無知の知

ほたるぶくろの日記

反省ということ

2013-06-22 20:00:17 | 日記

先日「反省させると犯罪者になります」岡本茂樹 著 新潮新書の書評を目にしました。題名がキャッチーなものだったので目が留りました。著者は刑務所の受刑者更正プログラムに携わる方だということです。

 心の底から反省することは心の奥に隠れている良心の顕在化が必須。それをどのように促すのか?受刑者の更正はそれがキーになっている。反省を強制すると受刑者の心はさらに固くなりさらなる犯罪を犯す方へ向かわせてしまう。という主張のようです。

 本を読んでいないので細部についてはわかりません。しかし方向性としてはこの主張は正しいと思います。この著書中にある文章なのか、書評者の文章なのかはわかりませんが「真の反省は逆説的ではあるが、犯罪者が幸せになることによって、被害者の立場や悲しみを真に理解し自分の罪の重さを思い知ること」とありました。

 犯罪にもいろいろなものがありますから、全ての犯罪に通用するものではないと思います。しかし、確かにある種の犯罪は自分の境遇に絶望したがために心を荒ませた結果ということもあるでしょう。そしてたとえ刑事罰をうけても、心がそのままであるならば犯罪を犯す前よりもさらに厳しい環境にさらされて再犯ということになる。

 では彼らはどうしたら幸せになれるのか。刑事罰を与えつつ、かれらを追いつめることではなく、心をほぐす。

 それはとてつもなく難しいことだと思います。しかしそれが行われなければ犯罪者はいつまでたっても犯罪者のままとなる。更正プログラムは究極の宗教プログラムでなくてはならないのでしょうか。


子宮頸がん予防ワクチンについて1

2013-06-15 11:46:24 | 日記

子宮頸がん予防ワクチン接種を積極的に勧奨することを中止したとのニュースがありました。おもにサーバリックスの重い副作用が原因です。

 サーバリックスの添付文書をみますと添加物の欄に3-脱アシル化-4′-モノホスホリル リピッドA(MPL)、水酸化アルミニウム懸濁液とあり、これらの複合体AS04がアジュバントといわれるものです。水酸化アルミニウム懸濁液は歴史のあるアジュバントでこれまで様々なワクチンのアジュバントとして使われており、安全性には定評があります。

 一方MPLとは比較的新しいアジュバントであり、まだ評価が固まっていません。もちろん臨床試験などの結果ある程度の安全性は保証されています。しかし、大規模に使われた場合、どのような副作用が出てくるのか本当のところ分からない薬剤です。

 

アジュバントの作用機序は完全にわかっていませんが、これによって抗体産生能が飛躍的に高まることが知られています。ほとんどのワクチンにはアジュバントが使われています。

 アジュバントには大きく分けて2種類があます。沈降性アジュバントと呼ばれる抗原を吸着させ懸濁化させる無機物(例えば水酸化アルミニウム)と、油性アジュバントです。油性アジュバントは抗原水溶液を油で包みミセルを形成させるもので、いわゆる乳化剤です。ワクチン有効成分の入った水溶液を乳濁液にして接種部位に留まらせる効果がある一方、接種時に疼痛を起すことが知られています。

 

今問題になっているワクチン接種に伴う酷い痛みはこのAS04アジュバントによるものでしょう。気になるのはこれが全身性の痛みや偏頭痛なども引き起こしていることです。感覚神経系に異常を起こしている可能性があります。サーバリックスは欧米人を基準に作られているワクチンです。日本人には量的に多すぎるのではないでしょうか。もちろん質的にもこの副作用の実態がきちんと解明されなくてはなりません。

 

今の段階でいえることは、このアジュバントは危険だということです。