無知の知

ほたるぶくろの日記

悪いことばかりでもないような

2020-05-31 17:46:54 | 日記
東京も緊急事態宣言が解除され、社会が少しずつ動き始めました。
駅や電車も人が増えてきました。

私も出勤日が増えました。とはいえ、出張は全てキャンセル。今年度はもう出張はないと思います。この5−6年、夏は毎週のようにあっちに行ったりこっちに行ったりでした。今年は久しぶりに家で夏を過ごします。

今のところ秋までの会議予定は全てオンラインでの開催に切り替え、準備を進めています。もっとも気を使っているのは、時間を短縮すること。論点をあらかじめ整理してから臨む。
ということで、実はいろいろ効率化して、いいことではないかと思っています。

まぁ、悪いことばかりではないのです。これは今までのシステム、社会のあり方に対しての挑戦です。必要がなければこのような変化は起こらなかったでしょう。

現状、否応なく、仕方なくこのような変更をしている、のですが、、、実は本当は前からこうしたかったのです。こっそり告白しますと。

無駄に人々の時間を浪費して、(必要でもない)「仕事」に縛り付けている。「モモ」の世界ですね。そう、時間泥棒にまんまとやられてきていました。いま、そこから開放されている。

いま一度、
自分たちがやらなくてはいけないことは何か?
人間に必要なことは何か?
自分に対して、問いかけています。

ちょっと違った将来の姿が見えるような気がします。

季節は動いて、ほとんど梅雨入り。ドクダミも群生すると壮観。きれいです。


さて、先週書いた世界的な感染者と死亡者の変化ですが、相変わらず
感染者数は増えていますが、


死者数は減っています。

まあ、超過死亡数をめぐるゴタゴタもあります。今後どんな数値が出てくのかは分かりませんが、とりあえず、希望をつないでおきましょう。

ECDCのデータ

2020-05-23 11:01:46 | 生命科学
世界中のデータを集めて、グラフとして見せる努力をしている場所がいくつかあります。WHO、米国のジョンズ・ホプキンス大学、それから欧州疾病予防管理センター(ECDC)がよく引用されています。

私が最近よく閲覧するのはECDCのグラフです。
さて、日本ではだいぶん患者さんの数が減ってきましたが、世界的にはどうなのか?

解像度が今ひとつですが、世界的に見ると、感染者数はまだ上がっています。特に今週に入ってからのアメリカ大陸(青)での増加が著しい。

総数はどうか?といいますとこのようになっています。
これは横軸は週です。凸凹はありますが、この2ヶ月ほどは高止まりしてます。
まだまだ、世界的に見れば、感染者が増えているところがある、ということです。

ところが、一方死者数をみますと、下記のようになっています。

この2ヶ月間でどんどん減っているのです。

さて、これをどう考えるか、です。

1)最近のウイルスは弱毒性に変化した?
2)低リスクの方(若い方)が多い国に、感染の主流が移ったから?

1)だといいんだけどな、とぼんやり思っています。
これから数週間でわかるかと思います。

梅雨がもうすぐ

2020-05-21 06:55:40 | 日記
今年は冬からずっと雨が多いです。
例年、抜けるような青空が続き、からっからに乾燥しているのが東京の冬なのですが、今年はなぜかよく雨が降り、湿度の高めな冬でした。

そのせいかインフルエンザはあまり流行らなかったのですが、、、

春になっても雨がちな傾向は続いていますね。
五月晴れも多少はありましたが、続かず、晴れと雨が交互にやってきます。
しかも今日はすごく、寒い。
先日は真夏。昨日からほぼ冬。
昨日も今日も最高気温16℃ですよ。
その前と10℃以上違うのです。参りました。


そんな中、例年楽しみにしている近所のバラが咲き始めました。
どういう種類かはさっぱり。
ただ、この淡い色合いがとても気に入っています。

昨日はすっかり開いていましたが、暗くて雨も降っていたので撮りませんでした。
開いているところも撮りたかったんですけどね〜

非常事態宣言も徐々に解除され(首都圏はまだですが)少しずつ人が動き始めています。完全にとは言わないまでも、活気が戻ってきているような。
嬉しいような、心配なような。

複雑です。。。

恐る恐るの活動開始ともう一つの朗報

2020-05-17 18:16:26 | 生命科学
アジアやヨーロッパ、北米は感染者数が頭打ちか、やや下がってきてはいます。
しかし、世界的に見ると、まだアフリカ、南米、中東などは今まさに上がってきている感じです。ロシアも、ですかね。

残念ながら世界全体ではまだCOVID-19の患者さんが増え続けています。

危機を脱した国は自国の将来のCOVID-19再燃のためにも、できる限りの対策を進める必要があります。

治療法と、ワクチン。抗体検査はおそらくROCHEの製品以外は使い物にならないのでは、と思います。何箇所かで、ある程度の人数のランダム総ざらえ検査をやって、大体どの程度の方が感染しているのか、を大雑把に掴む必要があります。

