中国、病院を続々と建設しているが医師や看護師は補充できるのだろうか

中国は今、一所懸命病院の建設をしている。患者を収容するための病院ではあるが、幾ら新しい病院を建設してもそこで働く医師や看護師を補充できるのだろうか。幾ら中国とはいえ、医師や看護師は有り余っているとは思えない。地方から呼び寄せるほど余剰な医師や看護師はいないはずだ。また、この際軍隊に所属している医師や看護師などを呼び集めることになるかもしれないが、それでも多くはいないだろう。中国の共産党幹部たちはどのような計算の基に病院の建設をしているのだろうか。

今回のインフルエンザも、時間が経てばある程度収束するはずだが、現状を見ると中々うまく機能していない部分がある。湖北省を完全封鎖をしたが、何故か、この省内での流行が収まっていない。封じ込め政策が旨く行っていないのではないか。他の省から医師を集めて徹底的に患者を見ることは出来ないのだろうか。共産党幹部の鶴の一声があればできるようにも思えるのだが、一体共産党幹部の間に何が起きているのだろうか。意志の統一が図られていないのだろうか。

日本と同じように特に大都市には多くの医師が集中して働いているはずだ。緊急を要する事態になっているにも拘らず医師を湖北省に集中的に集めることが出来ない何らかの事情が発生しているのかもしれない。共産党一党独裁の中国で今回のような事態が起きた場合、普通に考えれば湖北省に医師を集めることくらい簡単にできそうなのだが、それが出来ない理由は一体何なのだろうか。中国には１０００万人以上の人口の都市が多くある。そこには当然大きな病院があり、多数の医師や看護師が働いているはずだ。

また、多くの医科大学もあるはずだ。そのような大学病院から医師を派遣することが何故できないのか。今回新しく病院を建設しているが、そこに医師や看護師を集めることができなければ、病院建設は失敗に終わるだろう。インフルエンザの終息にも影響が出ることは確かだ。今まさに病院建設が進められている最中だが、問題はその後なのである。建物が完成し、医療器具が整っても空き家になってしまうとインフルエンザの終息どころではなくなる。まだまだ何が起きるか解らない状況にある。