経営危機に陥った中国不動産大手の中国恒大集団である。同社については今年中は持ちこたえそうだが、本格的な元本の返済がはじまる来年こそ危ないと思われていた。しかし、どうやら隠れた債務が浮かび上がり、3日の発表によると、現在の資金繰りの状況では債務の返済を続けられるかどうかは「不確定」だと言うのである。どうやら同社の子会社がデフオルトを起こしそうで、その債務保証を同社がしていたらしい。つまり、隠れ債務なのだ。当初は日本円で33兆円規模と言われていた同社の負債だが、誰もが思っていたように、隠れ債務が、その数倍はあるだろうという一角が露呈したのだ。北京オリンピックまでは中国政府も問題を起こしたくないようだし、今回は広東省政府や中国人民銀行などが協力するそうだから、債権者との間で妥協が図られるかもしれないが、恒大集団がいつ、どのようなかたちで破たんするかが注目されるところである。破たんの状況によっては中国国内にも、関経済にも影響を及ぼす。(くちなし亭、2021.12.05)
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