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YS Journal アメリカからの雑感

政治、経済、手当たり次第、そしてゴルフ

The Killing Machine

2011-01-17 07:09:20 | 新聞、雑誌から
アリゾナの銃乱射事件から一週間経つが、未だにトップニュースとして扱われている。アメリカ銃社会の恐怖や、言論の自由のあり過ぎなど、意味不明の展開を見せていたが、その方面では、少し落ち着きを取り戻してきた。本質は「気違いに刃物」問題であるのだが、日本でも秋葉原通り魔事件で7人が死亡している事を考えると、人間の能力を超えた道具(銃であったり、車(トラック)であったり)が存在する限り、このような無差別殺人事件は一定の割合で発生するのは、仕方ないと思われる。(アメリカの銃による殺人事件はここ数年減少傾向にあり、銃以外での殺人事件の半分位しかない)

さて、オドロオドロしいタイトルは、今週号(Jan 17-23, 2011)の Businessweek の表紙である。今回の事件で使用された拳銃が Glock 社のものである事は、このエントリーのコメントで触れているのだが、このオーストラリアの会社の記事をどこかで読んだ記憶があり、ツラツラと考えていたのであるが、この Businessweek の表紙を見た瞬間、少し前のやはり Businessweek に Glock の記事があった事を思い出した。

先ずは、こちらの映像を見てみて下さい。

Glock と Smith & Wesson Revolver で、18発づつ撃っているのですが、Glock が 4.82 秒なのに対し S&W リボルバーは、14.47 秒掛かっている。素人目でも、明らかに Glock の方が撃ち易そうなのがわかる。アメリカの軍隊、警察、そして一般人に人気があるのが良く理解出来る。構造がシンプルで扱い易く、過酷な条件でも故障が無い。その上、金属部分が銃身と、弾丸を居れる magazine だけで、残りはプラスチックなので、非常に軽く出来ている。

今週の記事 "America's Gun" は、$1B (約800億円)と言われるアメリカのピストル市場で、オーストリアの会社がどのように急速に伸びていったか、また、magazine と呼ばれるグリップの所に弾丸を込めるカートリッジの制限をしたために、逆に大容量の magazine が大量に出回った事など、比較的歴史的な重点で書かれていた。また、この銃自体の性能の良さもキチンと書いてあり、警官が死ななくて済んだ例などがでている。一方で無差別的な銃撃事件で使われる事も多く、今回の事件のように、一回で33発撃てる事で、死傷者が増えている事も書いてある。

さて、私が思い出した2年前の記事 "Glock's Secret Path to Profits" であるが、アメリカへの売り込みが、違法であった可能性を探った記事となっている。

どうも Businessweek は、Glock に対する偏執的な興味がある様だ。今週の記事の最後に、編集者の1人が来年 "Glock and its influence in America" を出版する予定があり、この原稿を元にした記事である言及してあった。

今回の事件で、Glock が規制されるのではないかと言う憶測があり、事件以来、売上げが二倍になっているそうだ。Glock は$500 程度で購入出来るし、純正の17発の magazine は$20位だ。(因に、純正ではないが、33発 magazine が売っていると記事に書いてったので調べてみた。$12.99 だった。こちら。グリップの倍くらい長くて不細工だが、撃ちではありそうだ。)容疑者は、この33発の magazine を2、3本持っていたらしい。最初の magazine を撃ち尽くし、入れ替える時に、タックルされて取り押さえられた。

社会の窓

2011-01-09 03:12:39 | 新聞、雑誌から
昨日、今日の WSJ を読みながら、自分の情報源が Rupert Murdoch 率いる NEWS CORP に偏り過ぎているのではないかとふと思い、考えてみた。(定期購読雑誌はこちら、スポイラが脱落し、Foreign Affairs を追加)

自由とか中立とかを掲げて、バランスの取れた報道をという人々がいるが、全くもってナンセンスであろう。中立ではなく、ハッキリした根拠に基づいた報道が自由に出来るという環境が理想であろう。誰かを経由する以上はバイアスが掛かるのは仕方ない事と覚悟すべきである。

興味の有る経済や政治の事は部外者なので、情報はマスコミ頼りだ。どの媒体から、情報やオピニオンを入手するかという事が大事になると思うのだが、ここで自分の好みが入るのは、人の性であろう。

せっせと WSJ を読み、テレビニュースでは Fox News を観るのは、そもそも自分の好みにあっているのが最大の理由なのであるが、反対意見の粉砕の仕方がキチンとしている所に安心感があるからだ。自分の中で中立、公正の意識があるので、所謂リベラル系の記事やテレビニュースも観るのだが、独善的な報道やオピニオンにはついて行けない。

昔は、年をとったら自然と人の営み(人権とか言う薄っぺらいものでは無く)をそれなりに理解して、リベラルを卒業していくものであったが、最近は生涯リベラルという阿呆が一杯生きている。

という事で、私の社会の窓は、バランスの取れた NEWS CORP 系が圧倒的に多いということになる。

で、WSJ に戻り、1月6日の社説 (Review and Outlook) で日本の事が書いてある "The Italy of Asia" を興味深く読みました、という事になるのである。

福祉政策が行き過ぎた日本行政への批判をアメリカの教訓にしろというシリアスな内容とは裏腹に、The Italy of Asia と称される事の名誉というか不名誉を慶ばしく思うのは、私だけでしょうか?

