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経済学理論が実験の結果証明された件

通常の国家の中央銀行は通貨価値下落という意味の急激なインフレは望まないであろう。また割引率が負になるようなデフレも望まないであろう。まぁそうならないように財政政策と金融政策は独立しているのであろう。ところが政治がダメダメだったらそんなの関係ない。

インフレ率が1万%を超える生活というのが想像できない。ジンバブエインフレ率を聞いてびっくりした雑感。かのジンバブエではインフレ年率が公式見解で約25千%、闇価格で15万%なんだそうだ。

年率15万%ってどんな数字よ。1ヶ月で物価が1.84倍になり、2ヶ月で3.4倍だ(通貨価値はそれぞれ54%、30%に)。そんなところでよく生活できるなと思う。常識的に考えれば自国の通貨を放棄し、基幹通貨(ユーロとか米ドル)とか金・銀を用いた方がいい気がするが、それも金満日本人の考え方で、その金(カネ・きん)を買う金がないのであろう。ここまで行くと貨幣なぞ無い方がいいのかもしれない。

原因はWikipediaによると白人から黒人へ土地の強制収用を行い、プランテーションのノウハウが逃げたからだ**。さらに価格半減策などの政策***は市場を無視した政策で、池田信夫blogでいう一段階の論理の正義の典型状態。普通は論理的に導き出される結果を実験することは無いのだが実験をなさったようだ、経済学の勝利だ。経済学は理論に対する追試が難しいのだが理論どおりのことが起こったようだ。

池田信夫blogではこの「一段階の論理の正義」を批判しているが、農業政策はジンバブエ政策と変わらないような気がする。デフレにより給料が変わらなければ生活は楽なままだ。しかし、市場価格を無視した政策****を行った挙句、資源価格高騰を無視してデフレをエンジョイしてると、あっという間に消費が冷え込み、ハイパーインフレが起きるかもしれない。日本でも壮大な負の実験を行わなければ良いが。

 

*言葉が正しくないかもしれないけど投資するより貯金した方が得な世の中のこと、負の負は正。

**日本も農地解放を行った歴史があるが、そのおかげで農業はお荷物になり、戦後農業への補助金を遣い続けてもまだ独り立ちできていない。

***これも日本で経験がある、徳政令というやつだ。実情価格を無視して価格を決めると売れば損になるので物資が供給されない→インフレ。そもそもインフレ状態なので物資の方が金よりも価値がある。二重のインフレで物資が無くなる。

****医療、農業、行政サービス、政府が絡むほとんどの物。

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