6月12日にシンガポールで予定されている米朝首脳会談だが、アメリカのトランプ大統領が延期を示唆と報じている。北朝鮮が南北閣僚級会談を延期したとかのレベルなら、まあ、いつもの北朝鮮のごね作戦とみる向きが多かったのだが、ここにきて、私が注目しているニュースは北朝鮮が韓国に亡命した朝鮮レストラン従業員の返還を韓国に求めてきたことだ。韓国にとっては、彼らは自らの意思で韓国に亡命したのであるが、北朝鮮の言い分によれば、韓国による北朝鮮国民の拉致だということになっている。北朝鮮にいるそのレストラン関係者がそう証言しているのだ。つまりどちらも譲れない難題を北朝鮮が持ち出したことになる。この問題を北朝鮮が突然に持ち出した真意を推測するに二つのことが考えられる。一つはアメリカとパイプができた以上、韓国に対して、揺さぶられるだけ揺さぶっておこうという戦略である。もう一つはアメリカとの交渉の中で、人権問題が暗礁に乗り上げたのではないか。そこで、こちらにも攻撃する人権問題があるのだというところを見せたというところだろう。この予測が当たっていれば、6月12日に予定されている会談は間違いなく実行される。(2018.05.23)
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