世界経済が落ち込んでいるので、当然、ロシアや中国、北朝鮮と言った国々の成長率も落ち込んでいる。特に制裁を受けているロシアと北朝鮮の経済状況は大変なはずである。各国のは発表した数字が正確かどうかはともかく、傾向はわかる。最初に第2・四半期(4~6月期)の成長率を発表したのは中国の国家統計局で、15日だった。それによれば物価変動の影響を除く実質成長率が前年同期比プラス0.4%だった。前期(1~3月期)と比べるとマイナス2.6%となり、減速が鮮明ではある。27日に発表されたロシア経済省の統計によると、第2・四半期の経済成長率は前年同期比マイナス4.0%となった。ちなみに第1・四半期はプラス3.5%だったので大幅な減である。第1・四半期はウクライナ戦争前の経済状況が強く反映されていて、それまでは原油やガスの輸出が好調で、健全に推移するものとみられていた。ちなみに6月単月では前年同月比マイナス4.9%と、5月の4.3%から落ち込みが拡大したのだ。北朝鮮だが、これは韓国の中央銀行の推定値となる。実質GDPは前年比マイナス0.1%となった。新型コロナウイルス感染症対策の国境封鎖や経済制裁の影響で2年連続のマイナス成長となった。ちなみに20年の下げ幅はマイナス4.5%だったので逓減したことになる。北朝鮮の場合には大幅に減少したのは鉱工業生産で、マイナス6.5%だったのだが、この傾向はたぶん、中国もロシアも同じだろう。農業生産などは大きく変わることはないはずである。(アマリリス亭へようこそ、2022.07.28)
Y-FP Office Japan(http://www.y-fp-office-japan.jp)