さぶりんブログ

音楽が大好きなさぶりんが、自作イラストや怪しい楽器、本や映画の感想、花と電車の追っかけ記録などをランダムに載せています。

浜松市楽器博物館~その2:弦楽器編~

2016-12-26 23:14:07 | 鳴るほど・ザ・楽器遍歴
12月9日に行ってきた浜松の楽器博物館。まず、その1で鍵盤がついている楽器についてまとめてみたが、今回は弦楽器でまとめてみます。

ただ、弦楽器って、自分がやっているせいですでにある程度詳しいことから、思ったよりも新たな発見がなかったんですよね。

冒頭の写真あたりを見れば、20代の私ならワクワクしただろうけど、今の私だとちょっと懐かしい気持ちがするだけで・・・。

それでも色々発見はあったので、ちょっとマニアックになるかもしれないが拾っていくことにしましょう。


まずは、インドネシアのジャワ・ガムランにて。実は有名なバリ・ガムランとジャワ・ガムランでは使われてる楽器がちょっと違うのね。打楽器オンパレードかと思いきや・・


ジャワ・ガムランには後ろの方にこんな弦楽器があったりして・・・。

しっかし、鍋釜みたいな楽器がいっぱいあるのを見ると、子どもの頃いろんなものを叩いて遊んだことを思い出しますな~。


これが韓国の琴類ですが、一番奥のアジェンも、その一つ手前のコムンゴも、木の棒で弾く楽器なのだ。

その昔、中国の胡弓なんかも棒で弾く時代があったらしいけど、今では馬の毛の弓で弾いてることを考えると、棒で弾くことの素朴な音色を好み、昔の形を守っているのは、まさに伝統を重んじる韓国らしいと思います。

個人的には韓国の弦楽器の中にヘーグム(奚琴)が展示されてなかったのが寂しいと思うのよね。二胡に似てるが、二胡より素朴さを残している韓国のヘーグムと、徹底的にバイオリンに近づけた北朝鮮のヘーグムが並べて置いたら、見る人がいろんなんことを考えるんじゃないかと思いますね。


リュートとウードと中国のピパ(琵琶)と日本の琵琶が並べて置いてあるこの図・・まるで夢のような光景ですね。
高校時代に読んだギター雑誌に、西へ行ってリュートに、東へ行って琵琶に・・と書かれていた一文が、私を楽器オタクへの道に走らせたのです。

元になったのは古代ペルシャのバルバットという楽器。バルバットという楽器自体は展示されていないし、詳細不詳のようだし、今のウードもバルバットと呼ばれることがあるのでよくわからないけどウードと似たような形なんでしょうねぇ。

バイオリンや胡弓の祖先も古代ペルシャ・アフガニスタン当たりなので、こういう展示を見ると、ロマンが広がってきますね。


この薩摩琵琶・筑前琵琶・平家琵琶の展示も嬉しいですね。


三味線系の展示のところで見つけたゴッタンという楽器。薩摩の民俗楽器らしいですが、こんな皮も貼ってなくて、穴も開いてない木の箱みたいなんで、ちゃんと音するんかいな~と思いましたが、イヤホンガイドを聴く限り、意外に多くな音は出ているようです。かき鳴らしというか、伴奏の奏法が主のようですけどね。


同じく和楽器コーナーにあった箜篌(くご)という楽器。ハープみたいですね。
是非音を聴いてみたかったんですが、イヤホンガイドに入ってなくて。


竪琴つながりで言うと、有名なビルマの竪琴・・ミャンマーのサウン。実はどうやって弾くのか知らなかったんですが。。。


この絵を見てわかりました。あぁ~こっちがわから弾くんですか!


こちらは、若い頃憧れてた、南米のチャランゴ。アルマジロの甲羅で作られている楽器。実物を見るのは初めてです。


手前にあるのが背面から見たものですが、アルマジロの甲羅ってこんなに毛が生えてるんですね。


ギター類の展示の中では、このバロック時代のギターの音色がピカ一でしたね。クラシックギターをかじったことのある私ですが、このバロックギターの音色は羨ましいほどに美しいです。どんな音色かって・・それはまさにバロックな音色です。


この楽器も美しいですね。ハープリュートと言うんだそうですが、その形状はそそるものがあります。残念ながらこちらもイヤホンガイドにはなかったです。


これはエオリアン・ハープ。ずいぶん単純な形ですね。音はWebサイトを探すと聴けますが、ショパンの「エオリアン・ハープ」という愛称のエチュードのイメージで聴くとがっかりすると思います。


丸いやつがネイル・ヴァイオリンというらしいですが、これもどんな音がするのやら。弦をこするのではなく、周囲にある金属のピンをこするらしいです。イヤホンガイドにはなかったですが、絶対ヴァイオリンとは違う音だと思います。


これはリオ五輪前に題名のない音楽会にも登場したビリンバウという楽器。弓に丸い実がついたような楽器ですね。この楽器、アフリカ起源だそうですが・・・


アフリカコーナーを見ると、同じような楽器が見えますね。「ンドノ」って書いてあります。
ビリンバウの起源楽器は、アフリカの地域によっていろんな呼び方があるようで、カクルンブンバとかウムドゥリとか呼ばれているようです。
ンドノっていう楽器について、現時点では明確に書かれているサイトを見つけられてないんですが、ンドノってグーグルに打ち込むとビリンバウのページが出てきます。


さて、アメリカ音楽でお馴染のバンジョーも実はアフリカ起源だったんですね~。知らなかったです。

試奏コーナーに置いてあったんで、試しに弾いて見ましたら、クラシックギターと比べてずいぶん重いのと、ちょっとはじいただけで、大変大きな音が鳴り、よく響くのでびっくりです。


これは五弦のバンジョーですが、一番手前の弦のチューニング用のペグが竿の途中にあるんですね。そんなのを見るだけでもカルチャーショックです。

調弦は手前側からソレソシレ。手前のソが一番高くて、三番目のソの一オクターブ上です。ウクレレなんかでも一番手前に一番高いソがあって、次から低くなってドミラになりますから、何か同じ発想の楽器を見る思いですね。

バンジョーのアフリカ起源の楽器も見つけられれば良かったんですが、見つけられませんでした。祖先楽器はいくつかあるらしいですが、その中の一つにエコンティングというセネガルのジョラ族の伝統楽器があるそうです。サイトなどで見る限り、似てるのは丸いところぐらいでしょうか。

バンジョーを触ってみると、ルーツはどこであれ、大変進化した楽器・・という印象を受けました。

長くなりましたが、弦楽器編についてはここらへんで。

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