市原市議会議員 小沢美佳です

市政や議会の報告、日々の活動や想いを綴ります。
一番身近な地方政治の面白さが、皆さんに伝わりますように・・・

創立30周年に想う

2011-02-09 | 障がい者
以前ブログで紹介した、「世界を動かした少女」セヴァン・カリス・スズキのスピーチ動画。
山本友子代表に「あの伝説の動画ね、PCの前で思わず正座して見ちゃったわよ」と言われました。
正座なんて、いかにも山本さんらしいなあと思わず笑ってしまいました(~o~)
あのスピーチはその筋では有名なものらしいですね。山本さん以外にも、何人かの方から反響をいただきました。

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さて先日、長男が学校から創立30周年の記念誌をもらってきました。



いちょうをデザイン化した校章の由来から始まる、約50ページの特別支援学校の歩みの記録。
歴代の校長先生の言葉や教職員の先生方による思い出話、毎年の年間行事などが
豊富な写真とともに上手く整理されていて、
中身が濃いのにも関わらず、とても読みやすい。
特に、その年その年に在籍していた何人もの先生方から寄せられた子供たちとのエピソードの文章を読むと、
当時様々なご苦労もあったかもしれないけれど、
この学校の子供たちと体当たりで接した経験が、それぞれの先生方のなかで今も息づいているのだということがしみじみと伝わってきて、
ちょっとジンときてしまいます。

それにしても、30年。。
長い歴史のようにも思えますが、30年前というと、私は花も恥じらう女子高生の頃(^^)
逆に考えれば、自分が当たり前のように小学校・中学校・高校と進学していた当時、
まだ市原市には養護学校が存在してなかったのですね・・・
じゃあ、うちの長男のような重度の知的障害のある子供たちの教育環境って、その頃はどうだったのでしょう?

開校の3年前、1978年に就学免除・就学猶予が原則廃止となり、その翌年には養護学校が義務教育化されています。
開校は、法制改革に伴ったものだったのですね。
「就学免除・就学猶予」というとすごく耳触りがいいけど、
要するに、それまでは知的障害のある子供は学校に通わせてもらえていなかった・・・ということなのですね。

実はそのことは知識として知ってはいたのですが、今までは何となく遠い昔の歴史ごとのような気がしていました。
でも、決してそうではなく、
自分が実際にノホホンと義務教育を受け、高校に通っていたまさにその時代に、
障害ゆえに学校に通うことが叶わなかった子供もいたのだということが、
この30周年記念誌を手にして改めて実感させられて、少なからずショックを感じてしまいました。

開校に至るまでには、障害児の親たちの、
「わが子にも教育を受けさせてやりたい。学校に通わせてやりたい」という
ごく当たり前の願いを実現させるための戦いの歴史があったのでしょう。

そして、開校30年を経た今も、障害児の教育の在り方をめぐる議論は尽きることはありません。

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