大寒の日々

やっと東京に雨が降りました。ときおり雪になったりもしましたが、気温はそれほど低くなかったので積もりませんでした。久しぶりの降水です。乾燥しきっていましたので、冷たいけれどうれしい雨でした。植物たちもほっとしていることでしょう。昨日は大寒。冬の真っ盛り。静かなときが流れます。

ところで、自分の仕事には直接関係がないのですが、このところいろいろな事情からがんの免疫療法について調べています。調べ初めて、まずは現在さまざまな『免疫療法』のあることに驚きました。しかしほとんどどれも治験段階か、それ以前であって、治療自体の効果がどうこうという前に、その費用の高さに腰を抜かします。これらの費用に比べますと、元祖免疫療法とでもいえる丸山ワクチンの費用はなんともリーズナブルなものに感じます。

がんの免疫療法については医学、薬学それぞれの分野で多くの研究がなされていますが、いまだ現在おこなわれている三大療法（手術、抗がん剤、放射線）の代替療法という地位にも至っていないかもしれません。私の理解が正しければ、免疫治療の原点は『コーリーの毒』だと思います。
最近新聞にて次のような記事をみました。
『　ニキビの原因となるアクネ菌を皮膚がんの一種・悪性黒色腫に投与し、白血球を集めてがん細胞の増殖を抑える動物実験に、三重大大学院医学系研究科の山中恵一講師（４２）のグループが成功した。
　実験では、アクネ菌と戦う性質を持つ白血球が、がん細胞とも戦う効果がある点に着目。アクネ菌をがん細胞に投与すれば、白血球がアクネ菌を攻撃するために集まり、その白血球ががん細胞を攻めて、消失させると考えた。
　マウスの腹にがん細胞の悪性黒色腫を入れ、ヒトのアクネ菌を投与。投与の回数や時期に応じて複数のパターンを試したところ、悪性黒色腫を入れた直後と１４日目の２度投与すると、２８日目にはほぼすべてのがん細胞が消滅した。アクネ菌も消えた。』

コーリーの毒では溶血連鎖球菌を使うのですが、それ以外の害の少ない細菌によって同様の効果が得られるのかもしれません。研究の今後を見守りたいと思います。

謹賀新年

明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします

昨年は大変な年でありました。直接には被災しなかった私にとっても、自然について、自分たちのこの生活のあり方について考え直すことを迫られた一年でした。この変化がよりよい方向への変化になるよう、今年も努力していきたいとおもいます。

この年末年始は、例年より落ち着いて過ごしました。これまでですと、年末はお正月の準備などで気も焦り、くたくたになった気持ちで新年を迎え、疲れはピークへ、というパターンでした。しかし、今年は少し仕事を省いたり、準備を早めたりしてゆったりと年越しを迎えることができました。災害があったせいか、仕事場でのさまざまな出来事のせいか、はたまた年を取ったせいか、自分自身も変化したように感じます。ともかく、こうしてのんびりと年を越せる有り難さが身にしみたのです。

私がのんびりすれば周りも休まります。これまでもわかってはいたけれど、なかなかできなかったことなのです。すんなりできるとは思ってもみませんでした。

仕事場の空気も今年はやや落ち着いています。昨年はいろいろ不確定なことも多く、どんな変化があるのかと不安に思っていました。今も流動的な部分は多いのですが、なんとなくこの状態に慣れてきているようです。政治的なことではなく、本来の業務に専念できるようにしていかねばなりません。