もう10年以上も国債のデフォルトが言われているし、普通に考え得も限界を超えているのに、未だに頑張る日本は、底力のある不思議な国だ。まあ、国債がデフォルトしても、人々は何とか暮らして行くのであろうけど、ミクロ的には不必要ないろんな悲劇が起こるのであろう。AKB48 なんてやっている可愛い女の子達がお金持ちのアラブ人や中国人に(合法的な国際結婚の皮を被って)買われたりする日が来るのではなかろうか?

最小不幸社会なんて、寝ぼけた人が首相の国であるから、仕方ないのであろう。それにしても、不幸に最小なんてあるのだろうか?あるとすれば、それは死であろう。これじゃあ、自殺する人が楽になると思う心理と同じだ。本人全く意識せず、全然関係無く根本的な真理を言っているのかもしれない。

WSJ の記事では、日本は手遅れという事になっているが、神風は吹くのであろうか?

内田裕也、69+2歳

2010-12-10 05:33:12 | 新聞、雑誌から
ヒット曲も無いし歌がうまい訳ではないのに、昔から内田裕也が日本のロックの首領(ドン)と呼ばれている事を不思議に思っている。最近の活動は知らないのだが、親分肌でいろんな人々のプロデュース等をして確固たる(?)地位を築き上げたのではないかと漠然と思っていた。(個人的には安岡力也と沢田研二が子分であるという事実で、ミョーな尊敬をしてた)

見事な白髪の写真に惹かれてこの記事を読んで、ビックリ。文化庁に助成金を頼みにいき、断られた時に灰皿を投げないように注意されているらしい。ただの暴力的なたかりである。

何でもかんでも「ロックンロール」とカッコつけているけれど、この人、本質的にはやくざの親分(これはなかなか得難い才能であるとおもう)がたまたま洋物を歌っているということであろう。

本人は大真面目なのであろうが、「ロックンロール」と言いながら政府に活動資金を頼む事がどれだけ矛盾しカッコ悪いか理解してないらしい。主旨はどうあれ陳情農民と同じじゃないか!その上、暴力(イメージ先行かもしれないが)をふるう事を心配されるなんて、ただのチンピラだ。

笑ってしまうのは、永遠の69歳(ロック)と称している事で、御年69+2歳らしい。多分65歳くらいで思い立って、69歳で満を持して言い出し、これからは一生使っていくのだろうと思うと、寒い。

ここ最近の The Economist とテレビドラマ「坂の上の雲」

2010-12-07 00:58:19 | 新聞、雑誌から
The Economist (英エコノミスト誌が通称らしい)11月20日号に日本特集 "Into the unknown" (日本語訳はこちら)があり、あちこちのブログで取り上げられていた。(池田信夫のブログ記事藤田正美の時事日想

The Japanese syndrome(日本症候群)という見出しも酷いが、日の丸に押しつぶされそうなイラストや挿入してある老人ばかりの写真は、的確に日本の将来を暗示しており、内容ばかりでなくビジュアル的にもインパクトのある特集であった。

最新の12月4日号には、NHK のドラマ「龍馬伝」と「坂の上の雲」の記事がでていた。政治的に混乱している状況下で、歴史を通して、日本の進む方向を提案したいという思いがあるとの NHK の製作担当者のコメントを載せている。特に、「坂の上の雲」は司馬遼太郎が、国家高揚目的に利用されるを危惧して映像化を拒否していたエピソードが紹介されている。

この記事は的外れで、NHK の事だから政治的なメッセージは皆無なのではないかと思っている。撮影技術が飛躍的に向上して、高画像でとりたいという技術的な願望を実現するために、国民的な物語を選んだに過ぎないと思う。(私もどちらかと言えば The Economist をありがたく読んでいる方だが、最近のアメリカや日本の記事には、オヤッと思う記事が見受けられる事が度々ある)

又、「坂の上の雲」の映像化を司馬遼太郎が許さなかったのは、物語のスケールが大きすぎて映像化出来ないと考えていたからだと記憶している。戦争、それも陸も海もそして203高地を、イメージを壊さないように撮影していくのは不可能であろう。

昨日、第6回「日英同盟」を観たのだが、司馬遼太郎の心配は的中していた。日露戦争に向かってゆく政治、外交の多重的な展開、中国での陸軍の行動、どれも矮小化されつまらないエピソードでお茶を濁す様な展開となっていた。

この作品、面白いのは秋山真之が海軍学校に入る所までである。(以前書いた書評)歴史的な意義とは別に、それ以降はドラマとしてはつまらないと思う。不熱心に見続けるとは思うが、期待は無い。

