行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

カナムグラandテッセン

2009-10-27 22:17:05 | Weblog
鉄葎(雌花)

 鉄葎(雄花)

 鉄線

「八重葎しげれる宿の寂しきに人こそ見えぬ秋は来にけり」
百人一首にもある恵慶法師の有名な歌ですが,ここに登場する八重葎をはじめ,
和歌に歌われている葎(むぐら)の多くはこのカナムグラを指すとのことである。
八重葎という草もあるが,秋には枯れてしまいこの歌にはそぐわない。
八重は複雑に重なり茂るという意味で用いられているそうである。
野に蔓延り,嫌われ者の厄介な雑草カナムグラだが,
古くから日本人に親しまれているのである。
カナムグラは雌雄異株の植物で,
雌花をつける雌株と雄花をつける雄株があり,
また,アサ科カラハナソウ属,
ビールに使用されるホップと親戚,同科同属の関係にある。
そういわれれば,雌花はホップによく似ている。

初夏から秋にかけ,紫などの6弁花を咲かせるクレマチスの仲間テッセン,
カナムグラはアサ科,テッセンはキンポウゲ科であるが,
この2つの植物の共通点,なんだか分かりますか?

カナムグラは「鉄葎」,テッセンは「鉄線」と書き,
両方とも植物には珍しく「鉄」の字を名前に持つのである。
両者とも蔓を持ち,その蔓が鉄のように頑丈で強く,
なかなか引きちぎれないところから鉄の字が名に付されている。

写真上は鉄葎の雌花,中は雄花と思われる。
いずれもこの10月の撮影,
鉄葎だけでは色彩的に寂しいので,
鉄つながりで,8月に撮った鉄線も載せてみる。

 あるじ見ぬ孤高の家や葎咲く
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