新たに畦畔用の芝を育成
魚沼市小出島の障害者就労支援施設「わかあゆ社」では、魚沼地域振興局農業振興部や北魚沼農協の協力を得て、新たな作業項目として田んぼの畦などに植える芝の育成に取り組んでおり、7月3日には同市舟山の魚沼市有機センターの緑地帯に自分たちで育てた芝を植えつける作業を行なった。
景気後退による下請け作業の減少により「わかあゆ社」でも利用者の作業賃金の低下に頭を悩ませており、県が「みどりの畦畔づくり運動」として除草剤に頼らずヒメイワダレ草やムカデ芝などの雑草の抑制効果に優れた植物の植え付けを推奨する中、新たな作業として畦畔植え付け用の芝の育成にこの春から取り組んできた。
北魚沼農協から資材の協力を受けて今年4月に50箱に芝の種を蒔き、施設の屋上で育ててきたもので、この日は魚沼市の理解により作業の練習もかねて有機センターの敷地に試験的に芝を植えることになった。
この日、作業を行なったのは「わかあゆ社」の利用者6人と職員2人。まず、魚沼農業普及センターの職員から芝の植え方の説明を受けた後、作業は開始され、利用者は予め耕しておいた広さ約8アールの緑地帯に紐を張って、等間隔に穴を空けては肥料を入れて芝の苗を植え付けていった。
施設の屋上には2~300枚の苗箱を並べられる広さがあり、わかあゆ社の三浦昌大施設長は「芝の育成が軌道に乗れば、植え付けの仕事も含めて作業の開発になり、賃金の向上につながる。JAなどを通じて農家から利用してもらえれば」と今後に期待を込めていた。