シンポジウムで意見出し合う
シンポジウム「みんなで考える明日の地域医療」が12月14日、魚沼市地域振興センター2階コンベンションホールで開催され、地域医療の現状を再確認するとともに医師確保の方策や地域の課題などについて意見が発表された。
このシンポジウムは魚沼市の地域医療を考える市民会議(関矢功会長)と魚沼市が開いたもの。
シンポジウムでは、まず新潟大学医歯学総合病院医科総合診療部教授の鈴木栄一氏が「地域医療の現状と課題」と題して基調講演。新潟県の医療の現状を報告するとともに新医師臨床研修制度の問題点と今後について語り「多くの研修医が大都会の病院を希望しており、今の研修医の数では新潟の医師は増えていかない」と指摘し、医師確保のための新潟大学の取り組みを紹介した。
魚沼市の地域医療を考える市民会議会長による市民会議の活動報告に続いて「魚沼市に求められる地域医療」をテーマとしたパネルディスカッションが行なわれた。
庭山昌明氏(新潟県医師会理事)、布施克也氏(県立小出病院長)、佐藤貞一氏(魚沼市議会小出病院等対策調査特別委員長)、関矢功氏(魚沼市の地域医療を考える市民会議会長)をパネリストに、上村伯人氏(魚沼市の地域医療を考える市民会議委員)をコーディネター、基調講演講師の鈴木氏をアドバイザーに開かれたパネルディスカッションでは「医療機関完結型から地域完結型へと、地域医療の少ない地域では、地域全体で機能が欠けないようにしなければならない」「山間地では、お年寄りや車の無い人がどうやって診療を受けるかなど医療機関までの交通アクセスが課題となっている」「住民みんなの協力がなければ医療の再編はできない。魚沼市全体の合意をどう形成していくかが大事」などの意見が出されていた。