さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

【読書録】バッタを倒しにアフリカへ

2024-06-19 23:26:46 | 読書録

前野ウルド浩太郎/光文社

この本は面白かった。

バッタ研究やその他の昆虫に関するお話・・現地で苦労する話も含めて大変面白かったが、馴染みの薄いモーリタニアという国の様子や気候・習慣などについての記述もめちゃくちゃ面白い。

サソリに刺された時、現地の研究所の所長や、お医者さんも、患部をつまんで膝まづいて何やら呪文を唱え始めるのだという。薬を早く処方してほしい著者はイライラ。

また女性は太っている方がモテるそうで、少女は太らせるために過酷な量を食べさせられる習慣があるらしい。例えば6歳の女の子の基本的な1日の食事メニューはミルク8リットルと2kgのクスクスにオイルだそうで、太ももをつねって強制的に食べさせるんだそうだ。食べ過ぎで死ぬ例もあるとか。

バッタの研究に行ったのに、なかなかバッタと出会えずに苦労しているが、最後の方で大きな群れと出会い、たまげていたら、こんなレベルのはまだ群れではない・・と言われたというから、私の想像を絶するものだろう。群生相のサバクトビバッタの黄色と黒の派手な色合いは印象に残った。

せっかく群れを見つけて追っていっても、地雷原に逃げ込まれて断念したり、実験用のバッタを苦労して集めたら一斉に死んでしまったりとか・・・何よりも、研究成果を上げないと生活できないプレッシャーはなかなかその立場の人でないと理解できないかもしれない。

そうした研究を続けていくための費用捻出の一つとして、某出版社から声をかけられ連載にこぎつけたらしい。宣伝のためのアフリカの衣装を身につけた姿もなかなかかっこよくて良いと思った。

過酷な環境で苦労し、お金もなんとかやりくりしながらも、研究を続けていく姿にはとても勇気がもらえる。引き続き応援していきたい。

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