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無知の知

ほたるぶくろの日記

今さらな感もありますが抗アミロイド物質について

2011-05-11 23:31:10 | 日記
これから2~3年、浜岡原発が停止することに決定しました。この方向性がどのくらい広がるのか?どのくらいまともに評価されるのか?それが今後への分かれ道ですね。まだ危険性の大きい原発、そして「もんじゅ」の問題もあります。

金沢大学大学院医学系研究科脳老化・神経病態学(神経内科学)の方たちによる日本語のレビューについて少々。2010年のものですので、2004年の論文で出されたクルクミンの抗アミロイド効果のその後の研究結果もあります。クルクミンのアルツハイマー病の患者さんに対する臨床治験においては、残念ながら今のところ有意な効果は認められていないようです。また今現在、彼らはワイン由来のポリフェノール類、フラボノイド類の抗アミロイド活性について調べているそうです。臨床治験で有効な物質が見つかってくるといいですね。

一般的に抗がん剤等の領域でもそうですが、最近は巨大な化合物のバンクをスクリーニングして、目的の化合物を見つけるという手法が多くなっています。この場合も同様のようです。アミロイド繊維の重合や伸長を阻害する化合物の探索が、多分世界中で行われているのだと思います。

春ウコンの薬効成分はクルクミンではない、他の抗酸化物質の可能性がありますから、上記の報告にがっかりすることもありません。もしかしたら今頃調べている方が(見つけている方も!?)いらっしゃるかもしれません。楽しみです。

ゆったりとした休日

2011-05-08 23:36:48 | 日記

今日はよい天気でした。一応放射能レベルのチェックをして、問題なさそうなので窓を開け、空気の入れ替えなどしました。それからベランダのハーブの手入れを少々。さすがに大丈夫だろうと思うので、真冬物をクリーニングに出しました。薄手のウールはまだ必要かも。そうそう、窓も拭きました。汚れたガラス窓は寂しいものがありますから。

今年の夏は全国的に冷房なしで窓を開けて涼めばいいのでは、と思っていましたが、汚染された空気の中では無理ですね。やっぱり電気を使う生活をするしかなさそうですね。風鈴がちり~ん、の夏はもう憶い出のなかにしか存在しないことなのでしょうか。暑くて気だるい真夏の午後、はもうありえないのでしょうか。そうか、こういう夏はいかにも昭和の夏ですからね。平成の夏は「冷えに注意の夏」。ありえないです。

最近太陽フレアがおとなしいです。ありがたいなぁ、と思いながらグラフを眺めています。黒点は結構な数があるのですが、フレアが地球に向かっては炸裂しないで済んでいます。一昨日くらいには大きなフレアが反対側の面で起こったようです。ガスなどの放出が見えていました。あれが例えばこちら向きに起きていたとしたら、それはかなり地球へのダメージになっていたでしょう。ありがたいことです。


新緑のなかでおもうこと

2011-05-07 19:06:33 | 日記

ずいぶん緑が深くなってきました。昨日今日の気温は低いですが、春というよりは初夏を感じます。ベランダ菜園も再開しました。今のところはもっぱらハーブ類です。プランターではありますが、土をいじり、いい香りのする植物を触っていますとなんとなく安らぎます。今年の注目はアップルミントとアップルゼラニウムです。どちらも立派に甘いリンゴの香りをさせています。

シソ科とセンテッドゼラニウムの仲間は大したものです。レモンゼラニウム、ローズゼラニウム(これは今、かなり危機的状況)もありますが、どちらも本当にうっとりするような香りをさせています。シナモンやチョコレート(!)の香りのゼラニウムもあるらしいのですが、私はまだ香りを試したことがありません。

これから気候もよくなって、外に出るのもうれしい季節のはず、なんですが今はちょっと。それでも窓の外の美しい新緑を見ることができることに感謝します。それだけでも本当にありがたいことなのですから。もしかしたら、こうしていられなかったかもしれないのです。それを思うと、何もかもが有り難いことばかりです。

ところで、放射線医療の専門家である近藤誠医師が今回の事故に関して見解を述べられています。3月18日付けのものと4月5日付けのものがあります。参考にされてください。

それはそうと浜岡原発についての議論がなされています。どうなりますか。ひょっとして、この決定は今後の世界の方向を大きく変化させる大きな一歩になるのかもしれないのですが。


神風への感謝

2011-05-04 01:47:35 | 日記
福島原発事故の直後から、有志の方が様々な地点で計測し、その情報をネット上で公開してくださっています。また、物理、工学系の方々が個人的見解を(つまりあまり制約のない状態での意見)を公開してくださっているのは大変参考になります。また、医学的見地から人体への影響について、丁寧に説明されているチーム・ナカガワのブログにも敬意を表したいとおもいます。

この連休中、やっと落ち着いてこれらの情報を読ませて頂いています。普段はやはり忙しく、拾い読みの状態でした。

それにしても、あまりに政治的に進んできた原子力産業、ならびに原子力工学の学問分野については軽蔑を禁じ得ません。現政権の至らない点について、多くの批判があります。それもごもっともではありますが、そもそもこういう状況を営々と構築してきた旧政権の方々が批判できることではありません。どなたがこのような事態を準備したのでしょうか?その責任を少しでも感じているのしょうか?

これまでに国会でもこのような事態になる可能性について議論がありましたし、内閣府原子力安全委員会の報告書でも提言がなされていました。東電、経産省原子力安全・保安院はそれを冷笑とともに、無視し続けてきたのでした。そして、私たちはその状況を許してしまっていたのでした。

今回「どのくらいの放射性物質が福島原発から放出されたのか」さえも電源の喪失によって測定がなされ得なかったのです。そのため、280億円もの費用を投じて作製されていた緊急時の放射性物質拡散予測システムはほとんど用をなしませんでした。これらのことごとくが、あまりに杜撰であり、信じられないことです。上記した物理、工学系の方々が、原発周囲で計測された放射能レベルと計算による推定値を擦り合わせ、今回放出された放射性物質の総量を計算されていますが、まさしくそれはレベル7相当のチェルノブイリ原発事故と同等のものであるとかなり早い時点で示されていました。

それにもかかわらず、こんなにも小規模の被害で(避難されている方々のご苦労は大変なものがあるのは重々承知しておりますが)済んだことは、まさに風向きが良かったせいです。神風が吹き、放射性物質の多くが太平洋へと流れていったのです。本当にこれは驚くべき幸運だったのです。私たちはこのご恩に深く感謝しなくてはならないでしょう。

この神霊の計らいを無駄にすることなく、私たちは前に進んでいかなくてはなりません。今後の原子力産業の動向を私たちは厳しく監視していかなくてはいけないとおもいます。