YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

オバマ大統領 ジョブサミット

2009-12-05 02:41:42 | アメリカ政治
今朝、11月の失業率が発表となりました。10%と先月の10.2%がらやや改善して、確証もないのですが、なんとなくほっとしてます。

失業率が高い事は、オバマ政権の最大課題になりつつあります。就任当初、このままでは経済が壊滅的になると脅しながら$780ビリオン(約70兆円)の景気刺激法案す時に、失業率は8%を超えないと宣言した手前もあります。

こんな時は、有識者を呼びホワイトハウスでサミットと称する集会を開きます。昨日も例外ではなくジョブサミットを主催し、今回はご丁寧に、今日からサミットの延長として雇用の現場を視察するために全米各地のツアーにでております。

オバマ政権は昨日、冒頭演説の中でとんでもない事を行っておりました。要約すると次の通りです。「中小企業は不況で人切りをした上、残った人々の生産性を上げたため雇用拡大にならず、失業率が高止まりをしている。」運転しながらラジオを聞いていたのですが、思わず大声で罵倒してしまいました。

オバマ大統領は、経済や雇用を全く理解出来ていない事との思いを、改めて強くしました。企業は論外として、自治体の首長経験さえないので、実際に何が起こっているかも分からない上に、自分の決断の成功経験も失敗経験も無いので、政策を立案出来ない上に、その政策の影響を想像する事に至っては全く考えられないのだと思います。

唯一、市民活動を組織したり、(大成功だった大統領選を含めて)選挙活動くらいが経験と言えるくらいです。何かあれば、アイデアを出し合いましょう、みなさんの意見を聞きましょうという事位しか思いつかないのだと思います。また,オバマ政権の92%は、官僚、学者出身という事もあり(これまでは最高でも70%)、政権としても景気に対して有効なアイデアが出てきそうにもありません。雇用に関して、大きな影響のある商工会議所は、このサミットに呼ばれておりません。健康保険改革法案に反対しているからだとの憶測がでております。

ダメな会社ほど、会議が長く、外部のコンサルタント会社に戦略を丸投げするのに良くにております。