暘州通信

日本の山車

◇01027 鳴無神社秋祭

2009年09月10日 | 日本の山車
◇01027 鳴無神社秋祭
高知県須崎市浦の内
鳴無神社(おとなしじんじゃ)
祭神
ヒトコトヌシノミコト 一言主命
アジスキタカヒコネノカミ 味耜高彦根命
□祭は八月下旬。
□山車(御舟)
御舟
□汎論
 鳴無神社の創祀は不明。しかし、不思議な言い伝えがある。鳥居、社殿は海のほうを向いて建てられているが、これは大和(奈良県)葛城の神であるヒトコトヌシノミコトが、師走大晦日に舟でこの地の浦の内に漂着され、村人は驚懼してこれを出迎え、一言主神とともに御船を担いで山越えで玉島にお迎えした。このときの村人のうち十三人の子孫は、社人(しゃじん)として祭典を継承し、現在も続いているといい、九家は正月の注連縄飾り(しめなわかざり)をしない。これは海難にあわれたヒトコトヌシノミコトに遠慮しているのだという。
 あるとき夢のお告げがあり、「余儀なくしばらく当地に仮居することになったが、改めて落ち着き先を選んで定住したい。場所はこの石を投げるから落ちたところにしてくれ」と告げ姿は消えた。その石はおよそ十里(約四〇キロメートル)はなれた高知市に落ちたが、高知では、夢にヒトコトヌシノミコト(一言主神)あらわれ、「この地に明日石が落ちるから、詳しくは玉島をたずねて聞け」と言うやその姿が消えた。ふしぎなこともあるものと朝になってみるとたしかに見馴れぬ石が落ちていた。里人は半信半疑で玉島に行くとたちまちその仔細がわかったので、恐れながら託宣をまもり、新しく社殿を建てて神をお迎えした。その地は現在の高知市一宮(いっく)で、土佐一宮を祀る社地である。
 つまり、鳴無神社は「高知一宮 土佐神社」の元宮である。
 土佐神社の祭神も鳴無神社とおなじ。境内には玉島から落ちてきた磐が祀られている。また土佐神社でも、鳴無神社とおなじように御舟祭が行われていたが、あるとき暴風雨が起こって、渡御先から還御できなくなるということがあり、だれいうとなく、祭には玉島に帰りたいとの神意のあらわれだということになって、土佐一宮の御舟祭は行われなくなり、今は、鳴無神社でのみ行われているのだという。
 鳴無神社は一名を「土佐の宮島」ともいい、精緻をこらした華麗な装飾社殿がある。祭はお舟祭で、海上渡御が行われる。

□外部リンク
◇鳴無神社秋大祭
須崎市浦の内湾の奥まったところに鳴無神社があります。 ... ということで、ここ鳴無神社は「一宮の土佐神社」の元宮なのです。 ... 鳴無神社の8月25日の例大祭(志那祢大祭)は今もお船遊びが行われ、勇壮な海上パレードの御神幸が行われるそうです
 http://maturi.lolipop.jp/maturi/2006/maturi57.html

◇高知一宮 土佐神社
土佐の一ノ宮にある土佐神社です。5世紀の創建と伝わる古社で広大な境内をもち、国道脇の楼門から長い参道が続く。正面奥には樹齢数百年の杉や檜が鬱蒼と茂る中、本殿、拝殿、幣殿、鼓楼、楼門など重要文化財の建築物が立ち並ぶ。幣殿・拝殿は左右に翼拝殿を設けた、入りとんぼ ...
 http://www.tosajinja.i-tosa.com/index.html

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