板橋区の「ふじや旅館」で5月30日夜、火災が発生し、男性2人が死亡した。一人は大家さんで、もう一人は区が自立支援施設などへの入居を嫌がるホームレスに対して、生活保護の受給ができるように入居をあっせんしていた人のようである。つまり、この旅館は旅館という名まえではあるけれど、事実上、生活保護者向けの賃貸住宅だったのである。だから、そこで生活している人のほとんどは、生活保護の受給者である。さて、燃えた建物を見る限り、とても、一般の旅行客を泊められるような状況ではない。建築後、ずいぶんと長い時を経ているのであろう。だから、仮に、この建物を賃貸に出したら、せいぜい、世間相場は3~4万円である。それでも、借り手がいるかどうか分からない。きわめて、失礼な言い方をすれば、そのような建物である。しかし、区は生活保護世帯ということで、1ヶ月、その上限、6万9800円を大家に支払っていた。ここに登場する、大家さんも区も、そこで生活をする生活保護者も、すべて、丸くおさまるシステムである。だれも、満足で、不満がない。けれど、ちょっと、待ってくださいよ。これって、税金ですよね。
Y-FP Office Japan
Y-FP Office Japan