浦佐地内の魚野川に設置
南魚沼市浦佐地内の魚野川で11月18、19の両日、粗朶沈床(そだちんしょう)の設置工事が行なわれた。
粗朶沈床は、ナラやカシなどの雑木の枝を束ねた粗朶を格子状に組み、これに沈石と呼ばれる大きな石を入れ河床に沈めて根固工として利用するもので、古くから護岸等に利用されてきた技法。
今回の魚野川への設置は、社団法人日本の水をきれいにする会が粗朶を活用した魚類等の生息環境づくりの事業として行なったもの。
近年、魚沼地域では魚野川などにカワウの大群が襲来し、アユ、ウグイ、錦鯉など内水面漁業に大きな被害が出ており、その対応に苦慮しているところであり、粗朶沈床が魚の隠れ家となってカワウ被害を減少させてくれることが期待される。
浦佐大橋左岸下流40メートルの魚野川に設置された粗朶沈床は長さ10・5メートル、幅2・3メートル、高さ0・9メートル。
設置された粗朶沈床では今後、そこに集ってくる魚類等や土砂の堆積状況を、水中カメラ等を使って確認と記録が行われるほか、カワウの模型を用いた魚の忌避行動の観察を行い、粗朶沈床が魚の隠れ家として機能することを検証することになっている。