YS Journal アメリカからの雑感

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プリウス 試乗(?)レポート

2010-09-11 12:57:13 | アメリカ自動車業界
たまたま出張で借りたレンタカーがプリウスだっただけで、厳密には試乗ではないのであるが、適当な表現が思い浮かばなかった。

今回の出張は、2泊3日で、ノースキャロライナ州とテネシー州で、殆どフリーウェイの運転であった。ノースキャロライナは平坦な所が多いが、テネシーの東部はアパラチア山脈の南端で、アップダウンのきつい所もある。出張中はずっと晴れで、最高気温は車の表示で華氏90度(32℃)を超えていたので、エアコンは入れっぱなしであった。(涼しくなった夜も)

借りた時での走行距離は22,000マイル(30,000キロ)。レンター会社はエイビス、一日$47で、保険や税金等全部込みで、3日間で$196.93であった。

3日間の走行距離は、831マイル。(1330キロ)仕事というより運転しに出張した感じである。いつもの通り制限速度プラス10マイルでの走行で、時速65-80マイル(96-128キロ)での運転であった。

消費したガソリンは、19.313ガロン、燃費は43マイル/ガロン(19.12キロ/リッター)。高速運転が殆どだったこともあり、カタログ値(48マイル/ガロン)よりも低い。しかし、350マイル走って8.5ガロンで満タンになった時は、随分得をした気になった。

高速運転が多かったので、常にエンジンが掛かっている状態であったが、やや非力な事は否めないが、エンジンが焼き付くのが心配といった感じはなかった。調べて分かったのだが、現在のエンジンは1.8Lのエンジンなので、時速80マイルなら無理無く走れのは当たり前であろう。いつも乗っているトーラスに比べてノイズも遜色無く、携帯電話も普通に出来た。

でも、エンジン回転が上がっているので、せわしない振動(良く制御されているが)があり、長時間運転した事もあり、疲労度がいつもより大きかった。シートの形状やポジションも今一で、いつもは出ない腰の筋肉痛がでた。

一番驚いたのは、停止状態でエアコンを掛けたままにするとみるみるバッテリーが減る事であった。3分1くらいになるとエンジンが掛かるのだが、フルの状態から5-10分程度でそんな状態になった。更に驚いたのは、この状態から走行すると、ほんの数マイルでフルチャージとなる事である。これらは、バッテリーのキャパが非常に小さい事と、エンジンの発電機としての性能が抜群に良い事を示している。

バッテリー技術の進歩が著しいといってもこの程度かと落胆した。バイブリッドを運転しながら、電気自動車の未来はまだまだ暗い事に思いが飛んでいった。

一口で結論付けると「悪くはないが私の様に高速を使って遠出する事が多い人には向いていない」といった所であろう。最初の給油した時の経済性に驚いたと書いたが、冷静に考えると、3.5Lのエンジンを積んでいるトーラスの、たった1.5倍しか燃費が良くないのである。また、燃料タンクが小さいので、満タンで450マイルしか走れない。18ガロンタンクのトーラスは高速だけだと500マイル以上は楽勝だ。よって350マイルで給油しなければならないというのは、「寸足らず」という感覚になる。

経済性やエコというのは分かるが、感覚的には、車の機能としては後退しているとしか思えないので、私にとっては不合格。チョイ乗りばかりだが、車が毎日必要という人にはうってつけの車であろう。カーシェアリングとの相性は抜群であろう。

追記(書き忘れ)
プリウスのハンドルが真ん丸で無く、真直ぐにした時のしたに当たる所がやや直線的になっていた。普通に運転している時には気にならないのだが、駐車場などでグルグル回すときには、違和感があった。人間工学的に考えられたデザインなのかもしれないが、意味が無いような気がする。