無知の知

ほたるぶくろの日記

女学生の紋付袴

2014-05-17 10:24:40 | 日記

朝の連続テレビ小説で女学校の卒業式のシーンがありました。そこでの女学生の装いに感動しました。女学生の紋付袴。いかにも卒業式らしい、改まった姿に納得しました。

私は自分の大学の卒業式の際、黒いワンピースで臨みました。友人の女学生はきらびやかな袴姿が多かったのですが、私はどうもピンと来ませんでした。女学生の袴姿は好きだったのですが、あの七五三のようなきらびやかなものは大学の卒業式にふさわしいものとは思えなかったのです。

 

もう何十年も昔の話しなのですが、その後も早春の卒業式シーズンに女子学生の袴姿を観るたびに、何とかならないかと思ってきました。そうして女学生の紋付袴姿を観まして、これこれ、と。上は黒い紋付、袴は臙脂色など。やはり、空気に引き締まったものがあり、卒業式らしい雰囲気になります。これなら私も着てみたかった。

今でもこんな紋付袴で卒業式を迎える方がいらっしゃるとしたら、拍手を送りたくなります。と、調べてみますと、なんと宝塚音楽学校の卒業式の画像が!おお。さらに調べてみますと、明治大正の女学生は皆さんそのようだったのですね。黒紋付は喪服を転用されていると。かくいう私の黒いワンピースも白いレースの襟を付けた喪服でした。慶事に用意し、いつ何があってもよいように準備をしておく、という趣旨も同様でした。

 

日本のドレスコードとして、広くリバイバルすればいいなと思いました。


氏神さまからの風が吹く

2014-05-06 19:45:01 | 日記

帰宅するときに、毎晩氏神様の前を通ります。朝は隣の駅から乗りますので、通りません。夜だけです。氏神様は丘の上に鎮座しておられるので、下の鳥居から大分長い石段が続いています。石段の途中には一対の灯籠があり、その中には灯が点っています。もちろん黄色い電球色の灯火らしい色。そこだけぼんやりと明るくなって、神社らしい風情を醸し出しています。

氏神様の丘には木々が繁り、斜面にはオオヤマツツジが白や赤紫の花を咲かせています。鳥居の前で会釈をすると、丘からは湿気を含んだ風がツツジの甘い香りを運んできます。それを身に受けますと、思わず今日も無事に一日が終わった、という安堵の気持ちがやってきます。今はお神楽の練習も始まっていますので、社のある丘の上からは笛や太鼓も聞こえてきます。それまで仕事場のあれこれなどで頭が固まっていても、それがほろほろと溶けていき、やれやれ今日もありがとうございました、と思うことができます。

以前はそれほどには思わなかったのです。ところが最近は殆ど毎日このような帰宅となります。家に着く頃にはすっかり気持ちが入れ替わっていまして、なにか神社の前でお祓いをされているような感じです。氏神様が今まで以上に守られ、人々の感謝の気持ちが奉納されているのかもしれません。有り難いことだと思っています。


いつの間にか初夏

2014-05-04 19:48:32 | 日記

今年の春はいろいろと忙しく、桜を楽しむ時間と心の余裕もないまま新緑の季節を迎えてしまいました。もったいないことをしてしまいました。眼には入っていたのですが、ゆっくりと味わう気持ちにならないとは。本当は大したことではなく、それもまた流れ収まるべきところに収まっていくはずなので、じっと静観しているだけでよかったのです。別に自分が何かをしていたわけではなく、傍で観ていただけなのです。それなのに、心をすっかり取り込まれていました。

そうしてふと気づくと、ベランダのプランターにはハーブの新芽が。そして松葉牡丹の芽も沢山出ていました。これは大変。冬のあいだはたまに水を遣るくらいでよかったのですが、これからは毎朝水を遣らないといけません。

今年はそれに加え、虫除けネットを試してみようと思っています。毎年、ハーブがいい感じに育ってくると、すっかり食べられてしまうのが残念でした。そこで虫除けネット。日よけにもなると思います。本当はもっと色々な野菜も植えたいのですが、そこはちょっと我慢しています。今年の夏も忙しいことが予想されるので、仕方ありません。来年のお楽しみといたします。