Foreign Affairs: Manufacturing Insecurity

2010-11-22 02:01:41 | 新聞、雑誌から
定期購読を始めたものの、敷居が高くて既に2冊(隔月なので4ヶ月分)も積んだままになっている Foreign Affairs をめくってみた。次の号で頑張ってみようという決意だけは新たにしたのだが、11月/12月号に比較的短くて興味がある記事(論文と言うべきか?)があったので、紹介しておく。

William Pfaff という保守系の人による "Manufacturing Insecurity" という記事である。要点は以下の通り。

世界中に1000以上あるアメリカ軍の軍事施設が、果たしてアメリカを守る事に役にだったのかという疑問から始まっている。現在のアメリカ軍の世界中での展開は、第二次世界大戦後の撤収過程で冷戦が勃発したので、戦闘を前提としたソ連の侵攻に備えるという体制である。(ベトナム戦争でアジア地区の基地拡大はあった)この体制自体は上手く出来ており、1990年の湾岸戦争での素早い展開と撤収で実証されている。

この湾岸戦争での成功が、アメリカ軍の自信回復と繋がり、Nato 軍としてのユーゴスラビアの活動をへて、コソボに新しい基地を建設したりして、軍の勢力拡大がなされ、結果として、外交も国務省より軍の影響力が強くなっている。ブッシュ政権のラムズフェルド国防長官は、軍による軍コントロールという信念のもと、軍の外交機能であるタンパ(フロリダ州)の U.S. Central Command を強化している。

外交政治的にも、軍の力を過信し、アメリカが民主主義を世界に広げるという傲慢な考え方が大勢を占めてきている。偶発的であったイラクでのバグダッド占領はアメリカ軍によるイラクの国家再興を余儀なくさせたが、その結果はまだ不透明だし、アフガンでも地方でのアメリカ軍設備の設営がテロを誘発する結果になったりしている。

第二次世界大戦、冷戦勃発に対応すると言う事で出来上がった戦略は機能していない。現在のアメリカ軍は、説明責任を持たされないまま拡大を続けており、市民の軍隊からプロの軍隊へ変容してきている。国防産業はアメリカ製造業の一番需要な部門になってきており、軍事関係の企業は議会と未熟な政権を取り込んでいる。この戦略による世界での軍事展開、朝鮮戦争、ベトナム戦争とカンボジア侵攻、レバノン、グレナダ、パナマ、ドミニカン共和国、エルサルバドル、ソマリア、2回のイラク、アフガニスタンにおいて、最初の湾岸戦争以外では成功を収めていない。別の例として、日本帝国海軍に対抗するために未だに11隻の空母を運用している例を挙げている。(戦略的には原子力潜水艦の方が有効)

アメリカ国境で戦争に負ける事は考えられないが、だからといって世界でアメリカ軍の行動が成功するとは限らないのである。アメリカを守るという事から考えると、イラク、アフガンからの規律ある撤退のみならず、世界各地の紛争からの撤退が得策である。アメリカと無関係な社会の争い事の解決は、その地域に任せれば良い。(イスラム原理主義との戦いも、アラブと教徒人口が多いアジアの問題があるので、一括りでは扱えないと言う考察も述べている)

このような大きな戦略変更には、政治的(内政、外交とも)な犠牲を伴うが、そろそろ考え始める時期に来ている。


保守的なコラムニストからこのような論点が提示される所がアメリカ保守の多様性を示しており、アメリカの保守回帰がアメリカ軍の世界展開の延長、拡大に単純につながらない事を認識しておく必要がある。先日紹介した Ron Paul の主張と基本的に同じであり、著作では経済的な観点からの考察もされている。

単純に言うと、アメリカも無い袖は振れないのである。アメリカが自国の繁栄のために自国の事だけ考える方が、世界的に繁栄と平和をもたらすという、これまでのアメリカの路線とは正反対の、ちょっと都合の良すぎる主張である。でも、アメリカ国民の支持は得られる可能性も高そうなきもする。一方で、ローカル紛争の当事者の責任は大きくなるので、否応無しに当事国(日本も含めて)準備をしなければならないだろう。紛争がローカルで、メリットが小さいと紛争も小さいという気はする。

問題は、2つあると思う。1つは天然資源、特に石油。アメリカは中東依存を減らしているので、大丈夫と言う事だろうか?もう1つは核兵器。今のところイランだけが懸念だが、将来においても、開発途中で工場を叩くとか、発射を察知して原子力潜水艦から先制攻撃出来るという自信があると言う事か?(そう言う意味でも、もうすぐ完成と言われているイランの核兵器への対応は注目される)

どちらにしろ、日本は悲しいかな、アメリカの経済、国家予算、軍関係の予算、保守回帰(多分に主観的だが)の流れとそれに伴う外交戦略の転換を注意深く観察、分析しておかないと、読み違えが連発して、外交面で益々取り残されて行く事になるであろう。

奇縁まんだら:瀬戸内静寂

2010-10-08 08:12:40 | 新聞、雑誌から
日本経済新聞は、何とも不思議な新聞で、経済新聞と銘打ちながら、何でもかんでも網羅している、一カ所で全ての情報を得たいと思う日本人的な欲望と良くマッチしているのであろう。(必然的にそのように進化したのかも)この傾向は、週刊誌や月刊誌にも見られる。ヌード写真から政界の裏話まで、真面目に語る雑誌が他の国にあるのだろうか?

