無知の知

ほたるぶくろの日記

家事は科学だ!6- おぉ食中毒

2015-04-13 21:37:34 | 生命科学

この春はノロウイルスの感染事例が沢山報道されていました。有名な料理店でも感染が報告されたりして、改めてノロウイルスの感染力の強さが示されました。ノロウイルスは2000年を過ぎてから名前のついたわれわれにとっては比較的新しいウイルスです。とは言っても新しくできたウイルスではなく、昔から知られていたものの特定されていなかっただけです。培養ができないため、ウイルスを特定するのが難しかったようです。

このノロウイルスに限らず、培養ができないためにちゃんとした定義がなされないままのウイルス、細菌は沢山あります。これからも「新種の」微生物が次々に定義され、「発見」されることでしょう。

この5月は記録的に暑かったようですが、感染症には気をつけたいと思います。ふきん、まな板、そして素材。ふきんはまな板や包丁を拭くものが一番汚染を受け易いものです。すぐに口に入れるものを置く食器を拭くふきんとは絶対に別にするべきです。まな板も同様です。パンや生野菜を切るまな板は素材を切るまな板と分けるべきです。

熱を入れるべきものは十分に。入れないのなら温度管理は慎重にするべきです。買い物をして、帰宅するまでの温度管理も重要です。保冷バッグか保冷剤は必須。

料理をする方の体調も大事です。体調が悪いと注意が散漫になります。頑張って料理をするのも大事ですが、注意が散漫になると思う時はお惣菜を利用するなどの判断も必要です。頑張って、哀しい結果を得るのは最悪です。要らぬ意地は張らぬ、という決意も重要かもしれません。


春の讃歌

2015-04-12 11:32:45 | 日記

木々の若葉とまだ残っている桜の花が美しい今年の春です。ベランダのプランターにもハーブと松葉牡丹の芽吹きを発見しました。新しい年の始まりを実感できます。4月が年度の始まりであることは、世界的にみますと珍しいため、変えるべきだとの意見があります。しかしそれはそれとして、日本に住まわせていただく者の実感としては、やはり春が年度の始まりにふさわしいと思います。

芽吹き、新しい命の誕生は、いつも感動的です。もう何度も経験していますのに、慣れることがありません。変化のあることは素晴らしいことです。

 

 


組織について2

2015-04-06 10:36:28 | 組織

先週は新年度の始まり。今週は入学式など学校の始まり。桜の花も長持ちして、桜の下での記念写真など撮られた方も多いのではないでしょうか。日本中のあらゆる組織が内部を組み替え、新たな気持ちで出発します。

組織であるということは、そこには必ず階層があります。それが緩やかな場合も厳格な場合もありますが、上位者はそれより下位の組織部分の仕事に対し、責任があります。権力がある、というよりもまずは責任があり、その責任を全うするために権力=決定権がある、ということです。基本的には、組織体の大きな目的のために資するかどうか、がその判断の基準になります。あるいは構成員の状況次第では、短期的には目的遂行に反する判断をする場合もあるかもしれません。長期的には正しいと判断できる場合にはそのような判断にもなるでしょう。判断を迷ったら、さらにその上司に諮ることが重要です。

ところで、私が属していた組織のことについてもう少し考えてみます。

大きな組織体では、階層が多く、また多くの人間がいることから評価の軸が多元化しています。しかし、小さな組織では、極端な場合、上と下しかいないということもあるかもしれません。また、階層が少なくトップに立った方がモンスターであると、いくつかある階層が機能せず、一対多という組織になってしまっていることもあります。私がいた組織がそのようなものでした。

このような組織の問題はトップに立った方の質に完全に依存するということです。全ての決定はトップの思いのままになっていきます。そのような状況で、権力の心地よさに完全に浸ってしまうトップであると手が付けられないことになります。自分が物差しであり、他の価値基準を認めない。最近はコンプライアンス委員会の設置が流行で、私の属していた組織にもそれはありました。しかし、その委員会のトップは組織のトップでした。トップについての苦情は誰もどうすることもできないのでした。将軍様の言うことに多くの方が振り回され、右往左往しながら仕事をしていました。

人間に完全はありえません。どんな組織でも、いざという時の場合にストッパーが必要です。トップに権力が集中する場合は特にそれが重要です。そのような組織体を作ることができるかどうか。それが社会の活性化に重要な要件です。

そのために自分はどうすればいいのでしょうか。私の反省は見て見ぬ振りをしていたことです。私は最初の頃、どちらかといえば、将軍様から良い待遇を受けていました。他の方への酷い仕打ちをみながら気の毒だなぁ、と思いつつ、自分に火の粉がかからない間は黙っていました。(続く)