さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【読書録】知れば知るほど面白い 地理・地名・地図から読み解く世界史

2014-12-29 23:01:54 | 読書録
「知れば知るほど面白い 地理・地名・地図から読み解く世界史」宮崎正勝(著)/実業之日本社

世界史について解説してある部分は、卒業後全く世界史から遠ざかっていたオトナが読んでも十分ついて行けるレベルに落としており、ところどころに地理の話題をはめ込んでいる。

個人的にはもっと地理の要素を入れ込んで欲しかったなぁ。歴史の本はいくらでも本屋にあふれているけれど、地理をちゃんと学べる本は少ないからなぁ・・・っていうか、地理をどう学ぶかって、歴史以上に難しいんじゃないかな。私の高校生の頃も地理には地理Aというのと地理Bというのがあり、学校で習ったのは地理Bだが、通信講座などでは地理A(系統地理)が放送されており、統一されていなかった。今はどうなのか知らないけどね。

地理を学んでいくと歴史を学びたくなり、歴史を学んでいくと地理を学びたくなる。地理には地学的要素も含まれるし、政治・経済も含め、実学的な部分も多く、究めて行くと楽しい学問だと思うんだけどね。

ということで、この本は、私が潜在的に抱いている地理への憧れにやや火をつけてはくれるものの、やや不完全燃焼かな。

ただ、目からウロコな話はいくつかあったので2つだけピックアップしてみよう。

■ハンバーグの起源について

ハンバーグの起源は諸説あるが、ドイツのハンブルグで流行していたタルタルステーキがアメリカに伝わったという説が代表的。じゃぁそのタルタルステーキなるものの起源は何かというと、モンゴル系のタタール人の食べ物だったという。

彼らは乗りつぶした馬の肉を、柔らかくするために鞍の下に敷き、細かく切って玉ねぎなどを混ぜ、タルタルステーキを作ったのだという(ハンブルグでは牛肉料理に変化したが)。

何か衝撃的だなぁ。鞍の下に敷いてたら悪くなるんじゃないかとか、どんな味がするんだろうかとか、馬刺しの味を頭に思い浮かべながら想像を巡らす話。

高尚な地理の本を読んでいたはずが、私にかかると結局食いモンの話に化けるのか?


■産業革命の牽引者たちは不遇だった!?

人力の三倍で綿布が織れる「飛び杼」を発明したジョン=ケイは、失業を怖れた織物工の反発、暴徒の襲撃を受け、最期は逃れるようにたどり着いたフランスで客死したんだとか。

同様にハーグリーヴズやカートライトも職人達に襲われたんだって。

考えてみればそうだよなぁ~。こういう生々しい話を学生時代に教わっていれば、もっと産業革命に興味を持てたかもしれないのに、学校の授業で聞いたのは無機的な話ばかりだったな。
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