淡々として結構シブいスポーツコラムや解説は昔からファンであった。当たった事は少なかったが、たまに馬券を買う競馬ファンとしては、有力レースの予想記事はコンパクトで分かり易かった。

場違いと言うか、必然的と言うか、文芸関係の連載がある。

瀬戸内静寂の『奇縁まんだら』は、既に150回(という事は3年以上?)を超えている所謂、文壇交遊記である。1922年生まれの88歳なので、幅広い人々が登場するのだが、みんな死んでいる。(死んだ人の思い出をかいているのかな?)名前は知っていても作品を読んでない人が多く登場するので、自分にとっては楽しみがまだら模様の連載である。

大体、瀬戸内静寂の著作を一冊も読んでいないのである。若い頃やりたい放題をした挙げ句、仏門に入ったというイメージしか無いのであるが、88歳でお元気だという事を考えると、この辺に長生きするコツがある様な、無いような。

9月5日は、吉村昭の事が書いてあった。ガンの延命治療を拒否してなくなった事は知っていたが、記事では、自ら点滴の管を引き抜いて逝去されたそうだ。それも、奥さんが看病に専念するのを許さず、仕事に熱中している最中の出来事だったらしい。

吉村昭の作品は昔からファンであったが、その生き方(死に方)にも大きく影響されていくのだろう。じっくり書き込まれた作品は、折につけ、読み返したくなるものが多い。漂流記ものも多く、日本人とは、日本の外交は、と言う事を原点から考えさせられる事も多い。(アメリカ彦蔵の書評

10月3日は、小田実であった。僕のアメリカ青春3部作の1つ、それも一番影響を受けたと言ってよい『何でも見てやろう』の作者であるのだが、作家、活動家としてではなく、温かな家庭人としての側面が描写されていた。

80年代に代ゼミで本人の講義(それは英語の授業であったが)を受けて、自分の人生に大きなインパクトを与えた本の作者に対して、深い失望感を感じていた事を追体験的に思い出しながら、小田実は、所詮、食わせ者であった事に思い当たった。

瀬戸内静寂の様に直接の体験の交遊記を『奇縁まんだら』のように書ける作者も、そしてこのような交遊も無くなる様な気がする。自分がアメリカにいる理由や意義を考えさせられる人物が続けて登場したが、私ではなく自分の娘達に、生き方や死に方に大きな影響を与える作家(日本人に限らず)が、出てくるとは考え難い。

つくづく思うに、私は馬鹿で、時代遅れの田舎出身の若者であった。小田実に感動した事に酔って、彼のインチキを目の前にしても見破れなかった。

瀬戸内静寂の『奇縁まんだら』は、自分の中にある奇縁を炙り出す。

The Economist June12th-June 18th 2010

2010-06-14 11:39:58 | 新聞、雑誌から
表紙に "What's wrong with America's right" の見出しがあり、関連記事の見出しに "The risks of "Hell, no!"" というのもあり、保守派の台頭と少数野党の共和党戦略を批判している。

The Economist は世界事情を知る為にはバランスの取れた雑誌だと思っているが、自分の見方と違っている事、内容も表層的で陳腐である事から、今回ばかりは間違った分析をしていると考えている。

内容的には大きく分けて2つ。1つ目は、Tea Party と呼ばれる極端に右寄りの市民活動の活発化で、共和党が2分されているという分析。2つ目は、共和党には現在政権や民主党に対抗する政策提言がないという批判である。

Tea Party は、オバマ政権が打ち出した住宅ローンの救済策を批判した経済ニュース番組のレポーターが口にした事から始まったのだが、健康保険改革法案への反対活動を通して、全国で自主発生的な団体が数多く出来てきている。基本的には、正統保守であり、独立宣言と憲法を遵守し、小さな政府と国防強化を唱える活動である。金融機関の救済、景気刺激策等で急増している国の借金に大きな不満を抱いている。また、オバマ政権が画策する Cap and Trade (炭素税)にももちろん反対している。

マサチューセッツ州の上院議員特別選挙で、全く無名の共和党候補を後押し当選させた事で政治的パワーを認知され、今秋の中間選挙に向けての共和党の予備選でも、Tea Party の推す候補者が共和党の上層部が推す候補を破ったりしている。その流れで他の共和党候補も影響力を無視できず、従来より右傾化してきている。

中間選挙では、中道の共和党候補に協力しないのではないかという憶測があり、Tea Party 活動団体による二分化が心配されている。しかし、Tea Party も党内抗争や第三の党より、民主党の完全支配(ホワイトハウス、議会の過半数)を崩す事が優先なのはハッキリ認識している。

