暘州通信

日本の山車

◆鳥海山の大物忌神社

2018年01月10日 | 日本山車論
◆鳥海山の大物忌神社

 これは仮説である。

 鳥海山は標高二、二三六メートルの山で、山形県飽海郡遊佐町、酒田市、秋田県由利本荘市、にかほ市と、山形県、秋田県の両県に及ぶ活火山である。
 大物忌神社は、その鳥海山に「出羽國一宮」として崇められてきた。現在は、二つの「口の宮」があり、山頂に本社が鎮座する。
 ユリ科、ヘメロカリス属のトビシマカンゾウの自生で知られる飛島は、鳥海山の山頂部が飛んできたとの伝説があり、小物忌神社が祀られていて、鳥海山の大物忌神社とは双対をなしている。
 秋田県の象潟(きさかた)は、宮城県の松島と並ぶ景勝の地として知られ、九十九島、八十八潟を、「東の松島 西の象潟」
とよばれ、松尾芭蕉が『奥の細道』の旅をした時は、

 松島は笑ふが如く、象潟は憾(うら)むが如し

 と記し、

   象潟や雨に西施が合歓(ねぶ)の花

 と詠んだ。

 この芭蕉が見た島々は、その後隆起して陸上の丘になってしまっている。

 大物忌神社の祭神であるオオモノイミノオオカミ(大物忌大神)はなぞの多い神とされるが、日氏系・忌部氏と、物部氏の祖神を祭祀する神社として祀られたと推察される。

 大和朝廷成立以前、すでに、日氏系の出雲氏族が進出していたことをうかがわせる。










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