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さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

蘇州〜③寒山寺

2017-11-28 21:33:46 | ただの日記


また、先日の中国旅行の続き、11月17日の話を書こうと思う。

周荘の次に蘇州に行って、北塔報恩寺、虎丘と行って、閉館間際の寒山寺に滑り込んだ。

寒山寺は唐代の詩人・張継(ちょうけい)が詠んだ漢詩「楓橋夜泊」(ふうきょう やはく)で名高いらしいのだが、私は中国古典好きだったにも関わらずその漢詩を知らない。

むしろ、私の脳裏に浮かんだのは「寒山拾得(かんざん じっとく)」の四文字。

日本にいれば、すぐにでもサイト検索で調べるんだが、上海では、ホテルでWiFiは使えても、サイト検索になると猛烈に時間がかかって止まっちゃう。・・つまりGoogleとか使えないんだな。なので、ほとんど事前学習なしに現地に突入してしまったが、今調べると、寒山拾得はこの寺と関係のある話だ。唐代の寒山と拾得という2人の風狂な僧の話なんだな。森鴎外とかが「寒山拾得」という小説を書いてるから、題名だけ私の頭に残ってたんだろう。

あと、蘇州夜曲にも「鐘が鳴ります 寒山寺」という風に、寒山寺の名が出て来るらしい。う~ん、蘇州夜曲は二胡で練習したけど、歌わなかったから歌詞は知らなかったぞ。

で、その寒山寺の鐘とは、現在は重さ108トンにおよぶ大鐘で、世界最大の仏鐘としてギネスブック入りしているらしい。



さて、前置きが長くなったが、こちらがお寺の入口。電光掲示があるところが、日本のお寺にはないところだな。



向かい側のお土産物屋っぽい風景。味のあるたたずまい。



境内にトレーニングウェア集団が・・・。ちょっと体操部時代を思い出す。



これが例の大鐘を収めたお堂。



で・・・でかい! でもそれ以上に驚いたのは、そこに浮き出た文字の数。なんと7万字。法華経が書かれているのだ。

方広寺の鐘も法華経にしとけば、家康にイチャモンつけられないで済んだのにね・・と余計なことを考える。



お経に下に、素敵な天女が彫られていたりする。



そんな大鐘を撞く槌も立派なもの。



実際、撞いてみたいもんだが、今日の受付は終了とか。



厚さも超分厚い。



手の大きさと比べてみる・・手の平よりも分厚い。



寒山寺の鐘は昔からこんなにデカかったわけではない。この鐘は2005年出来上がったものだが、それ以前の鐘は代々こんな形だという。



で、冒頭に書いた、唐代の張継の七言絶句「楓橋夜泊」も石碑になってて、これも世界一の石碑なんだと。

月落烏啼霜満天、  月(つき)落(お)ち烏(からす)啼(な)きて霜(しも)天(てん)に満(み)つ
江楓漁火対愁眠。  江楓(こうふう)漁火(ぎょか)愁眠(しゅうみん)に対(たい)す
姑蘇城外寒山寺、  姑蘇(こそ)城外(じょうがい)の寒山寺(かんざんじ)
夜半鐘聲到客船。  夜半(やはん)の鐘声(しょうせい)客船(かくせん)に到(いた)る

月は西に落ちて闇のなかにカラスの鳴く声が聞こえ、厳しい霜の気配は天いっぱいに満ちている。
運河沿いに繁る楓と点々と灯る川のいさり火の光が、旅の愁いの浅い眠りにチラチラかすめる。
そのとき姑蘇の町はずれの寒山寺から、夜半を知らせる鐘の音が、私の乗る船にまで聞こえてきた。

・・・・という、しみじみとした情景を表した詩なのだが、こんなデカい石碑になっていると、あまり「しみじみ」感が伝わってこないのだが、・・まぁいいか。



お、あちらには、なんか日本の五重塔とシルエットの似た塔があるぞ・・と思って近づいてみると・・



やっぱり、日本の五重の塔とは何となく雰囲気が違うのであった。

この日11月17日は、塔を4つ見たのであるが、全部形が違うので面白いと思った。
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