Tea Party と共和党とも、オバマ政権や民主党が打ち出してくる政策に、反対ばかりをしているのであるが、例えば、 Cap and Trade (炭素税)など反対しか出来ない法案である以上、妥当な批判だとは考えられない。

今週の記事は、マスコミにありがちなリベアルな香りがする。党の二分化は、リベラルに良くある政策内容の細部が違う事での内部闘争からの発想であろうし、タチの悪い政策提案をしておいて代替え提案が無いと批判するも古典的な手である。

The Economist の分析の正当性を見極める為の一番の注目は、ネバダ州の上院議員中間選挙であろう。現職で民主党上院リーダーの Harry ReidSharron Angle の戦いである。Sharron Angle は、年金(Social Security)の廃止さえ唱える程の右寄りあり、彼女が共和党の候補になった事で、ずっと不利だと思われていた Harry Reid が対戦相手になった事を喜んだと噂される位、極端な(政治現実からほど遠いという意味で) Tea Party 好みの候補者ある。

忘れてならないのは、これら Tea Party 好みの候補者が、実は真っ当な事を言っているという事である。何十年も続いた福祉政策(Social Security が始まり)が財政の悪化を招いている事は間違いなく、極端なアイデアであっても原則的には間違っていないという事である。

オバマ大統領の再選も絡み、中間選挙から2012年の大統領選挙に掛けて、今週の The Economist の分析内容が正しいかどうか分かるだろう。それまでも関連記事が掲載されるはずなので、変遷を追ってみるつもりだ。

塩野七生、惚けてないですよね?:文芸春秋5月号

2010-04-16 14:05:43 | 新聞、雑誌から
一連のトヨタリコール問題は、日本人にとっては強力なインパクトがあたようで、未だにいろんな人がいろんな切り口で取り上げている。今週は、レクサス SUV の販売停止ありーの、WSJ でトヨタのお家騒動の記事がありーので、まだまだ話題に事欠いていない。極めつけは、昨日届いた文芸春秋5月号で、塩野七生の『日本人へ』という連載エッセイで、何とも珍妙な取り上げ方をしていたことである。

塩野七生は好きな作家の一人だ。(だった。の方が正確?)多くの著作を読んでいる訳ではないのだが、『海の都の物語』でファンになり、『ローマ人の物語』も3巻くらいまでは新刊で購入していたが、15年で全15巻という事なので、揃ったら購入しようと思って、そのままになっている。

理由は、『海の都の物語』に比べて『ローマ人の物語』の濃度が薄い気がした事だ。巷では、『ローマ人の物語』は塩野七生のライフワークで、15年も掛けて執筆という事で、第一回から絶賛であったが、私的には承服しかねる内容であった。(最終結論は全巻読んでからくだそうと思うが、今のところ購入意欲が無い)

最近は文芸春秋のエッセイでしか読む機会は無いのだが、印象が薄く、思い出せるエッセイがない。そんな状態での、今回のトヨタ問題を取り上げたエッセイ『車文化のちがい』である。

先ず、驚いたこととして、「対応の拙速さ(散々取り上げられているので省くとしている)」と「問題視されていた期間中すっと、広告が消えてしまった事で想った、日本人の正直過ぎ,真面目すぎ、肝っ玉のなさ」の二点を挙げている。ここまでは、塩野七生らしいと言えばらしい、日本人叩きなのでOK。ここまでで四分の一。

残りの四分の三は、自分は車を運転しないと前置きはしたうえで、アメリカで生活した事のある一ヨーロッパ人の意見をダラダラと自身との問答の形式で書いて、ユーモアのある広告でも出しときゃ良かったと結んである。

ひどすぎる

大御所、塩野七生大先生に、誰も何も言えないのであろう事は想像出来るが、天下の文芸春秋の編集部がこれで良いのであろうか?

イタリア留学をして、イタリア語(確か、古語も)を解し、ローマの歴史を誰よりも勉強し、お綺麗?(年ですけど)なのは、分かりますが、今にして思えば、『ローマ人の物語』を執筆し始めた1992年頃から進歩が無くなっているのではないだろうか?『ローマ人の物語』で感じた希薄な印象、漠然とした失望感の根拠がハッキリした様な気がする。

ローマの歴史は政治の歴史なので、必然的に政治評論家と認識されているようで、文芸春秋でも政治家、政治評論家との対談が掲載されたりする。しかし、歴史との比較をするだけで(特に人物評にその傾向が強い様に感じるが)、現状を分析する視点が欠けていて、将来の予測が出来無いようなイメージがある。(これら対談もキチンと読んだ記憶が無い)まあ、ローマの歴史上の人物を引き合いに出されたら、誰も彼女と議論は出来ないと思う。

『ローマ人の物語』という大鉱脈を掘り当てたけど、真摯な作家という意味では、その前で終わっていたのかもしれない。

今年で73歳になられるそうだが、惚けるにはちょっと早いと思うので、勉強し直して態度を改めて出直して欲しいと切に思う。そして、門外漢の分野は、年寄りの冷や水にならない様に、書かない方が無難ではないかと、お恐れながら、アドバイスしておこう。

