久しぶりに医科学の話を。
自分の頭の整理も兼ねています。
女性の更年期の不調はエストロゲンの減少によるものです。
メノポーズ(閉経期)で検索しても最近はかなり良い解説のHPが見つかります。
しかし、女性の身体に関するデータはまだまだ不足しています。
ジェンダー問題が公に議論されるようになり、
世界的にも、医科学の知識の、成人男性に関するデータへの偏向が指摘されています。
特にエストロゲンの作用については未知の部分が多いと思います。
全ての細胞の核の中にレセプターがあるためです。
もちろん脳内にもあります。
意外かもしれませんが、男性もエストロゲンを産生しており、体内で効果しています。
閉経後の女性のエストロゲンレベルは男性と同程度になります。
最近ホームページを漁っていたら、「メノポハンド」という用語にぶつかりました。
いわゆる手指周りの関節痛、ひいては関節の変形です。
これまできちんと説明されてこなかったのですが、産後の手指周りの関節痛も含め全てエストロゲン量の低下によるものです。
今回初めてこのような説明をHP上で見ました。
当時の私は何が起こったのか分からず、子供の世話で手首を使いすぎたから?
などと思いましたし、親戚のものには失笑されました。
(つまり、大したこともやってないのに腱鞘炎なんか起こして。。ということ)
明確な説明がない時は鍛え方が足りない、程度に考えられていたのでした。
腹立たしいことです。

若冲
ところで、なぜ関節に問題が起こるのか。
ある説明には「関節の滑膜上にレセプターが多く、滑膜の「柔軟性」を保っている」とありました。
柔軟性、とは何なんでしょうか?
一体エストロゲンはどのような遺伝子のコントロールをしているのか。
(ステロイドホルモンは核内レセプターで、ダイレクトに遺伝子発現を調節しています)
エストロゲンが発現調節している遺伝子の探索は大規模に行われていて、おそらくリストになっていると思います。
ただ、それらがどう、女性の身体の調子の変化に関連するのか、までは辿り着いていないようです。
(そのような研究はあまり重要視されていないようです=研究費は出ない)
つづく