さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

すぐわかる!4コマ西洋音楽史③ ロマン派中期~近現代

2012-08-30 23:55:00 | 読書録
森本真由美 著/ヤマハミュージックメディア

このシリーズ、4コマの漫画だけでは全然分からず、あとに続く文章を読んでやっと分かるのだが、 「①古代・中世~バロック初期」「②バロック中期-ロマン派初期」と読んできて、これが最終巻。

「ロマン派中期~近現代」って、もともと古典派ばかり聴いてた私にはなかなか縁がなかったが、バイオリンを習い、オーケストラに入ることで、ようやく親しみの湧いた時代の音楽だ。

非常に盛り沢山なので、どれをピックアップしてコメントしようか悩むが、以下の3点が特に心に残った。


■18世紀のコンサートは犬同伴もおしゃべりもOKだった。

フランクフルトのコンサート教会が1806年に決めた規則の中に「犬を連れてくることは禁止」という項目があるので、それ以前は犬を連れてくる人がいたということ。

コンサートは「音楽を聴く、楽しむ」というよりも「音楽も楽しめる社交場」のようなものだったのなら仕方がないが、曲の大事なところで、犬が遠吠えをする・・という珍妙なシーンもあったのかなぁ・・・などと想像してしまう。


■パガニーニの演奏姿勢

まだまだ私には全然手が出せないパガニーニ。天才的バイオリニストであり作曲家であったパガニーニはどんな風にバイオリンを弾いたのか、ビデオなどは残っていないので知るよしもないが、とっても独特だったそうだ。その奏法はわずかな弟子たちしか知らなかったようだが、片方の腰に重心をかけて、弓はかなり根元の方で持ち、また右腕を身体に密着するような形で、手首の動きを中心に演奏していたとか。弓の毛も強めに張っていたとか。

いつの日かパガニーニを弾ける時が来た時のために、備忘録的に書いておこう。

■女性作曲家

このコーナーはなかなか貴重なコーナーだな。19世紀半ばを過ぎるまで女性が作曲家として生きていくことは認められていなかったという。モーツァルトの姉、「ナンネル」と呼ばれたマリア・アンナ・モーツァルトも作曲を手がけてはいたが、厳しい時代だった。

ピアニストとして有名なシューマンの妻、クララ・シューマンも相当に作曲の才能があったようだが、30代後半からクララはピアニスト、ピアノ教師としての生き方に専念してしまう。

女性作曲家のパイオニアと言われるのは、クララより15年ほど年上のファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼルとルイーズ・ファランクの二人だそうだ。

特に驚きなのはファニー・メンデルスゾーン=ヘンゼルって、高名なメンデルスゾーンの姉なのね。マーラーの妻、アルマもツェムリンスキーの門下で作曲を学び、16曲の歌曲を残しているという。彼女達の手がけた曲も聴いてみたいね。
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2 コメント

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そう聞けば (あづまもぐら)
2012-09-02 19:48:44
クラシックでの女性作曲家って居ないですね。
門外漢の私が知っているのは、クラシックを外してもせいぜいベサメ・ムーチョのコンスエロ・ベラスケスが関の山です。
奏者から転じて作曲する例は見られますが、純作曲家の女性は少ないのでしょうね。
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Unknown (さぶりん)
2012-09-05 07:16:22
あづまもぐらさん、こんばんは!

どこまでの時代をクラシックと呼ぶかどうかは色々あると思うのですが、少なくとも現代曲では女性作曲家も増えてきています。

合唱曲では木下牧子さんの曲は有名で、私も組曲を3曲ばかり本番で歌ったことがあります。所属オケでも他の女性作曲家の新曲を採り上げたこともあります。これからも増えていくんじゃないでしょうか。
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