日経 経済教室『ものづくり』再論 トヨタ問題の含意

2010-03-26 09:36:38 | 新聞、雑誌から
日経新聞で3月15日から18日までの4回連載で、一連のトヨタ問題を『ものづくり』の視点から論じたシリーズである。

△ 第1回 技術開発 消費者とともに 吉川 弘之
◯ 第2回 強すぎる品質の呪縛解け  畑村 洋太郎
X 第3回 複雑化が組織能力を超越  J・P・マクダフィー 藤本 隆宏
◎ 第4回 システム思考の革新急げ  木村 英紀

たったの4回連載なのに、玉石混交の珍しいシリーズであった。(私なりの評価を付けている)

△とXは、問題を観念的だけに考えているので、対策に具体性が無く、ゆえに顧客(海外を含む)に視線を向ける事で、設計や製造を突き詰め、問題を解決しようという提起である。これらの考えの延長線上に今回の問題があった訳だから、タコツボをより深く掘る事で問題解決につなげようという考えである。

一方、畑村氏は、消費者視点ではありながら、製品の出来ではなく、消費者の利便性からの見直しを提言しており、絶対品質を目指す事に今回の問題点を求めている。機械と人間にインターファエイスについての考察の初歩が示されており、高度化する機械とそれに追いつかない人間にジレンマに対する問題提起がある。

木村氏は、増大する「複雑さ」(機械そのもの、ユーザーとのインターファイス)に対応するシステム技術の遅れを問題の本質として捉えている。結論として、日本の工業技術が「匠の技」に頼るものと規定し、未だに個人の技と経験に依存していると指摘する。(『ものつくり敗戦』が面白そうだ)

まさに、『ものづくりの国際経営戦略』の書評の書評で感じていた事である。

肝心のトヨタ問題は、普通(?)に大型リコールの道程を辿っており、販売への長期的な影響、意味不明のカリファルニアのクラスアクション訴訟などは、後処理的に残ってはいるが、事態としては沈静化してきている。

トヨタがタコツボ的にやっているのか、日本の工業技術史から紐解いてやっているのかは、未だ見えてこないが、やっぱりトヨタらしくハイブリッドな対応なのではないかと思う。5-6年後に登場するフルモデルチェンジの車種が答えとなるのだろうが、その頃、この一連の問題の事を誰が思い出すのだろうか?(私は蛇の様に執念深く観察し続ける予定)


余談:今回のトヨタ問題を日本叩きだという論調があったが、既に的外れであった事はハッキリしている。(実は、深く沈降して着々と次の手が準備されているというパラノイヤもいるだろうなー。)悲しい事に、アメリカにおける日本の相対的地位は、低下の一途である。自惚れている場合ではないのである。

釜本邦茂のシュート練習

2010-03-25 07:05:15 | 新聞、雑誌から
「釜本邦茂のニッポン FW 論」は、日経新聞、豊田泰光の野球コラム「チェンジアップ」と並んで、大好きなコラムだ。

もう、日本のサッカーはおろかアメリカのサッカーから25年も遠ざかっているので回顧的ではあるのだが、(1998年のアメリカでのワールドカップは一戦(スイス対アメリカ?だったかな)だけ観にいった)昔、西が丘サッカー場で見た釜本のことは忘れられない。試合よりもウォームアップ中シュート練習が凄かった。釜本本人は、軽く感触を確かめるようにシュートしているのだが、飛び方や、バーに当たった時の音が全く別物であった。

中学、大学(同好会)でサッカーをやっていた事もあり、大学時代は、日本リーグ、天皇杯、トヨタカップなど、結構、試合を観にいった。日本の一流選手、海外のそれなりの選手も見ている。西が丘での釜本のピュアーなパワーのディスプレイは、本当に迫力があった。技巧が上手い南米系の選手も結構見ているが、圧倒されたのは釜本のパワーだけである。

当時の西が丘サッカー場は、東京オリンピックの試合が本当にここであったのかと疑うくらい小さく、高校のグラウンドの様で、練習も試合も目の前で楽しめた事も大きかったと思う。(今はどうなっているのだろう?)

同じ頃に、横浜三ツ沢球技場で、金田 喜稔を直ぐそばで見たことがある。試合前の場外で、偶然私の横に立っていた知り合いと思しき女性ファンに、ジャージ姿で駆け寄って来たのだが、全身がゴムで出来ているような感じであった。こんな人その後も見た事が無い。世界で通用するドリブルの切れのよさは、こんなところから来ているのだと、納得したものである。

自分の想像を超える身体能力を見れるのは、プロスポーツ観戦の醍醐味である。(どちらも最後までアマでしたけど)

釜本は、その後国会議員になったりしたので、人間としてスケールの大きな人だったのであろう。その当時、世界の一流のサッカー選手だった事もあり、日本サッカーの将来を真剣に考えている人の分析、洞察が面白くない訳が無い。単刀直入なのも良い。

