の様相を呈してきた。いかにも日本の小説らしく、吉川英治の『宮本武蔵』みたいに、何もかもが関連してきている。(計らずも、登場人物のやくざが「まったく、新宿って街は妙なところだ。いろんなことがあって、ばらばらに飛び散ったもんが、いつのまにかまた集まってきちまうのだからな」と言っているのだが、「新宿」を日本のどの町に置き換えても言える様な気がする。場所だけでなく、日本の真理を言い当てているのではないだろうか)
『絆回廊』で、新宿鮫シリーズが終了するかもと言う予感が強くなった。
登場人物が出揃い、殺人事件が2件発生、鮫島も狙われたりして、段々と調子が上がりスピード感がでてきた。ここまでの流れからすると、途上人物、特に男は皆死んでしまう様な気がする。どうなる事やら。内容的には、中国からの麻薬ルート、日本のやくざと中国人達(日本国籍であったり、真の中国人)の関係で構成されている。
第2作目の『毒猿』から、日本で跋扈する外国人、密入国者、移民、中国残留孤児の子供等が必ず登場してくる。日本の移民受け入れ問題等が話題になったりするが、新宿界隈では、現実として既に移民が深く日本社会に根差している現状が垣間を垣間見れる。
前半終了の現時点で、最初のエントリーで感じた疑問は少しも解決していない。その上、アーカイブから消してしまう事に何か意味があるのだろうか?最初から計画されていたのか、何らかの事情でアクセス数を増やす為の安っぽいマーケッティングテクニックなのか、全くの謎だ。
将来的には本として出版されると思われるので、小説的には前半終了時点で読めなくする事の意義がどうしても考えつかない。大沢在昌はあくまでもハードボイルド作家なので、後で読み返して、あっと思う様なトリックが隠されている様な事はしないであろう。
小説の出来としては相変わらず水準が高いので楽しみに読んでいる。前半終了時点でそこまでを読めなくするという事で、やや深読みし過ぎている気もするが、ネットでそれも週毎の連載の仕組みとの関連性を思わざるを得ない。
話の展開よりも、そんな事ばっかりが気になるので、早くクライマックスを迎えて欲しい今日この頃だ。
追記(10/1/10)):今週の更新分を読んで、「ロケットおっぱい」晶の事をスッカリ忘れていた事に気が付いた。バンドメンバーへのクスリの嫌疑から家宅捜索という展開になっている。『新宿鮫』(第一作目)で晶が改造拳銃マニアに狙われるというのがクライマックスになっていた事を思い出した。鮫島の上司である桃井課長もこの第一作目で、鮫島の命を救う為に犯人を射殺しているが、この『絆回廊』の重要登場人物との過去の関係も登場して来た。
英語で言う Full Circle の様相を呈してきた。いかにも日本の小説らしく、吉川英治の『宮本武蔵』みたいに、何もかもが関連してきている。(計らずも、登場人物のやくざが「まったく、新宿って街は妙なところだ。いろんなことがあって、ばらばらに飛び散ったもんが、いつのまにかまた集まってきちまうのだからな」と言っているのだが、「新宿」を日本のどの町に置き換えても言える様な気がする。場所だけでなく、日本の真理を言い当てているのではないだろうか)
『絆回廊』で、新宿鮫シリーズが終了するかもと言う予感が強くなった。