それによって、どの程度の量のワクチンが必要であるか。どの順番にワクチンを投与するのか、が見えてきます。
戦略を練って、後は実行あるのみ。


これは根津美術館。昨年の今頃はこうしていろいろなところに出かけることもできました。ほんとに今年も楽しみにしていたんですよ。残念無念です。

東京もちらほら商業施設を再開させる動きがあります。どの店舗もレジはビニールシートで覆われています。そして手作り感満載。いろいろ工夫して、なんとかしている、という感じ。

それでも店舗が再開するとなんとなくほっとします。

そして、人々のマスクもいろいろ。手作りと思しきマスクが多くなっていて、楽しいです。私は相変わらず使い捨て不繊布性マスクを洗って使っていまして、今10回を超えたところ。繊維がやや柔らかくなって、いい感じ。自分が感染源にならないためのマスクなので、これで十分。

動画でも様々なマスクの作り方がアップされています。楽しくなっちゃいますね。バンダナを使うのもなかなかオシャレ。

日本の宗教行事でも自身の息を直接神聖なものに当てない、という作法があります。日本にはそういう文化が以前からありました。だからマスクをする、というのもごく自然に行われていたことでした。口元を覆うことに違和感ないですから、文化的に。


さて、そんなことを思っていたら、もうひとつ朗報が。
「 Cell」 という非常に厳しい査読をする雑誌のプレプリントが公開されました。   まだアクセプトされたばかりです。

下記にアブストラクトを貼り付けますが、ざっくりとこの論文の意味するところを述べますと、通常の風邪のコロナウイルスによって生成してきた免疫細胞のなかで、SARS-CoV-2にも反応する免疫細胞(この場合はヘルパーT細胞)がいるらしいということ。つまり普通の風邪に対する免疫が役に立つ可能性がある、ということになります。

もっともこれまでに書きましたADEによっておかしなことが起きなければ、ですが。あとは、早くADEの全貌が明らかになることを祈るばかりです。

以下、公開されたプレプリントです。全文もpdfとして公開されています。ご興味がありましたら、下記の題名で検索されてください。

Targets of T cell responses to SARS-CoV-2 coronavirus in humans with COVID-19 disease and unexposed individuals
(COVID-19の感染者と非感染者におけるSARS-CoV-2 コロナウイルスに対するT細胞反応の標的)
Abstruct
Understanding adaptive immunity to SARS-CoV-2 is important for vaccine development, interpreting coronavirus disease 2019 (COVID-19) pathogenesis, and calibration of pandemic control measures. Using HLA class I and II predicted peptide ‘megapools’, circulating SARS-CoV-2−specific CD8+ and CD4+ T cells were identified in ~70% and 100% of COVID-19 convalescent patients, respectively. CD4+T cell responses to spike, the main target of most vaccine efforts, were robust and correlated with the magnitude of the anti-SARS-CoV-2 IgG and IgA titers. The M, spike and N proteins each accounted for 11-27% of the total CD4+ response, with additional responses commonly targeting nsp3, nsp4, ORF3a and ORF8, among others. For CD8+ T cells, spike and M were recognized, with at least eight SARS-CoV-2 ORFs targeted. Importantly, we detected SARS-CoV-2−reactive CD4+ T cells in ~40-60% of unexposed individuals, suggesting cross-reactive T cell recognition between circulating ‘common cold’ coronaviruses and SARS-CoV-2.
(以下、仮訳)
概要
SARS-CoV-2に対する適応免疫を理解することは、ワクチン開発、COVID-19病理を理解すること、パンデミック制御へ向けた政策の調整にとって重要である。HLA class I, IIの予見的ペプチド「メガプール」を用いて、COVID-19回復患者のそれぞれ70%、100%から末梢循環性SARS-CoV-2特異的CD8+とCD4+T細胞が検出された。ほとんどのワクチン生成事業がターゲットとしているスパイクに対するCD4+T細胞の反応は強固なものであり、抗SARS-CoV-2 IgG, IgA濃度の高さと一致していた。nsp3, nsp4m ORF3a, ORF8といった他にも共通のターゲットに加え、M、スパイク、N蛋白がそれぞれ全CD4+T細胞反応の11-27%と考えられた。CD8+T細胞については、少なくとも8種類のSARS-CoV-2のORFとともにスパイクとM蛋白がターゲットとして認識されていた。重要なのは、SARS-CoV-2反応性CD4+T細胞が40~60%の非感染者から検出されたことである。このことはどこにでもある、普通の風邪コロナウイルス とSARS-CoV-2との間にクロス反応するT細胞が存在することを示唆しているからである。

    





とりあえずの朗報

2020-05-13 07:23:02 | 日記
ワクチンについて、明るい情報がありました。


先日の刈り込まれた街路樹。どんどん新芽が育ってます。新緑が目に滲みます。

New York Timesの報道で
In Race for a Coronavirus Vaccine, an Oxford Group Leaps Ahead
As scientists at the Jenner Institute prepare for mass clinical trials, new tests show their vaccine to be effective in monkeys.
(コロナウイルス ワクチン競争でオックスフォードのグループが一歩前に。ジェンナー研究所の研究者が大規模臨床試験の用意をしているが、新たな試験ではサルでワクチンの効果があることが示されている。)
とあります。

安全なワクチンであることを切に願います。