現在の代表チームのメンバーを知らないばかりか試合も観た事も無いのに、このコラムを通じて日本のサッカーの問題点がはっきりと分かる。

ワールドカップが近づいた事で、サッカーが話題になる事も増えるだろうが、「釜本邦茂のニッポン FW 論」や釜本のコメントは見逃せないと思う。ベスト4は夢のまた夢だと思うが、代表チームには価値のある試合をして欲しいものだ。

Today's USA Today

2010-03-17 22:35:25 | 新聞、雑誌から
一面のトップが、タイガーのマスターズでのゴルフ復帰なのには、ひっくり返った。アメリカの将来を決めるとも言っても良い議論が、ワシントンDCで行われているのにである。

まあ、昨日のトップも、NCAA (大学)のバスケットボールトーナメントである事を考えると、不思議ではないのかも知れない。このトーナメントは、March Madness と呼ばれ、テレビ観戦などの経済効果(生産性が落ちる等のネガティブ効果)が真面目に語られる社会現象ではある。(日本の高校野球を10倍(?)にした感じ)

これ以上は言う事も無いので、面白いベタ記事を一つ紹介。

サウスキャロライナ州ヒルトンヘッド島(ゴルフリゾートで有名)で、単発セスナが海岸に不時着した。操縦士と乗客(?)の二人は無事であったが、海岸をジョギングしていた人に衝突し、このジョガーは死亡。ジョガーは iPod をしていたため、飛行機が背後から接近したのに気がつかなかったではないかと推測されている。

今日の教訓:ジョギング中の iPod 使用は、時と場合を考える必要あり

ホテルで配るフリーの新聞にしては、まあまあかな。(因みに私は、iPod 持っていない。娘に説教する事にしよう。)

フランスとロシア

2010-02-15 00:32:27 | 新聞、雑誌から
フランスがロシアに軍艦4隻(一隻当り$750M(約700億円))を売る事が、今週(2月13-19日)号 の The Economist に掲載されていた。(Economist: French arms sales to Russia

ロシアの軍拡指向と軍事産業の衰退の現れであるとの解説である。一方で、これら軍艦を作るフランスの造船施設もフランス海軍からの注文が過去3年でたった一隻でレイオフが進んでおり、フランス政府がこの造船設備の三分の一を購入して、ノウハウを守ろうとしている。

Nato にとってロシアは未だに敵国であるので、フランス政府の売却決定はしっくり来ない。この記事を読んだだけでは、素人目にも、この軍艦販売は非常に奇怪に思える。ロシアの理由には正当性があるが、フランスの方の理由の印象は弱すぎるのである。

が、フランスが30年以上に渡り原発の使用済み放射性廃棄物をロシアに送り、その貯蔵を依存している事実との取引ではないかと見る事は出来ないだろうか。(IPS: France's Nuclear Waste Heads to Russia

2005年のこの記事自体は、輸送に関する懸念とロシアが国家としてシベリアに放射性廃棄物を不法投棄している事への安全性への疑問となっており、フランスとロシアの駆け引きの話は一切出ていない。(英語日本語ニュースさんのブログで、昨日読んだばっかりでだった)

しかし、ロシアがこんな汚れ役をやっている事を利用しないはずは無いと思う。軍艦だけではなく、付随する船や、兵器、システムも必要なので、もっと広範囲の武器ビジネスが既に決定していると思われる。

私の考えが的を得てるかどうかは何ともいえないが、改めてフランスは侮れないという感慨である。ナチにパリを占領されたのに、今でも大国の一つ(というか、言いたい放題、やりたい放題?)である事をみても、計り知れないものを感る。(私の勉強不足なだけ?)サルコジの奥さんが元モデルというのにも、底知れぬものを感じます。

フランスとロシア、歴史的にも結構古い付き合い(王室同士?から、これも勉強不足だ)もあるし、怪しい関係かも。

小沢一郎は西郷隆盛になるのか

2010-02-13 01:05:04 | 新聞、雑誌から
今日届いた週刊エコノミスト2月16日号、倉重篤郎の「東奔政走」の小見出しである。

民主党中堅議員の見立てとして以下の発言が記してあった。「小沢さんからは何度も直接『僕にとって重要なのはあくまでも自民党をつぶすことで、これだけは自分が何としてもやり遂げる。ただ、その後新しい政治の創造は、君ら若い人たちがやる事だ』と聞きました。これは本音だと思います。」「これは一般論ですが、政権交代という大政局の功労者は、新体制では生き残りにくい。というのも、旧体制を倒す事のできる人は、旧体制と同じ武器を持ち、同じ土俵で戦える人です。それは一方で、旧体制をいろんな意味で引きずった人であり、新体制から拒絶される事もある。例えば、西郷隆盛とその部下たちがそうです。武家同士という土俵で江戸幕府と戦い、体制改革に成功し大功労者となったが,維新で武家社会が崩れ、西南の役に没した。皮肉ですが歴史の必然です。」

「小沢一郎=西郷隆盛」「民主党政権誕生=明治維新」については何を変な事を、と思ったが、歴史との対比で考えるのは面白いと思った。

小説、テレビドラマ、映画、幕末や維新ものは、星の数程ある。自分が知らない時代なので、作り物の世界では、出来事はドラマチックになり、人物は豪傑、英雄として描かれる。(例えば、派遣社員を皆「ハケンの品格」の篠原涼子として描く感じ?)

