YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

2010 一般教書演説 (State of the Union) 内容予想

2009-12-25 12:16:23 | アメリカ政治
来年1月26日(火)にオバマ大統領が初めての一般教書演説を行います。未だ1ヶ月以上もあるのですが、何を言うかは既に予想出来ますので、2009年の総括の意味を込めて記しておきます。

1 健康(医療)保険改革
自画自賛になると思う。内容よりも法案成立自体が大事という妙な事になってきいるし、演説の時点で両院協議会での調整が終了しているとは考え難いので、下院、上院での法案可決の歴史的意義についての意味の無い美辞麗句の羅列。調整が上手く行かず流れる可能性もあるので、未だ高い個人的人気を過信した法案成立に向けてのキャンペーン的な営業演説になる。

2 アフガン問題
3万増兵は、大統領になって一番難しく辛い決断だったと吐露し、アメリカの安全と派兵の安全のためにやったし出口戦略も示していると、これも自画自賛になる。キューバのテロリスト収容所2010年1月閉鎖が予定通り行かなかった事、テロリスト裁判を刑事事件としてNYで裁判を行う事の是非については頬被り。

3 景気回復
先ず,ブッシュ政権から混乱を引き継いだ事に改めて言及。就任早々の景気刺激策の効果を宣伝せざるを得ないので、苦しい論理で景気回復している事を説明。12月の失業率(1月8日発表予定)が、10%を切ろうものなら、鼻息荒くなるでしょう。

4 財政赤字
金融システム、アメリカ経済を破滅から救う為に、致し方なかった事を強調。その上で、財政規律する事を強く打ち出すが、具体案は議会でやってもらうと逃げる。健康保険改革改革で財政赤字が長期的に減るとの幻想を強調しつつ、もう一丁キャンペーンを行う。

5 地球温暖化
コペンハーゲンの失敗、科学的根拠の信憑性の問題等があるので、Cap and Trade(炭素税)はトーンダウンをせざるを得ない。が、グリーンジョブ(環境絡みのビジネス)が景気回復に不可欠であるとして、アメリカが率先してCO2削減の公約をする事で国際協定が出来上がる事を強調。直ぐに行動を開始しないと明日にも破滅がくると言う、いつもの脅し文句は、言っちゃうだろうなー。

終わりを知らない自画自賛、一年経ってもやっぱり言ってしまうブッシュ政権批判、自ら進める政策が通らなければ破滅すると言う脅迫、だから私は頑張るという決意。結局、中身が伴わない空虚な一般教書演説になるであろう。

Stack and Tilt

2009-12-25 04:22:28 | 書評
Stack and Tilt の本 は期待を裏切らない素晴らしいものでした。

12月号のゴルフダイジェストに、エッセンスと6段階の練習法が掲載されておりますので、ちょっと味見したい人は参考にしてみて下さい。英語ですけど、6ステップの見出しと写真だけでも、スイングの骨格と具体的なイメージが出来ると思います。

提唱者の2人も認めている様に、このスイングは飛距離と方向性のバランスを極大にする事を目標にしておりますので、スイング中に急ぐ所がありません。よって、私の様に思いっきり打ちにいく傾向がある人は、特に、右足で腰を蹴り上げて行くタイミングに注意する必要があります。

体が硬い人は、バックスイングで右足を伸ばす事で、下半身が回るので、上半身の捻りも連られて大きくなり、オーバーザトップ、ダウンがアウトサイドに行き難くなり、思い切り振ってもスライスしなくなります。ダウンでの風景が変わってきますので、暫く、ゆっくりスイングする事をお勧めします。

アメリカ財政赤字上限$290ビリオン アップ

2009-12-25 01:45:57 | アメリカ政治
アメリカの借金 Part2でお伝えしましたが、アメリカの財政赤字は議会承認の$12.1トリリオン(約1090兆円)に到達目前で、上限額を増やさないとアメリカ国債が不履行になる所まで来ておりました。民主党は一気に$1.8トリリオン(約162兆円)増やして来年は、財政赤字上限の審議をしたくないいこうでしたが,結局$290ビリオン(約26兆円)のアップで上院可決となりました。大統領が署名すれば、事無きを得る事となりました。

但し,$290ビリオン(約26兆円)のアップでは、来年2月中旬までしか賄えないので、1月20日までに改めて上限アップ案の可決が必要となります。

今回の上院可決も、民主党60議席ピッタリで行われています。よって、今後、アメリカ政府のディフォルトとするかどうかという瀬戸際で、共和党と民主党の駆け引きが激しく行われると思います。財政赤字に強い懸念を持っている民主党議員も多く(当たり前ですが)、$890ビリオン(約80兆円)も注ぎ込んだ景気刺激策の有効性も疑問視されてり、その上、健康保険改革法案も絡み、醜い駆け引きが展開されると思います。

共和党の戦略としては、小出しで数ヶ月毎に上限アップの審議をやり世論を食傷気味にして保守回帰の流れを滞留させるより、一年くらい大丈夫な上限アップ($2トリリオン(約180兆円)に協力する見返りに、肥大した支出の大胆なカットを民主党に飲ませるのではないかと思います。健康保険改革法案を絡める事も考えられますが,この法案は単独でもかなり風当たりが強くなってますので、得策ではない様な気がします。

オバマ大統領及び民主党は、来年になってもまだまだ財政危機をブッシュ政権よりの負の遺産だと弁解しつつ,共和党の戦略を市民の事を考えない行為だと非難を繰り返すと予想されます。

肥大した財政赤字にオバマ政権が真剣に取り組む事を、心から願います。(まあ、無い物ねだりですけど。)