もし、幕末に暮らしていたら(情報量の違いは圧倒的にあっても)、日々の暮らしはあまり変わらず、維新でお殿様がいなくなっても、別に大騒ぎをしているわけではないような気がする。つまり、小説、ドラマなので、歴史上の人物や事件が鮮やかに描かれているだけなのであろう。現在進行形の事は対照的に、出来事は些細なもので、登場人物も薄汚れている気がするのだろう。しかし、実は歴史上の出来事も同じ土俵に上げてみると、薩長同盟なども政党同士の密約、登場人物も怪しい金を巧みに操る人物という感じになるのではないか?(坂本龍馬は、武器ブローカーでグラバー商会の怪しいエージェントといった見方)

小説、ドラマと通じて歴史を理解しているので、このギャップがいつも存在するが、「小沢一郎=西郷隆盛」論は、投影スケールが間違っているかもしれない自分の歴史観に大きなインパクトがあった。

民主党政権誕生は、方向は分からないが日本の歴史の舵が大きく切られている可能性もあるし、コップの中の嵐の可能性もある。毎週「龍馬伝」を観ているが、ひょっとするとコップの中の嵐ドラマを観ているのかもしれない。

週刊エコノミスト 1/19/2010号

2010-01-18 13:10:24 | 新聞、雑誌から
定期購読している雑誌をじっくり読んでいる暇がなかなかないのだが、先週届いた週刊エコノミスト1月19日号に首を傾げる記事がいくつか載っていた。それらは書評であったり、コラムであったりするのが、自分としては、信用している雑誌だけにちょっと気になる。

先ず、書評、著者インタビューで「日本開国」渡辺惣樹著であるが、アメリカの日本への意識が「開国させてやった貸し」で、中国への意識が「アヘンの借り」であり、アメリカのアジア外交の原罪があるとしている。著者の結論をインタビューで取り上げているのだが、あまりにも薄っぺらな結論を鵜呑みにしすぎている。本の内容より、著者の経歴(カナダで起業)で取り上げた感じがする。アメリカ外交の原罪(?)は、現時点での気分を反映している事に過敏に迎合していると思う。

冷泉彰彦は、冷泉彰彦Part2で、槍玉に挙げておりますが、今回は新聞を読んで切り貼りしただけの酷い論調だった。

「World Watch」小松健一毎日新聞北米総局長の記事も、上記冷泉彰彦と同じで、クリスマステロ未遂の新聞、雑誌、テレビ報道の感想文に過ぎない。

図らずも全部アメリカ絡みなので、事情が分かっているという事もありますが、編集側に読む力がないのか、書く方(著者インタビューは別)が舐めているのか、何年も定期購読している身とすれば、文句の一つも言いたくなる。

最後に、読んでいていつも心が軽くなるので好きなのですが、「今井澂のマネードッドカムカム」の一貫性のない楽観論は如何なものかと思う。

その他の記事は、じっくり読んでいないので、次の号が来るまでになんとかしなくては。

Foreign Affairs

2010-01-05 14:07:51 | 新聞、雑誌から
定期購読だけで、すでに消化不良を起こしているのですが、出版社のデータベース(というか、私のデータがあちこち売られて(?)いるのでしょうが)も侮れなくて、毎日と言っては極端ですが、定期購読のDMが良く来ます。

この休みに、普天間の事を少し調べていたら、外交の事も勉強しないと話にならないと言う結論(当たり前ですが)に達しました。

尚,普天間の件では、地下の死蔵本棚に同盟漂流を発見し、ボチボチ読み返しておりますが、橋本龍太郎は時の首相なので当たり前として、北朝鮮で大活躍した田中均やおねだり妻の守屋の名前が早速出てきたりして、興味が別の方向に流れそうです。キチンと読み終わったら、書評を書くつもりです。(1997年出版,新刊を2600円で買っておりました)クリントン政権で始まって、オバマ政権ですったもんだしている事は、象徴的な気もします。

で、今日、Foreign AffairsのDMが来ており、タイミングの良さに運命を感じそうです。隔月発行で、1年6号分が$19.95(定価は$59.70、$9.95/号)、安い。

有名なハンチントンの「文明の衝突」もこの雑誌に掲載された論文を拡大した形で出版されたとの事です。(フランシス・フクヤマの「歴史の終わり」への回答として書かれたそうです。フランシス・フクヤマの「大崩壊の時代」も所有しており(一度読んだが難解で再度挑戦コーナーにあります)、蟻地獄です。)

難解なイメージがあり、図書館や空港本屋で手に取った事は何度もありますが、立ち読みした記憶もありません。今週、飛行機での出張があるので、空港本屋で吟味します。